山上俊夫・日本と世界あちこち

大阪・日本・世界をきままに横断、食べもの・教育・文化・政治・歴史をふらふら渡りあるく・・・

石破幹事長、名護で謀略的発言

2014年01月18日 23時54分44秒 | Weblog
 自民党石破幹事長が16日から告示後2回目の沖縄入りをし、札束で名護市長選挙を誘導する金券買収行動に出た。16日午前、辺野古新基地推進の末松候補の宣伝カーの上から、「夢を形にするために、500億円の名護振興基金をつくる」と宣言した。末松氏はこれをビラにして全市に配布、宣伝して、選挙情勢を一気に逆転する作戦にでている。
 これに対し、稲嶺すすむ氏は「相手陣営の応援で中央から入る大物が口にするのは金、金、金だ。金と権力で名護市や市民をも否定するやり方で迫っている」ときびしく批判した。
 投票日直前に500億円もの金をちらつかせて投票を呼びかけるのは、『沖縄タイムス』が批判したように、「札束で有権者の頬を殴るような露骨な利益誘導だ」。政府の閣僚でない石破氏が、予算配分の権限を持っているかのようにふるまって、選挙民を誘導するのは民主主義を破壊するものだ。国会周辺のデモをテロだという石橋の民主主義は金で人の頬をたたく、人の道にもとるものだ。
 この500億円基金なるものは、その中に那覇空港の第2滑走路建設費用も含むらしい。沖縄南部の那覇がどうして、北部の名護に入るのか、理解できない。この滑走路費用330億円はすでに来年度予算に組み込まれている。500億円基金なるものの正体は政府できちんと精査されたものではなく、政治的な謀略宣伝として準備されたものにちがいない。
 石破氏は、昨年から名護市長選挙に権力的手法で介入し、金と力で基地建設を押し付けようとしてきた。たとえ名護市民が拒否の意思表示をしたとしても、どこに基地をつくるかを決めるのは政府だと、住民の意思を頭から否定する発言をし、そして今度の札束による誘導だ。日本の支配政党の民主主義観がどの程度のものかをしめす見事な(そして最悪の)教材だ。だが、名護市民の良識は札束に屈服しないだろう。
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