行く川の流れ

花・鳥・旅行写真日記

ミソハギとカワセミ

2012-08-21 22:39:30 | 

親水公園に再現された小さな池と小さな流れ,
岸辺のところどころにミソハギが花を咲かせています(8/4)。
枝ぶりが萩に似ていて,
その花枝に水を含ませて禊に使ったところから禊萩(ミソハギ),
ミソハギ科の多年草です。


また水辺を好んで咲くからでしょうか,
地域によっては溝萩(ミゾハギ)とも呼ばれるようです。
ちょうどお盆のころに咲き,
墓参りに使われることから盆花,精霊花の名もあります。


池のほとりのミソハギ,
池に映った空と雲を背景としてみました。


池のミソハギを写しているちょうどその時,
その小さな池に突然カワセミが現れました。
どこかへ消えてしまったのか,
このところ三沢川にカワセミの姿を見ることがなく,
久しぶりのカワセミです。


こんな場所でカワセミを見るとはおどろきです。
普段は子供たちが遊び,人を多く見かけるこの池ですが,
今日は私しかいません。
カワセミ君,しばらくは池の渡り板や石にとまり,
周囲を見回していました。

みそ萩の水辺に迷い青い鳥
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キツネノカミソリ

2012-08-20 20:27:33 | 花,植物

ノカンゾウの花を探しながら歩いていますと,
道端の山斜面にノカンゾウと同じような色,
同じような形の花を見つけました(8/11)。
近寄って見ると,ノカンゾウとは違います。
葉のないすっと伸びた茎の茎頂に
透かし百合のような花がついています。
葉のない茎が伸び,茎頂に花がつくのはヒガンバナに似ています。


以前,本で見たことのある
キツネノカミソリという変わった名の草のようです。
本州から九州の林縁などに自生するヒガンバナ科の多年草です。
早春,カミソリの名の由来である細いカミソリ刃のような葉が出現します。
夏草が茂るころになるとこの葉は枯れ,
地上からいったん存在を消し,
そして,しばらくすると,花茎がするすると伸び,
茎頂に写真のような花をつけるのです。


春に葉が出現し,夏に一端枯れる,
これはヒガンバナとまったく同じです。
ヒガンバナがお彼岸のころ,キツネノカミソリがお盆のころ,
しかも,両者ともお墓のあるような場所に
いったん枯れたと思われる草が花を咲かせる,
なにか因縁めいたものを感じます。


キツネノカミソリを見た帰り,
同じような色の花を道端の植え込みに見つけました。
ヒオウギ(檜扇)の花です。
これも花に特徴があり,印象的できれいな花です。
アヤメ科の多年草,山野の湿り気のある木陰に自生し,
日本では古くから親しまれている植物のようです。
名の由来は葉が扇のような形に開いているから,
厄除けの意味があり,
京都の祇園祭には欠かせない花としても知られています。


やはり同じような花色で
檜扇の名を含む姫檜扇水仙(ヒメヒオウギスイセン)です。
やはりアヤメ科の多年草,
花の時期は6月から7月,
もともとは園芸品種だったようですが,
今は半ば野生化しているものが多く,
今年も,この朱色の花が人里のあちらこちらに咲いていました。

檜扇のどこか平安匂うかな
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夏草の花10 野萱草(ノカンゾウ)

2012-08-19 22:04:16 | 花,植物



8月になり,ヤブカンゾウに代わり
ノカンゾウの花が草緑の中に,
そのオレンジ色を際立たせていました。


キスゲの仲間であるヤブカンゾウとノカンゾウ,
花色はほぼ同じでオレンジ色ですが,
八重花がヤブカンゾウで一重花がノカンゾウです。


花の時期もほぼ同じとされていますが,
多摩のこの辺では7月中旬にヤブカンゾウ,


8月になりノカンゾウと若干遅くノカンゾウが咲くようです。
絶対数としてはヤブカンゾウに比べ
かなり少ないと思われるノカンゾウですが,
2時間あまりの散歩で数ヵ所にその花を見つけました(8/11)。

野萱草藪萱草に遅れ咲き

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ナンキンハゼの花そして実

2012-08-18 23:37:37 | 花,植物

秋に紅葉が美しく,葉の落ちた冬は白い実のまた美しいナンキンハゼ,
夏の葉も美しい緑です。
そのナンキンハゼに花が咲いていました(7/22)。


穂状のたくさんの花は雄花,
雌花は雄花の下に数個,
雄花にさきがけて咲くようです。
写真では雌花はほぼ終わりの状態,
子房が膨らみ始めています。


ウラナミジャノメチョウはナンキンハゼの花がお好みのようです。
たくさんのウラナミジャノメが雄花にとまっていました。


2週間後(8/5)のそのナンキンハゼです。
雄花はすっかり散り,
たくさんの青実ができています。


この実には油が蓄えられ,
この実から抽出した油は
和ろうそくの原料となるようです。
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ヤマユリとギボウシ

2012-08-17 21:17:50 | 花,植物
7月の下旬,山の斜面に咲いた2つの白い花,
ヤマユリとギボウシです。
同じような環境下で生育すると見え,
近い場所にそれぞれポツンポツンといくつか咲いていました。


ヤマユリはユリ科の中でも最大級の大弁の花,
そして,百合の女王と称されるように美しい花です。
香りも強く濃厚です。
とりわけ,蘂が見事です。


しかし,花の大きさの割に茎が細く,
花の重さでほとんどのものが斜面に倒れるように咲いていました。
山野に咲く花にしてはあまりにも派手なので,
目立たないようにしているのかも知れません。


日本を代表する百合,
関東,東北地方など近畿以北の山に自生します。
カタクリも発芽から花をつけるようになるまで,
長い年月を必要としますが,
ヤマユリも発芽から開花まて5年以上を要するそうです。
カタクリは株が古いものほど大輪になりますが,
ヤマユリはたくさんの花をつけます。


ギボウシもユリ科の植物になります。
そして,ヤマユリと同じく日本の在来種です。
一つの茎に花をたくさんつけ,
花の中を覗くと釣り針のような雌蕊,たくさんの雄蕊が見事です。


このキボウシ,ヨーロッパに持ち込まれ,品種改良が行なわれ,
たくさんの園芸品種が創られ,
特に葉がいろいろ改良され,
観葉植物として楽しまれているようです。
しかし,原種と思われる野に咲くこの花も観賞に耐えられます。

山百合の目立たぬように伏せにけり
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夏草の花9 クルマバナとニガクサ

2012-08-16 22:21:21 | 花,植物

刈り込みがされた草地に一本だけ,
ピンクの花をきれいに咲かせているか細い草が残されていました。
花の形だけを見れば,
春にこの辺りにも咲いていたシソ科のカキドオシに似ています。
茎の途中に花が輪生し,
この咲き方はやはり同じシソ科のオドリコソウに似ています。


本州から九州の里山から低山の
日当たりのよい草地に見られるという
シソ科トウバナ属の多年草,クルマバナのようです。
周辺の草地のどこかにまだ生えているのではと思い探してみましたが,
この一本しか見つかりません。


他の草の間から顔を出し,
赤紫色の小さな花をたくさん見せていました。
同じシソ科の植物,ニガクサ(苦草)です。
日本全国の山野,やや湿ったところに生えるとあります。


その後,草地を意識しながら歩いていますと,
時々,この草が見つかります。
そんなに多いものではありませんが,
こちらは多摩のこのあたりには普通に見られる野の花のようです。


草原の花が終わりかけたそのニガクサに
オナガアゲハでしょうか,
黒いアゲハチョウがやってきました。

草刈りや一茎残されくるまばな
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夏草の花8,タケニグサとメヤブマオ

2012-08-15 20:41:01 | Weblog

キクによく似た形の大きな葉が特徴のタケニグサ,
ケシ科の多年草です。
こんな大きな草ですが,
都会の空き地にも見られる草です。
日本では典型的な雑草扱いですが,
ヨーロッパでは観賞用として利用されているそうです。
6月ごろから花が咲き,
写真の7月後半では花はほぼ終わり,
白い花が半分茶色になっていました。


このタケニグサ,キク科の植物ですが,
花が終わるとマメ科の植物のように,
こんな鞘のような果実ができます。


稲苗が青々とたくましく育った田園の道を歩いていると,
大きなシソの葉のような葉の草を見つけました。
地味な花をつけていました。
イラクサの仲間,藪真麻(ヤブマオ)?と思いましたが,
葉に切れ込みが見られ,葉の姿がそれとは違います。
さらに調べてみると雌藪真麻(メヤブマオ)のようです。


イラクサ科カラムシ属のカラムシ,ヤブマオなどは
昔は衣服の材料として使われた有用な草だったようです。
このメヤブマオもそうなのでしょうか。

洋館の庭にどうどうタケニグサ
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蜻蛉4 青い眼,緑の眼シオカラトンボ

2012-08-14 23:31:45 | 昆虫

水溜りの折れ木にとまったシオカラトンボ♂です。
昨日掲載のオオシオカラトンボとの違いは尻尾などが少し細身,
複眼の色がオオシオカラの黒色に対し,美しい青緑色です。
拡大してみると,ほれぼれするほどに美しい眼です。


蓮の折茎にとまったシオカラトンボ♂,
蓮の蕾にでもとまらないかなと期待していましたが,
どこかに消えてしまいました。
これも青緑のきれいな眼です。


シオカラトンボ♀,
ムギワラ色をしたムギワラトンボとも呼ばれるトンボです。


ムギワラトンボの中には未成熟の♂もおり,
本当に♀かどうかは確実ではないのですが,
複眼の色が青緑でなく緑色です。
おそらく♀と思われます。


これもシオカラトンボ♀と思われます。
複眼の色は茶色が強い緑色,緑茶色です。

このトンボの脚をみると4本しか見えません。
さらによく見てみると,首の後ろに脚らしきものがあります。
人間が首の後ろに手をまわすように
前脚を首の後ろにまわして休めているように見えます。
トンボの前脚2本は人間で言うと手,
これで獲物を捕まえて口に運ぶなどに使われると思います。
枝にとまるなどしたときに体を支えるのは,
基本的には後脚4本の役目のようです。
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蜻蛉3(少年オオシオカラトンボ)

2012-08-13 20:25:11 | 昆虫

黄色と水色の混色,
きれいなトンボが川の手すり木にとまっていました。
シオカラトンボ類の雄は生まれてしばらくは
雌と同じムギワラ色(黄色)ですが,
成長するにつれて,シオカラ色(水色)に変化します。
このトンボ,シオカラ色とムギワラ色が
ちょうど半分ずつきれいに混ざっています。
大人への成長途中,オオシオカラトンボの少年のようです。


成長したオオシオカラトンボ雄,
全身青みがかったシオカラ色に変身しています。


オオシオカラトンホのほうがシオカラトンボより,
シオカラ色,ムギワラ色はともに鮮やかで派手に見えます。
オオシオカラトンボはこの綱が好きなようでよくとまっています。


そしてオオシオカラの複眼は黒色,
このあたりがオオシオカラとシオカラの区別のポイントのようです。


オオシオカラトンボの雌です。
小さな水溜りで雄のオオシオカラに追いかけられていました。
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夏草の花7(ヒヨドリバナとヒヨドリ)

2012-08-12 21:42:21 | Weblog


秋の七草の一つフジバカマによく似ていて,
花もほぼ同時期,秋の花のイメージがあるヒヨドリバナですが,
山道の斜面に早くも花をつけていました(7/30)。


キク科の多年草,
1mほどの高さまで伸び,葉は細長く,深い緑色の鋸葉
白色の小さな筒状花を茎頂にたくさんつける姿は
古くから同じ地に育ち続け,いかにも強情そうな夏の野の花です。


今は,ヒヨドリは一年中鳴いていますが,
ヒヨドリが鳴き出すころに咲くのでヒヨドリバナとつけられたようです。
このヒヨドリバナやフジバカマ,
アサギマダラ蝶が好んでとまる花としても知られています。


電柱の天辺で「ピーピュロピュロ」,
口を大きく開け,大きな鳴き声をあげていたヒヨドリです。
ヒヨドリはいろいろな鳴き声をあげるようですが,
こんなきれいな鳴き方もできるようです。
しかし,曇天の空が背景,
背景が白くなってしまい露出がうまくいきません。


昔は,東京近郊では,秋になると北から渡り,
春にはまた北へ戻るヒヨドリでしたが,
今は一年中留まり,夏にも見られるヒヨドリです。
ヒヨドリバナが夏に咲き出すのは
夏でもヒヨドリの鳴き声が聞かれるせいでしょうか。

数々の生命育み夏の雨
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