行く川の流れ

花・鳥・旅行写真日記

ヤブマメ、ノハラアザミ

2019-09-20 20:00:28 | 花,植物
9月初旬、
谷戸の湿地にヤブマメの小さな紫色、
そして、新鮮な秋アザミの紫色の花を写しました。


マメ科ダイズ属ツルマメ。
日当たりのよい野原や道端に生えるつる性の一年生草本、
別名、ノマメ、ダイズの原種とされています。


花期は夏から秋、
葉腋(ようえき)から房状花序を出して、
蝶形をした小さな赤紫色の花を3~4個つけます。


花は2枚の赤紫色の花弁と
それより小さい2枚の淡紫色の花弁からなる蝶形、
茎は軟弱で、逆毛が密生し、
他の草に巻きつきながらあちらこちらに伸びます。


葉はマメ科によく見られる3枚の小葉からなる複葉、
その葉にアカトンボがとまりました。
マユタテアカネかと思いましたがアキアカネです。
早くも、避暑の高原から平地に戻ってきた個体が現れたようです。


キク科ノハラアザミ。
ノアザミによく似ていますが、
9月に咲いているのはノハラアザミです。
ノアザミは春から夏に咲きます。


ノハラアザミ、
花の下のにある総苞は鐘形で、
総苞片(総苞の外側にある小さなトゲのようなもの)は斜めに突き出します。
ノアザミは総苞片は突き出さずに平滑で触ると粘り気があります。
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9月初旬、丘陵道にて野花

2019-09-19 20:00:08 | 花,植物
9月初旬の多摩丘陵の山道にて、
初秋の草の花を写しました。


キキョウ科ツルニンジン。
山野の林下に生えるつる性の多年草です。
花は白緑色で内側に紫褐色の斑点があり、
側枝の先に下向きに咲きます。
ジイソブの名もあります。


ツリガネニンジン。
山地の林縁などに見られる、
これもキキョウ科の多年草です。
根が朝鮮人参、花が釣り鐘に似ているのでこの名があるそうです。


セリ科アシタバ(明日葉)。
伊豆諸島・伊豆半島・三浦半島および房総半島など
海沿いに自生するセリ科の植物です。
伊豆諸島では野菜として常食され、
名は「葉を摘んでも、すぐに、明日にでも新しい葉が出る」と言われる生命力から。


イヌゴマ(犬胡麻)。
花期は7~8月ですがまだ咲いていました。
シソ科の多年草です。、
花は唇形で淡紅色、上唇はまっすぐに伸び、
下唇は開出して3裂し内面に淡紅色の細点が見られます。


バラ科ワレモコウ(吾亦紅)。
枝分かれした茎の先に楕円形の赤紫色の花穂をつけます。
花は花穂の上から下へと咲き下がります(有限花序)。
1つの花は4枚の萼からなり、花弁はありません。


ヒヨドリジョウゴ(鵯上戸)。
日本全土の山野に生えるナス科ナス属のつる性の多年草です。
集散花序に小さい白色の反り返った花を多数つけます。
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ミズオトギリとサワギキョウ

2019-09-18 20:00:17 | 花,植物
9月2日の夕刻、
里山の湿地にミズオトギリとサワギキョウの花を写しました。


ミズオトギリ(水弟切)、
オトギリソウ科ミズオトギリ属、
湿地や溜池などに生育する多年草です。


花期は8~9月、
葉腋についた花序に、オトギリソウ科には珍しい淡紅色の花を1~3個つけます。
1日花、午後に開き、夕刻になると散る短い寿命の花です。


いままで昼前に行くことが多く、
なかなか見られなかったミズオトギリの花でしたが
この日は3時過ぎ、花が見られました。
花を開く、開店を待っていたように、
どの花にもアリが蜜を求めにやってきます。


ミズオトギリの花の近く、
やはり湿地にサワギキョウ(沢桔梗)の花、
キキョウ科ミゾカクシ属の美しい山野草です。


山地の湿った草地や湿原などに自生、
群生していることが多く、
全体に毒性の強いアルカロイドを持つ有毒植物としても知られます。


花期は8月から9月頃、
濃紫色の深く5裂した唇形の花を茎の上部に総状に咲かせます。
花びらは上下2唇に分かれ、上唇は細く2裂し、下唇は3裂します。
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里山、草の花

2019-09-17 20:00:09 | 花,植物
8月の末日、
里山の谷戸道に写した大きな草の地味な花たちを集めて見ました。


タケニグサ(竹似草)
日当たりのよい草原、空地などに見られるケシ科の多年草、
茎の先に大きな円錐花序をつくり、
花弁のない白い花を多数つけます。


キンポウゲ科アキノカラマツ。
茎先に大きな円錐花序を出し、線香花火のような
淡黄白色の小さな花を多数つけます。
花に花弁はなく、花弁のように見えるのは萼。
カラマツソウに似て秋に咲くのでアキノカラマツ。


キク科ベニバナポロギク。
アフリカからの帰化植物、
森林が伐採された際などに一斉に出現するパイオニア植物として知られます。
花期は8~10月、
頭花は全て細い筒状花、先端だけが赤くなります。


ウド。
ウコギ科タラノキ属の多年草です。
山蔭に蕾が開き始めていました。


ジュズダマ(数珠玉)、
水辺に生育する大型のイネ科植物です。
雄花、雌花があります。


イラクサ科ヤブマオ。


これもイラクサ科ヤブマオ属の花、
茎が紅く、葉の形からコアカソと思われます。

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アオメアブ、オオイシアブ

2019-09-15 20:00:19 | 昆虫
アオメアブとオオイシアブ、
シオヤアブに代表されるムシヒキアブ科、
甲虫やハエなど他の昆虫を捕えて体液を吸う肉食昆虫です。


8月下旬になって、アオメアブが撮れました。
腹部が写っていないので、はっきりしませんが
多分雌の個体です。


同じムシヒキアブ科のシオヤアブは数も多く、
ただの褐色、レンズを向けませんが
このアブは複眼が美しく、見つけるとレンズを向けたくなります。
この複眼、光が当たると美しい緑色、
ときに紅色に輝きます。


アオメアブの雄です。
ホウジャクの仲間でしょうか、
餌の昆虫を捕まえました。


このアブ、今年の5月に撮ったものです。
名前がわからずにいましたが
アオメアブを調べている中でオオイシアブと知りました。
ムシヒキアブの仲間です。


これも5月下旬に写したもの、
やはりオオイシアブです。
全身に茶色の体毛が生えて精悍に感じます。
カメムシでしょうか餌を捕えていました。


同じく昆虫を捕える共通点から蜘蛛を。
9月初旬に写したジョロウグモの雌、
これから腹部が膨らんでりっぱな姿になります。
上の方に、雌に比べると、とても小さい雄が交尾のチャンスをうかがっています。


ナガコガネグモの雌。
腹部に黄色と黒のこまかい縞模様、
夏の終わりから秋になると姿が見られる大きな蜘蛛です。
ジョロウグモとともに秋に見られる代表的な大きな蜘蛛です。
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望遠マクロで道ばたの花

2019-09-14 20:00:48 | 花,植物
9月上旬、
望遠マクロを片手にいつもの散歩道、
道ばたに見つけた花をアップに写してみました。


小さなひまわりの花を真上から、
美しい模様をつくっています。
花は周囲の舌状花と中心部の筒状花の2重構造、
種ができるのは筒状花、外側から内側に徐々に咲き進みます。


大きな綿毛がたくさん、
その綿毛、アップにしてみるとけっこう美しい。
まだ花も咲き残っています。
アメリカオニアザミです。


キキョウ科ツルニンジンの花冠の中を大写し。
ツルニンジンの別名はジイソブ(爺のそばかすの意)、
その名のように花冠が紫と白の斑模様です。


セリ科シシウド属アシタバ。
アシタバ(明日葉)は、強靱で発育が早く、
若葉を摘みとってもすぐに新しい葉が出てくる生命力からつけられた名。
野菜としても使用され、産地として有名な八丈島から名をとり、
八丈草とも呼ばれます。


ノアザミに似ていますが、
9月の花なのでノハラアザミでしょうか。
ノアザミは春から夏、ノハラアザミは8月下旬から秋に花をつけます。
木陰の逆光下、背景を明るく、シルエット風に撮って見ました。


キンポウゲ科シュウメイギク(秋明菊)、
貴船菊の名もある秋の花です。
一輪だけ早くも花が開いていました。
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リスアカネとウスバキトンボ

2019-09-13 20:00:50 | 昆虫
林縁の日陰の小さな空間、
風で落ちた小枝にリスアカネの雄を見つけました。


リスアカネ♂。
周囲が樹木に囲まれた比較的暗い場所に生息するアカネ属のアカトンボです。
上写真は8月中旬の雄の個体、すっかり赤くなっています。


茶褐色の翅端が特徴、
コノシメトンボの雄によく似ています。


9月の初旬、
同じ場所に再びリスアカネの雄を見つけました。


8月中旬に見たものと同じ個体かもしれません。
アキアカネなどと違い、
羽化した場所から離れることはなく、
発生場所の近くにずっと居続けるリスアカネです。


ヤブミョウガの黒い果実にもリスアカネの雄。
雌もいるはずと探して見ましたが、
地味な体色、木陰の薄暗い場所に
隠れていることの多いリスアカネの雌、
なかなか姿を見せてくれません。


午後の日に翅を紅く輝かせて、
オレンジ色のトンボが木の枝に翅を休めていました。
ウスバキトンボのようです。


ウスバキトンボ。
夏の高校野球で甲子園をたくさんの数のトンボが
飛び回っている絵を見たりします。
それはこのウスバキトンボです。
そんな時、よく「アカトンボがたくさん飛んでいます」と表現されますが、
アカネ属ではないので、正しく言うとアカトンボではありません。
また、お盆の頃になるとたくさんの個体が飛び回るところから、
「精霊とんぼ」「盆とんぼ」などと呼ばれます。
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雌雄マユタテアカネ

2019-09-12 20:00:36 | 昆虫
今年も山野の散歩道に、
紅色となったマユタテアカネの姿が見られる時期になりました。


8月24日、
今年はじめてのマユタテアカネ、
腹部がだいぶ赤味を増してきました。
成熟近くになったオスです。
6月下旬に発生し、未成熟個体は雌雄ともに黄褐色です。


9月1日、
腹部がすてきな赤色になっていたマユタテアカネのオス、
ナツアカネやショウジョウトンホの赤とは少し異なりすてきな赤色です。
成熟したオスは腹部が赤くなるとともに胸部がこげ茶色になるそうですので、
この個体、胸部がまだ薄黄緑色、成熟一歩手前と思われます。


9月5日のマユタテアカネ♂。
顔面にはっきりとした眉斑があるのがマユタテの名の由来です。


これも9月5日に写した雄。
腹部が赤くなり、胸部がこげ茶色、成熟個体です。
また、尾部先端が上に反り返るのがマユタテアカネのオスの特徴になります。


木陰にいることが多くそして地味、
マユタテアカネのメス、やっと見つけました(9/1)。


マユタテアカネのメスには
翅端に褐色帯を持ついわゆる端斑型と無斑型がいます。
その端斑型のメスを写しました(9/5)。


翅端に褐色帯のない無斑型のメス(9/5)。
端斑型と無斑型、ほぼ同じ程度にいるようです。
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シュウカイドウの雄花、雌花

2019-09-11 20:00:39 | 花,植物
8月下旬、
早くもシュウカイドウが雌雄の花をつけていました。
薄紅色の目をひく花、
この花を見ると夏が終わり、秋のおとずれを感じます。


シュウカイドウ科ベコニア属シュウカイドウ。
古くから日本にあるように思えますが、
江戸時代に中国から持ち込まれたやや湿った場所を好む帰化植物です。


初秋に海棠に似たを美しい花をつけるところから
秋海棠(シュウカイドウ)。
中国名も「秋海棠」、和名はこれを音読みしたもの。
花は雌雄異花で同株、葉は大きく左右非対称、心臓形をしています。


上2つとは別の場所のシュウカイドウ。
近くからマクロレンズで写して見ました。
中央に黄色い球状の雄蘂が目立つのが雄花、正面を向いて開きます。
この雄花、花弁が4枚に見えますが
左右の小さな2枚が花弁で、上下の大きな2枚は萼、実は2弁花なのです。


中央の花は雄花、
雌花は雄花の下方、下向きに開きます。


下向きについた雌花たち、
まだ開花前です。


花開いた雌花、
黄色いのが雌しべです。
柱頭がねじれて複雑な形に見えます。
中央の花は花被片が落ち、雌しべが露出しています。
雌しべの元にある三角錐状は子房のようです。
右側の花は花被片の中に雌蕊が覗いています。
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8月下旬の赤い果実

2019-09-10 20:00:52 | 花,植物
8月下旬の散歩道に写した紅い果実、
ツリバナ、サンショウそしてウメモドキの3種です。


ニシキギ科ツリバナ。
まだ8月ですが果実が紅くなり、
早くもその果実が裂け、紅い種子が顔を出していました。


小さな花が枝に吊り下がるようにつくのでツリバナ(吊り花)、
日陰にあるこの木、環境が悪いのか、
早くも枝も折れ、葉もぼろぼろです。
紅葉もきれいなツリバナですが、
そこまで葉がもちそうもありません。


畑の隅に大きく育ったミカン科サンショウ、
8月下旬、7月には緑色だった果実が紅く染まってきました。
やがて熟すると、裂けて、中から黒い種子が現れます。
別名はハジカミ、雌雄異株の低木です。


この果実の皮を乾燥させ、
粉末にしたものが香辛料の粉山椒、
春に出る新葉は「木の芽」と呼ばれ、
薬味や山菜として使われます。


畑の隅に植えられたモチノキ科ウメモドキ、
枝いっぱいについた実が真っ赤になっていました。
これも雌雄異株の落葉低木です。


この赤い実、葉が落ちた後も枝に残り、
その姿が美しく、庭木や盆栽、生け花としてよく用いられます。
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