湘南発、六畳一間の自転車生活

自転車とともにある小さな日常

なりゆきまかせで130km

2006年07月25日 | 自転車生活
今日は休み。雨の心配はなさそうだし、せっかくだからしっかり走ろうと、
昨日のうちにアクエリアスのペットボトルと薄皮あんぱんを買っておいた。
けれども朝起きると、あまり走ろうという気がおきない。
やることもあったので、そんなわけで昼近くまで部屋にいた。

で、結局自転車のほうは佐島にある海辺のテラスで本でも読みながら定食を食べるグルメランに計画を縮小して、
読みかけの「自転車少年記」をディパックに入れて11時半頃に部屋を出た。

朝起きてから僕はトースト1枚しか食べていなかった。
けれども海辺でしっかりと昼食を食べるつもりでいたので、
薄皮あんぱんは持っていかないことにした。
そんなにしっかりと走るつもりもなかったので、アミノバイタルなども持っていかなかった。
とにかく僕は海辺での定食それだけを楽しみに、食料は何も持たずに、
追い風の助けを借りてノンストップで佐島まで走った。

で、佐島の海辺に到着してみると、店の前にはひとりのお客さんもいない。



天気の悪い平日はこんなものかなと思って、門の前まで行ってみるとなんと



ガーン!
死語だとは重々わかっているけれども、心境はまさに「ガーン!」という感じだったのだ。

まじ?一応定休日もネットで調べてきたんですけど。
たまたま調べたサイトの定休日(水曜日)が間違っていたか、定休日が変わったか?
とにかく、ナンテコッタ、パンナコッタだ。青天の霹靂だ。

ここまで結構快調に走ってきたこともあるけれど、
これでスイッチが入った気がした。
「このままじゃ帰れないぞ」と。

で、とりあえず



城ヶ島大橋を渡った。



お決まりのウミウの展望台に立ち寄り、そこから



ピストンはせずに反時計周り三浦半島一周コースへ。



剣崎の灯台にもしっかり足を伸ばし、



灯台の裏からでっかい太平洋を眺めた!



途中ラージ缶を売っていた自販機(最近少なくなってきてる)でアクエリアスを補給して、



三浦海岸駅近くの“海鮮”という結構有名な回転寿司屋で、
“1.5人前”という900円くらいのランチを食べた。
味はそれなり。海辺が良かったなぁ。
そろそろお腹も減りだしてきていたので。

昼飯を食べたら、気持ちがゆったりとしてしまって、
「走るんだ!」という気が少し削がれたのだけれども、
少し走っているうちに、まだ走れるぞ!という気分になってきた。

朝起きたときはあまり走る気が起きなかったけれども、
結局のところ、体のほうは走ることを求めていたのだと思う。
だから海辺が休みだったのは、ある意味良かったのかもしれない。
ここらあたりでそんなことを思った。



房総に行くわけでもないのに、フェリー乗り場にも立ち寄り、



観音崎にもしっかりやってきた。写真は観音崎の展望台。こんなところがあったなんてはじめて知った。
目指すは三浦半島反時計周り完全一周である。

なので馬堀海岸からも葉山方面には曲がらずにそのまま横須賀を通り、
16号を横浜方面へ北上する。

そして追浜では鷹取山ミニヒルクライム。



そして公園内を少し歩いてクライミングを少しだけ見物。


マジックマッシュルームをのぼるクライマー。鷹取では有名なお方です。

鷹取山へはより充実度をアップさせるために寄ったのだけれども、
今日はこれだけではちょっと物足りなかった。
クライミングはできないけれども、もう少しヒルクライムをしよう!
そう思って六浦から池子を抜けて逗子へ戻り、江ノ島方面ではなく葉山方面へ逆走。



そして湘南国際村を上った。

湘南国際村を上る前に、すでにメーターは100kmを超えていたけれど、
今日のようなやる気のある日にこちらも走ってしまえと、やる気のない日も多かったりするので



葉山国際カントリークラブの激坂にも挑戦したのだけど、
なんなんだ、これ!

標識のある交差点からの上り坂もきつかったけど、そこは何とかやり過ごした。
で、「確かにきついけど、距離短いからそれほどでもないな、今日の俺は強いのかな?」
と不遜なことを思ったりした。でも当たり前ですよね。
そこはまだ距離にして半分以下のところだったのだから。

最初の激坂を上り切ったあと、少し平坦基調の部分があったのだけれど、
その先が信じられないほどきつかった。
ギアはずっと30×23のインナーロー。
僕はその激しい勾配の坂をなるべく見ないように走った。
視線はできる限り路面に落とした。目の前に立ちはだかる坂はとても威圧感があったからだ。

ブラケットでは力が入れにくいし、汗で手が滑ったりもしたので、
最後のほうはほとんど下ハンというかRの一番深い部分を握り続けた。
そして前輪が浮かないように注意しながら、ずっとシッティングで上り続けた。
立ち漕ぎは呼吸が修復不可能に乱れそうでできなかったのだ。
そして激しく顔を歪め(自分でわかった)、時速5km台のスピードで
なんとか足を付かずに頂上まで上り切った。

いや、噂には聞いていたけれどもこんなに厳しい坂だとは思わなかった。
こんなに坂でいっぱいいっぱいになったのはいつ以来だろうか?
もちろんタイムを狙うヤビツもいつもきついのだけれども
ここはそれとは別の種類の厳しさがあった。

そして、だからこそ最近あまり味わった記憶のない充実感があった。

こんなに集中して、そしてこんなに頭が真っ白になりながら、
体を動かしたのはほんとに久し振りだと思った。
鷹取山と湘南国際村だけで帰っては絶対こんな気持ちにならなかったろうから、
せっかくだからとここも上ってホントに良かった。
これで、今日の走りの満足度がかなりアップしたと思う。

というわけで、葉山国際カントリーからそのまままっすぐ江ノ島を目指しても良かったのだけれども、
せっかくこんなに無駄に非効率的に走っているのだからと、



披露山にも上った。葉山国際カントリーときつさを比較するために、
こちらは42×23のシッティングで上ったのだけど、
それでも軽く5km以上のスピードで上れた。こちらの勾配も結構なものだと思うけど、
葉山国際カントリーと比較してはいけない程度なのだろう。

披露山でミニヒルクライムは終了して、そこからは



逗子マリーナと



材木座を通って素直に江ノ島を目指した。
ただここらでかなり腹が減ってきたので材木座にある薊という中華屋さんで



タンメン大盛り600円也を食べた。シンプルだけど旨かった。

海岸線を走りながら、湘南平のことがふと頭に浮かんだのだけど、
湘南平を往復するとさらに40km距離が増えてしまうので、
すぐにそのことは忘れることにした。

そしてちょうど130kmくらいの距離を走って、アパートに帰ってきた。

出かけるときは海辺のテラスで昼飯食って、本を読んで、そのまま帰ってくるつもりだったんだけど、
本なんて1ページも読まなかった。でもそのかわりに予定外だったけれども、
成り行きまかせで、楽しくたくさん走れたので良かった。
冷静に考えれば、ヤビツ・唐沢林道・半原のほうがきついとは思うのだけど、
今日の走りは妙に充実感があった。
やはり、葉山国際カントリーの激坂のおかげだろうか。。。