上高地小梨平キャンプ場もよく利用した。ここには、お風呂もあるし食堂もある。山から下りて来た者には天国の様な所です。テントの許可をもらってお札をもらう。テントを建てるのはそう時間もかからない。荷物をすべてテントの中に入れて一安心。風呂に入りたいところだが、お風呂は明日平湯で入ればいい。
食糧が多くあまっていて、酒もかなりあるのでテントの中に入ったらもう外に出る気がしない。寒さもさほどでもないから天国のようです。おかしなもので、こんな粗末な状態なのだけれど、テント生活では非常に満ち足りた気になる。我が家では、見向きも市内α米も美味しく感じられる。
まあ、贅沢にはきりがないということだ。テント生活の良さの一つは贅沢が出来ないこと。逆に言うと、日頃の家庭での生活を見直せる機会を与えてくれる事だろうか。
知り合いの、四国阿南町の溝田さん(http://www.holoholo3.com/)は、キャンピングカーの改造中だが、ブログ日記を見る限りでは「贅沢の極み」のよう。旅行に出ても、家庭と同じような生活が出来ることを目標としておられ、そのために色々と改造、工夫をしておられる。贅沢すぎるから尿酸値が上がるのだろうか。それでも、そろそろ300名山達成のはず。
夕刻、ガラガラと荷車を引くような音がするのでテントからのぞいて見ると、老画家が引き揚げて帰ってくるところだった。
この人は、数十年に亘って此の地に居(テント)をかまえて絵を描き続けておられる。孤高の画家だ。一枚でも譲ってもらいたいと思うが、相場が分からないので言い出せない。今年は間もなく引き揚げられることだろう。ここで絵を描いておられる時期は、大体春から秋まで。間もなく店じまいと言ったたところか。此のブログを読まれた方、上高地にいかれたらカッパ橋のたもとでいつも絵を描いておられますから声を掛けて上げると良いです。(但し、もう一人絵描さんがおられることもあります。この方は、沢渡の山小屋旅館のご主人。)
暗くなっても、山に向かう人の足音が絶えない。そういえば、朝3時頃から歩き始めている人もいた。上高地の旅館に泊まった人達だろう。こんなに早ければ、奥穂高小屋までいける。
蝶ヶ岳(その4 上高地にて)