『北陸の小京都』として有名な越前大野を訪れてきた。
大野には、古い街並みが残り、縄文時代からの歴史があり、昔から非常に興味を持っていた。
4年前に、日本縦走で走友と共に、市内を走りぬけたことがあるが、それ以来の訪問である。
また、小京都の名前の通り 市街地は縦横に碁盤目の通りがあり、街中散歩には大変判りやすく
どの通りにも、400年を超える独特の伝統の風情があった。
今回は、半日という時間制限があり、武家屋敷の『旧内山家』と『名水の御清水』を重点に訪ねた。
『旧内山家』は、幕末期に大野藩政の再建に尽力した内山(家老)家の屋敷を復元保存されているもので、明治時代に建てられたものだそうである。
今回、知人の母親で戦後或る時期しばらく、この屋敷の離れに住んでおられたことがあるという方に案内してもらった。
母屋、離れ、蔵、立派な庭園は、当時のまま見事に保存されているそうだ。
当時も使われていた書斎は勿論、井戸や風呂、納屋、蔵などは、
そのまま保存され、当時の生活ぶりが 偲ばれた。
堀を挟んでモダンな学びの里『めいりん』と『有終西小学校』が一体的な空間として建てられており、大野市の象徴的存在だそうである。
余りに斬新な設計で、これが小学校かとビックリしたが、「学びの里」の拠点施設として2年前に建造され、
子どもから高齢者まで「集い」・「遊び」・「学ぶ」生涯学習の場となっているそうだ。
大野は、日本名水百選に選ばれているが、遊水池がいたる所にあり、
地下水が非常に豊富なところのようで、御清水會舘に歩を運んでみた。
残念ながら、その日は地下水の水位が低く 豊富に湧き出でている様子ではなかったが
今でも、地域の用水として活用されているようだ。
泉の上手から順に、飲料用、炊事用、洗濯用など洗い場が決まっており、
当時の城下町の市民生活に密着していた様子が伺えた。
帰路には、寺町通りを散策して 歴史の一端を偲びながら、『北陸の小京都』を楽しんだ。