10月に入り芸術の秋もいよいよ本番となり、国立新美術館で始まった『一陽展』を観に出かけた。
一陽会は、全国に広がる公募美術団体として有名であるが、今回は第54回で新美術館の
1階・2階を使っての約300点が展示されていた。
初日とあって、入選者や会友・会員が多勢来ておられて、大変賑わっていた。
各作品には、余りの大作で 我々愛好者の描くスケッチ画とは、
異次元の世界のようでその良さがよく判らないが、様々の分野での油彩・水彩があり、
サイズも50号が最小で100号や何と200号の大作もあった。
ほぼ半数が、公募による入選作で、後半分は、会友・会員・委員の作品であったが、
観方は、当然のことながらいろいろあるようだ。
「好きな画、嫌いな画、印象に残る画・・・」など、見る人によって様々な評価がある。
この一陽会は、厳選主義で評価されると聞くが、知人の話によれば、やはり属する指導者の
評価が大きく影響するようだ。
応募作品も、1点ではなく、同じような作品を2点出展して、どちらかが入選する例が多いとか?
また、毎年出展していて、これが似たようなシリーズもので出展する傾向が強いとか。
ある人は、いつもモチーフは同じで構図が少し変えて描くような画が多く、それが入選しており、
観る人が観れば、毎年、この人はいつもこのモチーフと決まっているそうだ。
会友になるためには、入選を数回重ねて10年以上の実績で会友に推挙され、
さらに会員になるには、同様に10年近くかかるのが普通とか?
また、それぞれの賞に入賞された作品も多いが、比較してみて どちらがどこがいいのか我々レベルには、全く判らない。
初日のためか、会場のあちこちで先生?らしき方が、作品の評価をされていて、
作者にどこが良いとか、どこがどうだと説明されたいたが、聞いていても結構先生?により
説明内容がかなり他人のよりまちまちであるようだ。
結局は、評価は好みの要素が多く、人により「好き・嫌い」の世界のようだ。
彫刻にも、面白い観るべきものが多かった。
何れも作者は、かなり年配の方が多く、入選や会友・会員への道は、遠く高いようである。