湘南発、六畳一間の自転車生活

自転車とともにある小さな日常

サンドフィッシュTシャツ完成記念飲み会

2008年03月07日 | 日常生活
 この夜は井土ヶ谷にあるチャイナ飯店という大ボリュームの料理で有名な中華屋さんで、友人がはじめたインディーズ・レーベルのTシャツ完成記念飲み会。

 飲み会まで時間の余裕があったので、マクドナルドに入り、コーヒーを飲みながら図書館で借りた『柳美里不幸全記録』という本を読みすすめる。彼女は特別お気に入りの作家というわけはないのだけれども、人にすすめられるままに何冊かの著作を読み、それなりに衝撃を受けたことがある。彼女は今鎌倉に住んでいて、僕のお気に入りのラーメン屋さんにときどきあらわれたり、鎌倉の海山をランニングしていたりといった話も耳にしていたので、今の日常を綴ったこの本は読んでみたいと思っていたのだ。新潮45の連載もたまに読んでましたしね。

 そんなわけで、読んでいる『柳美里不幸全記録』なのだけれども、以前なら心が動かなかったであろうところで、何度か目が潤んで戸惑ったりも。まぁそれにはそれなりの理由があったりするんですけどね。あと読みながらついつい『命』から続くあの壮絶な三部作を思い出してしまったのは仕方のないことだろう。この本は、それに続く本と言えないこともないとも思うので。しかしいつも思うのだけれども、彼女の文章を読んでいると気持ちが疲れる。そして息苦しくなる。ひきこまれ、疲れ、休み、そしてまたひきもどされる。きっと、そういう人なのだろう。

 この本では、彼女がマラソンコーチから指導を受ける場面がたくさん書かれているのだけれども、そのなかでちょっと印象に残ったことばがある。それは、「筋肉は脳からの指令で動くけれども、脂肪は動きません。だから補強をしっかりやって徐々に筋肉をつけいきましょう」といったことばだった。となると、筋肉があっても脳が弱ければあまり体は言うことを聞いてくれないということになるぞ。ならば筋肉だけでなく脳も鍛えないと駄目なのか・・・となんとなく不安になった。まぁ僕の場合、どちらももっと必要なんですけどね。

 さて、そんなふうに時間を潰したあとは、20時から飲み会。レーベル経営の楽しい話、苦労話などに耳を傾けながら、激しい盛りの料理をどんどん食べていった。集まった4人は学生時代の自転車仲間でもあるので、たまに自転車の話も挟みながらのそんな時間はとても楽しかった。

 ところで、この飲み会で先輩からプジョーの古いクロモリロードを譲ってもらえることになった。少し先になりそうだけれども、パーツはカンパのアテナが使われているそうでかなり楽しみ。先輩、ありがとうございます!もっともさすがにこの部屋にこれ以上の自転車を保管することはできないので、これは実家に置かせてもらうことになりそうなのだけど。



 暖かくなったら写真のTシャツを着て、プジョーのロードに乗って湘南をサイクリングすることにしよう。

たこ焼き

2008年03月07日 | 日常生活
 その昔、多分1985年頃のサイスポでなぜか大阪のたこ焼き屋さん特集が行なわれたことがあった。なぜ自転車専門誌でたこ焼き屋特集なんかが組まれたかはまったくもってわからないのだけれども、あの頃のサイスポは今よりかなりテキトーというか、良い意味で遊び心あふれた誌面だったので、“なんとなく面白そうではないか”という安易なノリと勢いだけで組まれた企画だったのだろう。でもって、読者である僕もそんな記事を結構楽しく読んでいたような気がする。当時のサイスポの持つ森田健作的“青春”の匂いには若干辟易するところもあったものの、このたこ焼き特集を読んで、いつか大阪のたこ焼き屋巡りをしてみたいと思ったりもしたので。 

 そんなかつての仄かなたこ焼きにたいする憧れを満たすためというわけではないのだけれども(かなり強引な前置きでした)、この日の前夜は友達と部屋でたこ焼きパーティー。家の整理をしていたら、以前どこかでもらった電気たこ焼き器を発見したからと、蛸と一緒に遊びに来てくれたのだ(蛸以外の材料は僕が用意した)。

 で、おそらく25年ぶりに家庭?でたこ焼きをつくったんですけど、たこ焼きつくるのって実に楽しいですね(笑)。準備は楽で、つくるのは遊んでいるみたいで楽しく、食べてアツアツハフハフの美味しさ。テフロン加工された電気たこ焼き器のせいか、市販のたこ焼き粉のせいか、はたまた腕のせいか、外側カリカリ中身トロ~リの美味しいたこ焼きが簡単につくれてしまう。すっかり盛り上がってしまい、満腹になるまで一人当たり40個近いたこ焼きを食べてしまった。

 たこ焼きをつくりながら食べ、食べながらつくっているときは、「絶対に俺も電気たこ焼き器を買う!」と激しい口調で何度も宣言したのだけれども、友達が帰って六畳一間の部屋にひとりになってみると、そうそうやる機会もないよなとすぐに弱気に。しょっちゅう友人が遊びに来るわけじゃないし、かといってひとりでたこ焼きつくったところで楽しいとも思えないし。まさか自転車たちに食わせるわけにもいかないし。。。と4台の自転車をながめながら、「やはり電気たこ焼き器を買うのはやめよう」と静かに思ったのだった。


このあとで大阪の淀屋橋駅地下にあるソースをつけないで食べる“蛸・ぷち”のたこ焼きが無性に食べたくなった。関西に住んでいるときによく通ったのだ。