杉原先生からお誘いがあって、初めて庄内・由利(秋田県)古文書交流会なるものに参加した。
場所は遊佐生涯学習センターで、鳥海山が見事に見える場所なのだが、生憎頂上付近に雲が覆いかぶさって、美しさには辿り着かない。
私はこれ以上古文書研究を広げるつもりはなかったが、メインの「牧野富太郎と庄内」に惹かれたのが理由である。
来賓の挨拶の後、遊佐町の「とんぴんかだりの会」の昔話を3題聴く。
遊佐町の民話で、懐かしい遊佐訛り満載の語り口は嬉しかった。
会の名前が「とんぴんかだり」とあるが、「とんぴんからり、ね~けど」は庄内の昔話の終わりに締めくくる言葉だ。
かだりは語りで、からりとは違うなと思うけど、良いネーミングだなと思う。
さて、楽しみにしていた牧野富太郎の話は・・・だった。
それよりも面白かったのは、意外にも(←オイ!)遊佐町の古文書会会長の渋谷氏が選んで下さった「建白書」の解説だった。
明治の始め、酒田県があった頃の県の役人達と町民(農民含む)の関わりである。
一部の役人の権威を傘に着たやりたい放題と放蕩し放題、それに業を煮やした町民達が過去の「三方領地替え」の逆バージョンで訴えに出る。
こんな事だから、せっかくの酒田県が山形県に合併させられた要因の一つでもあったのかなと思う。
史料がきちんと残っているのは、兎にも角にも有り難い。
それを読めると読めないとでは、雲泥の差がある。
しかし・・・。椿姫の話なら美しい物語として捉えられるのに、役人が放蕩して遊女を身請けしたのは、醜聞になるのか。そうか本来の仕事に熱が入らなかったからなんだな。
と、言うわけで、興味と機会があったら「上長橋高橋家■」(最後の字が解らなんだ)多分、遊佐の図書館にはあるのかな。
と、言うわけで、興味と機会があったら「上長橋高橋家■」(最後の字が解らなんだ)多分、遊佐の図書館にはあるのかな。