3月22日(土)
春がやって来た。そろそろ人間もゴソゴソ動き出す季節になった。今年は、大山も雪が多くスキー場も盛況のようです。出雲のスキー仲間と一泊予定で大山へ。とやま旅館に予約を入れる。前夜早めに寝たら夜中に目が覚めてねむられず深夜に一杯。それでも早く目が覚めて早めのスタート。途中、カメラを忘れたのに気がついたが引き返すのも面倒なのでそのまま大山に向かう。出雲の妹尾さんに電話してカメラを持参してもらうことにする。
ドングリ村で落ち合いとやま旅館まで。出雲の植田さんはゲレンデへ。我々は妹尾さんと二人で元谷へ向かう。
ものすごい天気でした。こんな日は、大山のすごさが実感できて気分は最高潮。穂高涸沢にもひけはとらない。この日は、明日のための下調べを兼ねているので上宝珠尾根の取り付きまでいって引き返す。
この雪のスロープ。屏風岩の下は全くの処女雪で無傷の白一色。。
下見をしてから帰りました。元谷でこれだけの天気に恵まれたのは何年ぶりだろうか?
とやま旅館で風呂に入り汗を流し一杯。旅館の主人に焼酎をもらって相撲を見ながらチビリチビリやっていたら植田さんが帰還する。今度は持参の「白波」を飲む。6時頃から夕食が始まり今度は日本酒。後はひたすら飲み続けて意識不明のような状態でダウンする。
翌23日(日)
朝食をしっかりと撮り7時45分スタート。振り子沢へ向かう。大神山神社あたりで少し休みいよいよ元谷へ入る。体の調子が昨日より良くないのは昨晩の酒のせいだろうか。それでも頑張って上宝珠尾根の下までたどり着く。
上宝珠尾根に向かってひたすら登る。雪は深くて柔らかなので踏んでもすぐには固まらない。一歩登るにも苦労する。膝で雪を押しつけ足で固めながら一歩一歩と高度を稼ぐ。最近降り積もった雪のためいつものような堅めのザラメ雪とは違う。
上宝珠からトラバース気味にユートピア小屋へ向かう。先行者のトレースがあり助かりました。雪が柔らかいので進むに苦労した。
ユートピア小屋にて。結局、振り子沢への滑降はあきらめて剣沢へ滑り込む。
帰りは早い。三姑峰からの落石はまだ見られなかった。
下宝珠への登り。ここにもトレースがありツボ足で登る。
早い時間にとやま旅館まで帰る。この日、振り子沢を滑らなかったのは、雪が柔らかく登り返しにものすごく時間が掛かりそうだったからだ。ザラメ雪を滑るにはもうしばらく時間が掛かりそうです。
上宝珠への登りは大変だったが、別な場所にトレースがあった。それを利用すればもっと楽だったと思う。個人的に思うには、振り子沢へ行くには縦走した方が良い。誰も危険なのでこのコースを避けようとするが思っているほど危険ではない。先般の遭難は、悪天候のせいだ。ピッケルにアイゼンがあればまず間違いない。複数ならさらにザイルを使えば万全だろう。山スキーなのだから、頂上に立つことも大切なのではないか。頂上に立ってから縦走する時の緊張感は最高です。山にいるという気分になる。(冬山の経験のない人、ゲレンデスキーヤーなどには進めません。そんな人は、やはり経験のあるリーダーが必要でしょう)