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介護施設

2016年12月29日 | ケアマネ(介護支援専門員)
介護施設の名称ってたくさんありますよね?


正直これまで介護に縁のなかった人にとって、

どれがどういう施設なのかというのを理解するのは難しいですよね?



今回は介護施設の「特養と老健の違い」を簡単にみてみましょう。


特養(特別養護老人ホーム)とはどんなところ?

特養(特別養護老人ホーム)とは、要介護認定を受けた原則65歳以上を対象とし、

居宅にて適切な介護を受けられない方のための施設です。


食事や入浴などの介護、日常生活上の世話に加え、

機能訓練・健康管理・及び療養上の世話を受けることができます。


地方自治体や社会福祉法人が運営しているため、

民間が運営するものに比べ低料金で利用できるのが特徴です。



しかしその分倍率が高く入居待ちの人数も多いので、

早くても数ヶ月入居までにかかり、

長いと数年にわたり待機する必要があります。




老健(介護老人保健施設)とはどんなところ?


老健(介護老人保健施設)は、介護を必要とする方の自立を支援し

自宅での生活を可能にすることを目的とした施設です。



そのため介護などのケアの他にリハビリテーションを実施しています。


作業療法士などの専門職が必ずいるのは老健のみです。

医師も常駐しているため、医療サービスが充実した施設といえます。



また、帰宅を目標としているため長期入所ではなく

原則として3ヶ月以内の入所になります。



ただし状況によっては3ヶ月毎にケアプラン作成し

継続して入所する場合もあります。



特養の入所条件は?費用の目安は?


特養の入所条件は、65歳以上の高齢者・要介護度3~5(例外あり)

他の入居者に伝染する疾患がないこと・長期的な入院を必要としない状態

そしてその上で歩行、排泄などの入所判定審査項目が5項目のうち、

全介助が1項目以上と一部介助が2項目以上あることが求められます。



費用については、世帯収入・要介護度・部屋のタイプでかなり差があります。


目安としては従来型の部屋であれば、月額7万~10万程度、

ユニット型の場合は、月額11万~13万ほどになります。



ただし収入が低い場合は、「介護保険負担限度額認定」というものを

受けることで部屋代や食費が、グッと安くなる可能性があります。



老健の入所条件は?費用の目安は?


老健の入所条件については、特養とほぼ変わりありません。

ただしリハビリによる支援と自宅復帰が目的のため、

施設によっては自宅復帰の意志なども必要とされることがあります。



また特定疾病と認められた、40歳から64歳までの入所も受け入れています。


費用については特養と同じく収入や部屋によって変わります。



老健の方が看護師やリハビリ専門職のサービスが受けられる分、

特養より月額の利用料は高くなる傾向にあるようです。



目安としては同じ条件だった場合、プラス2万程度です。



こちらも介護保険負担限度額認定を受けることができれば

費用は減免されるのでその点は同じです。



特養と老健は入所条件や費用にはそこまでの差はないと思います。

やはり大きな違いは「終身での利用が可能か」というところです。


老健は医療サービスも充実していますが、

あくまでも在宅復帰を目標とした施設です。


医療ケアを必要とする方にとっては、最適ではありますが、

いずれ退所しなくてはなりません。しかし特養より入所待ちが少ない

というメリットもあります。



現在の状況と、これからどうしたいのかを考えたうえで

うまく使い分けていく必要がありますね。

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