暘州通信

日本の山車

◆谷口與鹿 伊丹風俳諧 二一

2011年02月08日 | 日本の山車 谷口與鹿
◆谷口與鹿 伊丹風俳諧 二一
 谷口與鹿の肖像を写した絵が二点知られる。まだあるかもしれないが、現在知られているのは、淹留先の岡田家の主人である糠人が、周甲(還暦)を祝して出版された俳句集『かさりたる』で、「かさりたる」とは、【飾樽】のことで、よく神社などに奉納してある綺麗な薦で巻いた酒樽のことである。與鹿はこの冒頭に自筆の自画像を描いている。もうひとつは、照顔齋が、伊丹郷町とかかわりのあった俳人らに自筆の一句を書かせて、照顔齋その人物の似顔絵を描いたものである。この本には、與鹿の、

   枯れそうな 気色も見せず 鬼薊

 の句があることはわかっていたが肝心の肖像画が描かれた本を見る機会が無かった。このことを知ってから十数年も経ってから、はじめて現物を見る機会があった。はやる心を沈めながらその箇所を開いたときはあっと驚いた。

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