暘州通信

日本の山車

◆谷口與鹿 伊丹風俳諧 一四

2011年02月05日 | 日本の山車 谷口與鹿
◆谷口與鹿 伊丹風俳諧 一四
 武川久兵衛邸の近くに酒造家の鹿嶋屋があった。岡田家といい與鹿が後半生を通じてお世話になった家である。伊丹郷町の宮前に醸造所と屋敷があった。岡田家の当主は俳号を糠人(ぬかんど)と言って俳諧をよくし、ほとんど伊丹郷町を住まいにしていた。明倫堂の橋本香坡とは、篠門の同門である。
 與鹿はその伊丹郷町の岡田家の離れをあてがわれていた。明倫堂へは、伴家の裏庭伝いに通じていたらしい。與鹿は至極当たり前のようにここを通っていたが、伴家の主人は伴善衛門といい、伊丹郷町の宿老の一人で、面倒見が良い反面、いわゆる口やかまし屋であった。與鹿はたびたびつかまって、説教を食らっている。

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