知的成長戦略論-クールに生きる

かっこよく生きるためのメモ。
知的に成長し、どんな状況でも平静を保てる力を身につける。

子供の貧困対策として、必要なものとは?

2021年11月08日 | スキルアップ
公明党の18歳未満の子供がいる世帯への一律10万円支給案が愚策であることは、
 目的が明確でないこと、
 効果が十分でないこと
から明らかです。

新型コロナで傷ついた家計を助けるという「困窮世帯への対策」という目的とのことですが、
 子供がいれば、困窮世帯以外への支給が行われる
ことになり、
 目的達成のための手段としては、不合理なもの
となりました。

さらに、
 本当の意味で困窮世帯を救うには、10万円×子供の人数では足りない。

むしろ、
 フードバンクのような制度の拡充

 パートが激減して、今月は厳しく生活ができない
というときに
 緊急小口貸付が何度でも受けられる
というように、制度を充実させた方が困窮世帯の対策になります。

今は、緊急小口貸付には上限があり、返済猶予措置も十分でないため、
 結局は、消費者金融に頼らざるをえず、高額の利息に支払いに苦しんでいる世帯が増えています。

また、子供がいなくても、困窮世帯を救うことができるという点で、
 理に適っています。


子供の貧困対策として、
 最も重要なことは、教育の充実
です。

 お金がなくても、教育が受けられる。
 教育環境が充実しており、だれでも勉強ができる。

そのためには、
 図書館など公的施設を充実させ、だれでも学習できる環境を整える
必要があります。

市町村によっては、図書館は遠く離れた場所に一つしかなく、
 施設も老朽化していて、机も十分にない
というようなところもあります。

 家は狭くて勉強できないし、本を買ってもらうお金もない。
こういう子供が、
 自分の意思で学べるようにすることこそ、貧困対策となります。 


図書館は、
 子供の学習や受験のほか、
 社会人も、資格取得、スキルアップ、仕事の準備などに活用できます。

ただ、
 都市部と地方とでは、こういった図書館や学習環境に大きな差がある
ため、
 都市と地方の学力格差に影響する
ことになります。

人を育てるのは、
 環境
です。

学習スペースでみんな頑張って勉強しているのを目にすれば、
 自分もやらないとな
というモチベーションがアップします。

偏差値が高い高校の大学合格率が高いのは、
 周りの友達も勉強している
からです。

環境が重要。


金持ちの子供が勉強するのも、
 小さいころから、本を読んでもらったり、買ってもらったりして、
 生活環境の中に本がある
からです。

貧困世帯には、本棚もなく、本屋や図書館に連れて行ってもらったりという時間的余裕もなかったりします。

小さい頃から本を読むことを習慣にしておくと、
 攻略本を見ながらロールプレイングゲームをやるのと同じように、
 人生の攻略がしやすくなる。

難題(トラブル)にぶつかったときに、
 本を読んで解決策を探す人と、
 何も考えず、周りに流されたり、時間を無駄にしたりする人とでは、
 結果に差が生じる
ことになります。


子供の貧困の連鎖を断ち切るには、
 本を読む習慣を小さい頃に身につけさせ、成り上がる術を会得させる
ことです。


お金がない自分が、どうすれば、大学に行けるのか?
 →奨学金制度、特待生制度

アルバイトに時間が取られるため、短い時間で効率よく学力を上げるにはどうしたらよいか?
 →タイムマネジメント、自己啓発書、記憶術、速読、学習法、同じテキストを何回も繰り返す

端的に稼げるようになるには、どうしたらよいか?
 →副収入、スキル獲得、資格取得、独立、投資

大抵の問題の解決方法は、本に書いてあります。

本を味方に付ける方法を教わっておけば、強力な武器を手に入れたことになります。
貧困の連鎖の原因は、
 そういうことを教えてくれる人が周りにいない
ということです。

裕福な家は、裕福になる方法を知っているから、有利なわけです。
塾に入れたがったり、偏差値のよい高校や大学に入れさせたがるのも、
 環境が人を育てるというルール
を知っているからに他なりません。


ただ、残念ながら裕福な家庭に生まれなかったとしても、
 その見返りに、楽しい兄弟姉妹、不器用だけど実直な親、優しい祖父母、何でも話せる友人
に恵まれていたりします。
 今はそれらに恵まれていなくても、これから(利息を付けて)恵まれることになるかもしれません。

 「命が尊い」というきれいごとでなく、自殺をすべきでない理由
は、
 寿命を全うするまで、何があるか分からない
のに、
 もったいない
からです。

 明日、心が震えるような出会いが待ち受けているかもしれない。
 来週、考えたことがない大金が手に入るかもしれない。
 来年、見たことがないような感動的な景色が見られるかもしれない。
 晩年、想像したことがなかった壮大なクライマックスが待ち構えているかもしれない。

100%ないという、「ない」ことの証明は、
 悪魔の証明といって絶対に不可能です。

こう考えることによって、
 希望が生まれます。

2万人以上も自殺しているこの国において、
 今、一番必要とされているものは、この希望だと思います。


政府がやるべき施策は、
 一時しのぎのわずかな金をばらまくことではなく、
 誰もが希望が持てるような、成長する国家と成長の機会を創出する
ことだと思います。
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