湘南発、六畳一間の自転車生活

自転車とともにある小さな日常

箱根を越えて仁科峠まで 前編

2008年03月08日 | 自転車生活
 チャイナ飯店での満腹飲み会の翌日は久々にロードでのツーリング。ロードといってもLeMondでではなく、ブリヂストン号でなのだけれども、そろそろロードで少し長い距離を走っておきたくなったのだ。

 朝6時ちょうどくらいに部屋を出て、



 とりあえず三枚橋。今日は箱根を越えて西伊豆に向かうつもりです。そして西伊豆の海山を堪能するつもりなのです。

 というわけで、今日はTTなしの余裕のあるペースで箱根旧道を上る。と言っても足は全然余裕ないですね。フロントトリプルの恩恵に預かっているはずなのに、七曲りは立ち漕ぎだった。

 そうこうして標高をあげていったのだけれども、途中からだんだんと雪があらわれる。それも吹き溜まりの積雪ではなく、つい最近降ったような雪が・・・。きれいな景色で嬉しいんだけど、凍結がちょっと怖いぞ。



 お玉が池はこんな感じ。



 そして芦ノ湖畔はこんな感じ。

 さて、今日は西伊豆に向かうつもりなので、芦ノ湖からは素直に箱根峠に向かうつもりでいたのですが、



 この富士山に引き寄せられて、



 大観山に寄り道。大観山からの富士山がいかに貴重かを僕は去年身をもって味わってます。なにせ6回出かけて雲のかからない富士山は一度も見ることができなかったのですから。となれば、少し先を急いでいても寄っちゃいますよね。大観山。

 ただ芦ノ湖からここまでの道がかなり怖かった。多分半分以上が凍結。上りはなんとか上って来れたけど、下りはどうなのだろう。とにかくスピード出さずに、場合によっては押しをまじえて慎重に下っていくしかないな。



 こういうときこそMTBで体得してるはず?のバランスを発揮するのだ!と気合は入れるものの、やっぱりついつい体に力が入ってしまいます。一度バランスを崩しかけてサドルの上で蛸踊り(クリートは外してました)、それから勾配のきついところで自転車から降りようとしたところでやはりバランスを崩して立ちごけ。でもとにかくケガなく芦ノ湖まで下れて良かった。後続に車がいたり、対向車と擦れ違うときは本当に怖かったです(泣)



 芦ノ湖からは予定のコースに戻り、箱根峠にたつ。

 そしてここから静岡側へ下りなんですけど、しばらくはやはり凍結が怖かったですね。さすがにこちらはそんなにひどい凍結はなかったのですが、濡れた路面が、見ただけでは凍っているのかそれとも濡れているのかわからないのでどうしても慎重になってしまいます。



 完全に路面が乾いてるところまでは、ロードでの長い下りが久し振りということもあり、かなり緊張しながらのダウンヒルだった。

 さて箱根峠を下り終えてからは、沼津の街を抜け海岸線を目指します。



 そして内浦湾沿いを少し走り、



 真城峠を目指して山のなかへ。ただ帰ってからわかったのだけれども、僕はこのとき目指す道の一本手前の道を曲がってしまったらしい。地図を忘れてしまったので、地元の人に訊ねながらやってきた道ではあったのだけれども、「そちらでも真城峠には行けるけど・・・」と確かに歯切れは悪かったのだ。でも僕はこのあたりから真城峠に抜ける林道がもう1本あるなんて全然知らなかったし、考えていたルートであれば学生の頃に一度走ったことがあるので地図なしでもなんとかなると思ってしまったのだった。



 で、間違った道をすすんでいるとも知らずに、「こんな景色だったけな?」と思いつつゆっくりと高度を稼いでいく。



 でもこの林道、やたら分岐が多く、走っていて何度も不安になる。そして実際に少々迷走する。それなりにこういう場所は走り慣れているつもりだけれども、さすがに地図なしというのは不安で、さらにだんだんと足にきちゃっているのが自分でもはっきりとわかったので、突然すごく心細くなってつい携帯で友達に電話しちゃったりしました。

 僕は戸田峠の戸田側の林道を走って真城峠~戸田峠と抜けるつもりだったのだけれども、あとから地図で確認すると峠の修善寺側の林道を走っていたようです。でも、何度か枝道で迷いながら、知らないうちに峠から伸びる尾根を越えて戸田側に出たようです(僕の地図では道は繋がっていないので一応ルート開拓ということになるのだろうか)。「やけに下るな」と不安に思っていたらいきなり工事中の立派な道に出て、そこを上っていったら



 真城峠に着いたので。もっともそのとき僕は、ずいぶんと記憶と違ってたなぁ、やけにきつかったなぁ、くらいにしか思わなかったんですけどね。でも、とにかく無事真城峠に出れて良かったです。足はすっかりなくなっちゃいましたけど。

 真城峠からは下らなくていいのだけど、再び下り。そしてそこから泣きそうになりながら戸田峠へ再び上り返し。



 そしてようやく戸田峠に着いたのが14時20分頃。つ、か、れ、た・・・。お~い、ずいぶんと時間が押しちゃったけど仁科峠まで行けるのか!?俺。。。

箱根を越えて仁科峠まで 後編

2008年03月08日 | 自転車生活
 戸田峠ではこのあとのコースについて少し悩みました。当初は仁科峠から西伊豆の海岸線に下り、そこからきついアップダウンを走って沼津に戻るつもりだったのですが、時間的にそれはきつそう。ナイトランでもいいのであれば終電には間に合うと思いますが、実は西伊豆のそこらの海岸線は、以前の伊豆一周のときナイトランになってしまってせっかくの景色が見れなかったときのリベンジのつもりだったので、今回については暗くなってしまってはまったく意味がありません。

 それにたいして仁科峠はいままでずっと行きたいと思いながらなかなか行くことができなかった峠です。学生の頃、合宿で湯ヶ島の宿に泊まったときに、チャンス!と思って少し早く起きて朝食前にひとりでアタックしたことがあったのですが、途中で時間が足りなくなり、もう少しのところで引き返してきた悔しい思い出のある峠です。

 なので、今回は海より山を優先することにして、仁科峠まで走って湯ヶ島まで下り、そこから三島まで走って輪行というプランにここで変更することにしました。



 というわけで、西伊豆スカイラインに入って行ったのですが、この道最高に気持ち良いですね!諦めずにやってきて良かったと心から思いました。凍結を恐れたのか、土曜日なのにもかかわらず車がすごく少なかったのもひじょうに良かったです。



 これはおそらく今走って来た戸田峠から金冠山、沼津方面の景色。



 こちらは多分戸田港でしょう。こう見るとこのあたりはほとんど平地はないってわかりますね。



 もう足はないですけど、こんな景色のなかですので楽しみながら走れました!



 ただ戸田峠からだと富士山がいつも背中側になるのがちょっと残念。何度もとまって後ろを振り返りながら走ったけれども、次回は仁科峠側から走ってみたいですね。



 この稜線上の登山道もいつかは訪れたい道。東伊豆から天城峠を越えて全線42.8kmと案内に書いてあったけれども、水の補給ができなさそうなのでちょっと大変そうだ。



 大きく開けた景色は船原峠まで。西伊豆スカイラインもそこで終わり、



 そこからはこんな感じの尾根上のアップダウン。



 そしてようやく仁科峠直下の天城牧場が見えた。



 そして遂にやってきた仁科峠。湯ヶ島への分岐からの上りがちょっと余計だったけれども、一応憧れの峠のひとつだったので、ようやく自転車でやって来れてとても嬉しかったです。天気も晴れだし、言うことないです。



 峠からは400m登山道を歩いて展望台へ。



 え~、もちろんブリヂストン号も一緒に連れて行きました。



 そしてひとしきり展望を楽しんでからの下りはもちろん・・・



 さて峠に戻ってからは湯ヶ島への細い山道の下り。雪が残っているところもやはりあったので慎重に下りました。



 そして湯ヶ島を少し越えたところで、この日はじめてお金を使いました。ここまで薄皮と草餅と飴玉の補給だけだったのです。でも朝の時点で、前日のチャイナ飯店の料理がしっかりお腹に残っていたのがわかりましたから、それでこの程度の補給でここまで走れたんじゃないかと思います。下りで冷えた体に、カップヌードルの坦々麺すごくうまかったです!



 カップラーメンの補給後は夕暮れのなか、狩野川沿いに三島まで走りました。最後のほうは車が増えてちょっとやっかいでした。

 この日僕は200kmは走るつもりでいたのですが、コース変更があったので結局目標には9km欠ける191kmしか走れませんでした。でも最近僕はすっかりロングとはご無沙汰でしたし、だから長い距離を走ることにたいしてまったく自信がなかったので、目標の距離には少し足りなかったですが、191kmも走れたことはすごく嬉しかったです。コース的にも満足できるものだったし、天気も良かったし、久し振りにロードで納得のいくツーリングができたような気がしました。結果的に地図では繋がってない道を走ることもできましたし。

 というわけで、車中のビールがこの日はうまかったです。というか、輪行ツーリングじたいが久し振りだったから、車中のビールが無性に幸せでした。もっともおかげで帰り一駅だけ乗り過ごしましたが、一駅くらいならまぁどうってことはないですね。