飛島に来るのに、長靴を履いていったら良いのか迷った。
酒田市内の雪がまだ沢山残っていたからである。
酒田市内の雪がまだ沢山残っていたからである。
ところがどうだ。道路には、これっぽっちも雪は無い。
ガポガポの長靴を履かずに良かったと思う反面、高いカカトのブーツは、実に歩きにくかった。
暖流の御陰で、飛島は山形県の中で最も気温が高い温帯地域なのである。
特にタブノキの原生林が、島の多くを覆っている。
港までの1.8kmを歩く。
島民の多くは漁業を生業としている。
海苔が干してあった。
ここから眺める鳥海山は、外輪がはっきりと判る。
午前中よりも、山が鮮やかに見えてきた。
右側の碑は、日本で始めて作られた「女性消防団」の記念碑である。
海の男達は留守をするので、残った女性達の消防団は現在も続いている。
左はアララギ派の歌人で鹿児島壽蔵の歌碑である。
黄色の丸い標識は、この辺りが急傾斜地の危険地域であることを示す。
ただ、電柱の向こうの青い四角の標識は、「ひなん路」と明記されている。
地震の後に発生する津波では、山の方に素早く避難出来る。
カスベ(エイ)を干している。
郵便局
飛島診療所と、消防。
以前、飛島に来た時にラーメンを食べた西村食堂
(現在は営業していない)
旅館の屋根に載っていたシャチホコ
鳥が多い飛島だが、カモメと鴉が目に付く。
通りすがりの猫狸。
ふっかふかである。
チケットを交換に行く。
往復のチケットを買っても、交換券を貰うだけで、ここでそれを正式のチケットに交換して貰う。
当日なのに、またしても氏名、熱など身体の症状を書いて提出する。
飛島派出所
飛島丸から荷受けする為のクレーン。
奥に見えるのは発電所。
勝浦港から眺める鳥海山。
ブラタモリの放映時にタモリさん達が登った立岩。
そろそろ乗船の時間。
船が動き出した。
港内の波と外洋の波の高さが違う。
この日は東風が強かった為に、波の盛り上がりが高い。
防波堤を通り過ぎると、いきなり波が高くなった。
船首に乗っている為か、船体が上下し、ドスンドスンと船体が海面に打ち付けられる。
よっしゃーと思ったのも束の間。外洋へ出れば出るほど、あれれ静かになっていく。これが東風の特徴なのである。
漁船とすれ違う。
もっと豪快な船旅が楽しめるかと思ったが、東風をモロに浴びたのは飛島から出た少しの間だけで、後は三角波を押し退けて双胴船が進むだけだった。
酒田港の防波堤を通過する。
ここは、酒田北港と酒田本港との分かれる灯台。
直に到着のアナウンスが流れる。
翌日、定期船は欠航になった。
それ以来、時化は続く。
この時に帰らなければ、ず~~っと飛島に足止めだ。