行く川の流れ

花・鳥・旅行写真日記

ヒグラシ

2017-08-21 20:00:54 | 昆虫
朝や夕方、薄暗い場所から「カナカナカナ」と
どこかもの悲しい、また涼し気にも感じる鳴き声を聞かせてくれるヒグラシ、
カナカナ蝉とも呼ばれます。
うるさく、暑苦しく感じるセミの鳴き声ですが、
このセミの鳴き声だけはそんな感じもなく、癒される気がします。
8月初旬の雨上がり、そんなヒグラシを何匹か撮ることができました。


ヒグラシ(雄)。
薄暗い林の中にいることが多く、
鳴き声は聞くものの、姿はなかなか目にできないヒクラシです。
蜩、茅蜩、秋蜩、日暮、晩蝉など漢字表記は多く、
秋の季語でもあり、
日本人の生活に深く溶け込んでいることが察しられます。


ヒグラシ(雌)。
すぐ横にセミの抜け殻があります。
この個体のものではないようですがヒグラシの抜け殻です。


すぐ横の木を見るとたくさんの抜け殻があります。
ここはたくさんのヒグラシが発生しているようです。
秋蜩、日暮、晩蝉などの表記、
秋の季語であることなどから晩夏のセミのように錯覚しますが
実際は7月から発生し、鳴いています。


ヒグラシ(雄)。
横から写してみました。
褐色の地に緑色の斑紋がきれいに入ります。


ヒグラシ(雌)を同じく横から。
雄に比べると腹部が短いことがわかります。
この腹部の長さで雌雄が見分けられます。


ヒグラシ(雄)。
他のセミと同じく、当然、鳴くのは雄だけです。
ちょうど木漏れ日の当たった雄の腹部、
透けて見え、中が空洞なのがわかります。
小さなセミが大きな声で鳴くことができるのは、
この空洞の腹部で音を共鳴させ大きくしているからです。
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コクサギの青い果実とアオバハゴロモ

2017-08-20 20:00:52 | 花と虫
コクサギが青い果実をたくさんつけ、
そこにアオバハゴロモがたくさんいました。


ミカン科コクサギ、
春4月に咲いた花が青い果実となっていました。
雌雄異株のコクサギ、
当然、実かなるのは雌株です。


果実は普通4個に分果します。
この果実、秋に茶色に熟し、
中から黒い種が弾き飛び出てきます。


そのコクサギの果実と並んで、
きれいな淡緑色の翅色をした小さな虫、
アオバハゴロモがいました。


昨日掲載のベッコウハゴロモなど、
ハゴロモ科3種とは同じハゴロモの名がありますが
ずいぶん姿形が異なります。
こちらはアオバハゴロモ科と科が異なります。


葉を煎じて殺虫剤にするという
コクサギの臭気も気にならないようで、
アオバハゴロモがたくさんいました。
集団でいるのを見ることの多い虫です。


コクサギの小枝に幼稚園の園児のように
きちんと並んでとまっていたアオバハゴロモ、
淡い紅色で縁どられた淡緑色の翅、
アップにしてみると結構きれいです。
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ハゴロモ科3種

2017-08-19 20:00:59 | 昆虫
蛾かなと思って写したアミガサハゴロモ、
調べてみるとチョウ目ではなく、
カメムシ目ハゴロモ科の昆虫でした。
広義にはセミやカメムシの仲間です。
その後、見つけた同じハゴロモ科のベッコウハゴロモ、スケバハゴロモ、
3種を並べて紹介します。


アミガサハゴロモ。
「暗褐色~黒褐色で、前翅前縁の中央に明瞭な白紋を持ち、
新鮮な個体は緑色の粉でおおわれている」と昆虫探検図鑑にあります。
文字通りの新鮮な個体です。


アミガサハゴロモ、
上とは異なる個体ですが
同じ榎の葉に見つけました。


ベッコウハゴロモ。
「前翅は褐色で2本の白帯があり、クズの葉によく見られる」とあります。


クズの茎にいたベッコウハゴロモ、
翅の帯は白ではなく、きれいな淡青緑色です。
色彩の変異があるようです。


スケバハゴロモ。
名のとおり、翅が透明のハゴロモ、
翅の周囲は黒褐色帯で縁取られています。


上方に見えるガラス繊維のような白い毛の束は幼虫、
ハゴロモの幼虫はどれも光ファイバーのような白い毛をまとっているのです。

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ルリモンハナバチ

2017-08-18 20:00:17 | 昆虫
散歩道のアベリアの生垣に、
ルリモンハナバチを見つけました(8/2)。
8月ごろから発生し始めるようで、
「幸せを呼ぶブルービー」として、
このところテレビのニュース番組などでも
何度か取り上げられています。
花から花へと飛び移るのをしつこく追いかけて見ました。


ハチ目ミツバチ科ルリモンハナバチ、
ナミルリモンハナバチとも呼ばれます。


黒色に青色の斑紋、
これがルリモンの名の由来、
そして、この青色の斑紋、
よく見ると毛のようです。


アベリアの筒形の花に顔を突っ込んで吸蜜、
後姿の絵が多くなってしまいます。


花の中に頭を突っ込んでいるのがよくわかる絵です。


垂れ下がる花に来たところを横から。
頭、目が写っている絵がやっと撮れました。
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少年が捕まえたクロスジギンヤンマとヤブヤンマ

2017-08-17 20:00:20 | 昆虫
7月下旬の暑い日、
図書館裏の林縁の小さな池の上を
ヤンマの雄が飛翔していました。
不規則に飛び回るヤンマ、
また、付いているレンズがフォーカスの遅い望遠マクロ、
飛翔姿を撮ろうと試みましたが無理です。
あきらめて、立ち去ろうとすると
そこへ現れた捕虫網を持った二人組の小学生の少年、
飛んでいるヤンマを見事に捕まえました。


頼むと、少年は慣れた手つきで翅をつかみ、
嬉しそうに見せてくれました。
クロスジギンヤンマの雄です。
産卵の雌を探して池に現れたのでしょうが、
4月~7月までのヤンマ、
7月下旬の出現はかなり遅いものです。、


クロスジギンヤンマ♂、
こうして近くで写すと、
腹部の青色が美しく、飛び切りの美蜻蛉です。


少年、ヤブヤンマの雄も見事にキャッチしました。
この個体、複眼の青色がもう一つですが、
これもきれいなヤンマです。


この辺りでは数が少ない貴重なヤンマ、
標本にするのでなければ、
できたら逃がしてやるといいねとお願いしての帰り道、
再び池を覗いてみると、
池の淵でヤブヤンマ雌が産卵していました。


ヤブヤンマ、
林縁の小さな池の淵などの
湿った場所に産卵します。
今年はこの場所でよく見ました。
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タマムシ

2017-08-16 20:00:32 | 昆虫
ルリボシカミキリがいないかと覗いた山道の倒木に
ヤマトタマムシを見つけました。
金属光沢の翅色が美しい、
一般にタマムシと呼ばれる甲虫です。


タマムシ科ヤマトタマムシ、
美しい翅色です。


金属光沢の緑色、
胸部と上翅に一対の赤色帯を持ちます。
この翅色、構造色であり、光の当たり方によって色が微妙に変化します。
どうにでもとれることを「玉虫色の表現」などと言いますが
このことが語源のようです。


木の切株を行ったり、来たり、
産卵場所を探している雌と思われます。


やはり雌の個体、
産卵管が見られます。
この産卵管を枯木に差し込み産卵をします。


上とは別な個体です。
飛鳥時代の仏教工芸品であり、
法隆寺に安置されている国宝の玉虫厨子は
何千匹ものヤマトタマムシの翅が装飾に使われています。
この美しい翅色が命を失っても失われないことがわかります。


タマムシのすぐ近くにルリボシカミキリを見つけました。
これも美しい翅色の昆虫です。
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チョウトンボとコフキトンボ

2017-08-15 20:00:29 | 昆虫
7月26日の石神井公園三宝寺池、
目的のマルタンヤンマは空振りでしたが
チョウトンボとコフキトンボを写しました。


雨も上がり、薄日が差すと1匹、2匹と
チョウトンボが姿を見せてくれました。


東京23区内、
都会のチョウトンボです。


近くにとまってくれたのはこの一匹、
残念ながら翅が少し欠けていますが
薄日があたり、青紫色の翅色を見せてくれました。


オオシオカラトンボ?
それにしては小型、
体色も少し違うように思います。
シオカラトンボ、シオヤトンボでもありません。


頭部が黒色、全身が白い粉を吹いたよう、
図鑑のコフキトンボに一致します。
このコフキトンボ、
オビトンボ型と呼ばれるメスの一部は
翅が美しい橙色で褐色帯を持つそうです。
それを見てみたいものです。


同じ池、葦の下方にコウボネ(河骨)の花を見つけました。
山地の池沼や平地の川や池などに生息するスイレン科の花です。
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ゴイサギそしてカルガモ幼鳥たち

2017-08-14 20:03:50 | 
石神井公園、三宝寺池にて。
武蔵野台地の湧水池として古来より存在していた三宝寺池、
その池を中心に1959年に公園として整備されたのが石神井公園、
自然や野鳥と共存できるように造られ、
都民の憩いの場として、23区内とは思えないほど緑豊かで、
そして武蔵野の面影を残しています。


その池の片隅にゴイサギを見つけました。


背中の灰青色がまだら、まだ若い個体のようです。
ホシゴイと呼ばれるゴイサギの幼鳥は茶褐色に黄褐色の星模様、
羽が青みを帯びるまで3~4年かかるそうなので、
この個体は3~4歳、少年というところでしょうか。


夜行性のサギ、
食性は動物食で、両生類、魚類、甲殻類などを、
夜間水辺を徘徊しながら捕食します。
まだ夕方の4時頃でしたが、
この若鷺、獲物を見つけたようです。


少し離れた場所に成鳥のゴイサギがいました。
昼間は水面に張出した樹上などでひっそりと休んでいます。


同じ池に今年生まれのカルガモの兄弟が
仲良く並んで泳いでいました。
生後3~4か月ほどと思われますが
立派に成長しています。


全部で9羽、
どれも同じ毛色、よく似ています。
やはり兄弟です。
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カイツブリの親子、バン幼鳥

2017-08-13 20:00:13 | 
誘われて、石神井公園に行ってみました(7/26)。
この公園の横は車でよく通るのですが
中に入るのは初めてです。
目的は、池のマルタンヤンマでしたが空振り、
池の鳥を写してきました。


駐車場に車を停め、
石神井池(ボート池)沿いを歩いていると、
カイツブリがすぐ近くに来てくれました。
夏羽のカイツブリ、全体が黒褐色ですが、頬から首が赤褐色です。
あいにくこの日は雨模様で色合いがもう一つですが、
羽の細かいところまで写っています。


カイツブリ、
の幼鳥も2羽一緒にいてくれました。


緑の下にもカイツブリ、
赤褐色がよく映ります。


見慣れない水鳥が泳いでいました。


鴨でも鷺でも鴫でもないようです。
この大きな足はクイナ科、
調べてみるとバンの幼鳥です。


水に飛び込む瞬間、
羽を広げました。
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ツユクサの花とウスイロツユクサ

2017-08-12 20:00:43 | 花,植物
ツユクサ、
道端や草原などにごく普通に生える1年草です。
早いものは6月下旬から花をつけますが
梅雨草ではなく露草、俳句では初秋の季語となっています。
花弁は、はっきりした青色が普通ですが、
花色が淡い、ウスイロツユクサと呼ばれるものを見つけました(7/29)。


ウスイロツユクサ。
花色は薄紫色です。


花色以外、花の構造などは
ツユクサと全く同じです。
よく見ると、短い3つの雄蕊の花糸も花弁と同じ薄紫色です。


朝に咲いて昼には花を閉じてしまうツユクサです。
写真は11時半ごろでしたが、
早くも花を閉じてしまったウスイロツユクサです。


ウスイロツユクサに並んで普通のツユクサもありました。
花弁は青色が2枚、小さな白色が1枚の計3枚、
萼片は3枚で白色です。
雄蕊は6本、短い雄蕊が3本、長いのが2本、その中間の長さが1本あり、
花粉を出すのは長い雄蕊ですが、それぞれ役割があるようです。
雌蕊は1本、長い雄蕊とほぼ同じ長さですぐ近くにあります。


花仕舞い中のツユクサ。
長い雄蕊、雌蕊が畳まれて、花弁の中に納まります。


ツユクサの仲間、トキワツユクサ(常磐露草)。
名のように春から夏の終わりまで花をつけています。
人里近くに生息する多年生の帰化植物、
三角形の小さな白い花、
雄しべは6本で、白い毛がたくさん生えています。
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