山上俊夫・日本と世界あちこち

大阪・日本・世界をきままに横断、食べもの・教育・文化・政治・歴史をふらふら渡りあるく・・・

全民研大会に参加しました

2014年08月01日 09時43分49秒 | Weblog
 29~31日東京・中央大学駿河台記念館で開かれた全国民主主義教育研究会第45回大会に参加した。参加は約60名。こじんまりしていてアットホーム、発言の機会も多い。分科会は民主主義思想の分科会にでた。全体会では、弁護士・藤沢統一郎氏の「日本国憲法と自民党改憲案を読み解く」(1日目)、東大社会科学研究所教授・宇野重規氏「民主主義と教育― 政治哲学の視点から ―」(3日目)。
 内容紹介はやめて、おもしろいと思った話をひとつ。大会委員長の仕事をしていて、民主主義思想分科会で発表もした山崎裕康さんの都立井草高校の学校のあり方だ。石神井にあって良き都立高校の伝統を今も守り続けている学校だ。新入生のオリエンテーションなど様々な学校行事を教師ではなく、生徒会を中心にした生徒たちが前面に立ってすすめていく。新入生に大きい刺激になる。人間的に成長しようという意欲をかきたてる。全民研大会が終わったらすぐに中3生への学校説明会がおこなわれるそうだ。いまは受験生への学校売込みのために、全国的にこれが激しさが増している。井草高校では、これも生徒がとりしきっている。この姿が中学生には大人気だそうだ。でもそのための準備がたいへんだ。先生も自分でやった方が楽だ。でも生徒に権限委譲してやらせる。ここで生徒が成長する。
 かつて大阪でも府立茨木西高校(ナインティナインの出た学校)でも生徒会中心に数十人の生徒が春休みや休日を返上して新入生受入れ準備活動をして、500人ほども入ってくる新入生に数日間にわたるあらゆるお世話をし、高校生活に大きく踏み出そうという案内をした。新入生にはその姿がたくましく見え、次年度にはその活動に自分も加わりたいという生徒が続出した。
 この生徒会活動を主導したのが全民研の先生たちだった。進学校ではなかったがじょじょに信頼をあつめ良き府立高校のモデルになった。しかし府教委はこれを嫌悪し、生徒をささえた教員をつぎつぎほうりだした。生徒の力で学校をつくりあげていくすばらしい取り組みはつぶされていった。生徒は学校づくりの主体から、管理の客体に変わった。府教委は特色づくりに血道をあげたが、下からの特色には冷たく、上からの強権的特色づくりは入試改変など生徒に負担を強いるものばかりだった。
 今日あたり、山崎さんは、汗を流しながら中学生への対応に奔走している生徒たちをやさしく見つめながら、全体をみまわしていることだろう
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