知的成長戦略論-クールに生きる

かっこよく生きるためのメモ。
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仕分け作業の意義。

2010年04月25日 | 国家論
仕分け作業は、民主党のパフォーマンスだというのが、
マスコミの論調ですが、
 パフォーマンスであっても、効果があれば国益にかなう
と思います。

仕分け作業の意義は、
 無駄を排除する
ということです。

行政国家現象のもと、行政が何でもやるようになってしまった。

そこで肥大化した国家の仕事を
 独立行政法人や公益法人や財団法人
にやってもらうことにした。

本来、公益法人や財団法人は民間なので、
 独自に採算が取れることが前提
ですが、
 補助金なしには成り立たない法人
が誕生し、
 随意契約
という、契約相手が決まっている契約により、
 毎年、かなりの売上げを上げる
ことができることになり、存続している。

その見返りとして、公務員の再就職先となって
 高額の報酬や退職金
を払っている。

いわば、リベート。

民間の会社は、売上が落ちて悩んでいるのに、
 それらの法人は何も恐れることなく、
 使い道だけを考えていればよい。


仕分け作業は、そこにメスを入れるわけです。

必要のないものには、お金をあげません。

契約を打ち切ることは、普通の取引なら当然可能。
相手が文句を言えることではない。

仮に、国益にかなう事業であれば、
 国民が存続すべきだ
ということはあっても、
 契約相手である公益法人や財団法人がとやかく言う権利はない
わけです。


ただ、仕分け作業が威力を発揮するのは、
 実は地方レベルの仕事
です。

仕分け作業が地方自治体から始まりました。

ここの道路はいらないよね。
ここの道路は、必要だけど、細くても十分じゃないか。
この施設は、必要だけど、こんなふきあげ構造にしなくてもいいよ。
このガラス張りは何?
このドアは、こんなにコストが高いの。もっと安い材木にしよう。

建築用語で、
 バリューエンジニアリング
というものがあります。

効用を下げないようにコストを下げる提案をしていく手法です。

これをやるのが仕分け作業。

必要かどうかの判断ののちには、
同じ効果をもっと安くできないかを検討する。

しかし、国家レベルのスケールの仕分けは非常に困難です。
地方の数千万円規模の施設であれば、ドアの一枚一枚の費用対効果を判断することができても、
 数千億円規模の事業のチェックなど正確にできるはずがない
からです。

そのため、大きな支出や人件費のチェックに絞らざるをえません。

理想的なのは、
 地方分権によって、地方レベルの公益法人、財団法人と各地方自治体が契約し、
 それぞれの自治体が、自分の地方の分の仕分けをすることです。

どうしても、国家レベルで行わなければならないもの(外交など)は、
 国家レベルの仕分け部隊が集中的に行う。

地方の仕分け部隊は、
 ボランティアを募ったり、地方の大学教授や弁護士や公認会計士・税理士などの専門家に依頼したりして、
 人員を確保する。


仕分け作業により、ずるをしてお金をもらっている人が減れば、
 税金を払ってもよい
という意識が高まるはずです。

それが、一番良い効果だと思います。
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