鹿島アントラーズ原理主義

愛する鹿島アントラーズについて、屈折した意見を述べていく場です。

シャルケ・篤人、アウェイでドロー

2012年04月24日 | Weblog
内田「受け身になった」細貝と対戦もドロー

アウクスブルク戦で競り合う内田。

 ブンデスリーガで日本代表DF内田篤人が所属するシャルケは22日、アウェーで同MF細貝萌のアウクスブルクと1-1で引き分けた。2人ともフル出場し、得点はなかった。1部残留争いが続く細貝は試合終了間際に警告を受け、累積で次節は出場停止。「勝つチャンスはあった。勝てば残留を決められたが…」と悔しそうだった。内田は「アウェーで受け身になってしまうところがある」と厳しい表情を浮かべた。
(紙面から)

ドルトムント優勝も意識せず…内田「それよりクラシコを見ていた」


 ブンデスリーガは22日、第32節3日目を行った。MF細貝萌の所属する15位アウクスブルクはホームでDF内田篤人の所属する3位シャルケ04と対戦。30試合連続の先発出場となった細貝と2戦連続先発の内田による日本人対決は、互いにフル出場し、1-1で引き分けた。

以下、試合後の内田のコメント


―引き分けに終わったが?
「内容的に考えれば普通かなと。どんだけセットプレーで失点するんだろうと思ったけど」

―集中力の問題?
「強いチームはセットプレー強いんだけどね」

―セットプレーで失点しているというのはみんなの意識にもある?
「あると思うけど。ちっちゃい俺が何か言えることではないけど」

―今日の試合で一番難しかったのは?
「取ったらすぐ取られちゃうというのが多かったし、セカンドボールを思ったより相手に拾われていたかな」

―切り替えも遅かった?
「よくないときはこんな感じ。いいときは俺らがボールをすぐ取れるし」

―前に上がると、相手の8番(ベリングハウゼン)がかなり付いてきていたが?
「彼、よく走ってましたよ。さすがにワンツーとかは付いてこなかったけど。きつそうだったよ、あいつ。ヘトヘトだったよ」

―相手もヘトヘトだけど、自分もやりづらかったのでは?
「がんばって付いてこられる方が、サボられるよりはいいかな」

―サボってくれた方がいい?
「リベリとかサボるんだよ。前に残っちゃう。それが結構怖い。だったら付いてきて、俺の近くにいつもいてくれた方が、ボールを取られた瞬間とかは楽。走りっこでそんなに抜かれる感じはしないから。リベリとかみたいにポツンと残られる方がイヤ」

―自分のパフォーマンスはどうだった?
「どうだろう。普通。アウェーで受け身になるのはしょうがないけど、その中でもう少しつないだりとか、ファルファンとコンビを組めたらよかったけど」

―細貝のプレーはどう見ていた?
「試合前のリストを見てたら、(アウクスブルクで)一番試合に出てるんだよね。寄せも速いし、イケメンだし、奥さんもきれいですし」

―ドイツ人っぽいアグレッシブさもある。
「もともと日本にいたときからつぶし役というか、アグレッシブ感はあったから」

―そういう意味ではこれだけ試合に出ているのも当然?
「うん。イケメンだしね」

―残り2試合、気持ちを保つのが難しい?
「あと2週間でしょ。もうひと踏ん張りでしょ」

―ホームなら大丈夫という感じもある?
「そういうこと言うから、さくっと足元をすくわれる」

―ドルトムントの優勝はテレビで見ていた?
「試合前日だったから、前半だけ見ていて、後半は見てない。ご飯のときにみんなで見ていた」

―部屋に帰ってからは?
「見てない」

―香川のゴールも?
「見てない。どういうゴールだったの? それよりクラシコを見ていた」


(取材・文 西山紘平)

先発フル出場したシャルケの篤人である。
試合は引き分けに終わり、アウェイの難しさを語っておる。
その篤人が戦う独・ブンデス・リーガの優勝の行方よりもリーガ・エスパニョーラのクラシコを観ておったとのこと。
その試合はカンプノウでアウェイのR.マドリードが勝利を掴んだ。
特に決勝点となったC.ロナウドへのアシストをしたエジルのパスは篤人の持つ能力に酷似しておる。
かつて、興梠へアシストを連発した日々を思い出したのではなかろうか。
今はその役目をヤスが担っておる。
ヤスー興梠のホットラインは鹿島攻撃の要と言えよう。
ヤスにはエジルが如くスルーパスを連発して欲しい。
楽しみにしておる。

ヒゲくん練習中

2012年04月23日 | Weblog
2012年04月23日(月)

C大阪戦に出場した一部の選手以外は9時より室内トレーニング後、フィジカルを兼ねたシュート練習を実施しました。午後練習は15時スタートとなります。

練習するヒゲくんである。
負傷が癒え、練習に合流してしばらく経つが、コンディションが整わず、試合に出場出来ずにおる。
ヒゲくん本人としては悔しい思いをしておろう。
今季、ジョルジーニョ監督の下、ダイアモンドの布陣を採ることが増えておる。
ここのアンカーを務めるには日本屈指のタレントであるヒゲくんがハマれば、戦術オプションは大幅に増加するであろう。
是非ともコンディションを上げ、戦力として試合に出場して欲しいところ。
ヒゲくんの戦列復帰を楽しみにしておる。

セレッソ戦レビュー

2012年04月22日 | Weblog
【J1:第7節 鹿島 vs C大阪】レポート:後半怒涛の反撃で2点ビハインドをひっくり返した鹿島が劇的な連勝をおさめる(12.04.22)
4月21日(土) 2012 J1リーグ戦 第7節
鹿島 3 - 2 C大阪 (15:03/カシマ/12,110人)
得点者:21' キムボギョン(C大阪)、45' キムボギョン(C大阪)、57' ドゥトラ(鹿島)、62' 興梠慎三(鹿島)、85' 遠藤康(鹿島)


両チームが放ったシュート数はともに14本。しかし、その内訳は、前後半でくっきりと分かれた。前半はC大阪がシュート11本を放ちゲームを支配すると、逆に、後半は鹿島が10本と撃ち返す。もちろんシュート数と勝敗が比例するわけではないが、この試合に限ってはその展開を正確に映す数字となった。前半はC大阪、後半は鹿島が怒涛の攻撃を見せ、鹿島がホーム・カシマスタジアムでの通算200勝を祝う連勝をおさめた。

リーグ戦初勝利をあげた前節と同じメンバーで臨んだ鹿島だが、この日はなかなかペースが掴めなかった。序盤こそ、新井場徹のセンスあふれるパスから大迫勇也が3回連続で決定的な場面を迎えるも、いずれもゴールを決められない。C大阪も清武弘嗣が開始早々から積極的な仕掛けを見せるなど、どちらも一進一退が続いた。
だが、この時間帯にミスが目立っていたのは鹿島。特にパスミスが多く攻撃の形もつくれなくなっていく。そのため、シュート数が順調に伸びていくのはC大阪ばかり。21分には新井場のディフェンスにてこずっていたキム ボギョンが左サイドにまわると、清武・ブランキーニョとの美しいパス交換で崩し、先制点をあげた。
ジョルジーニョ監督は、この状況を相手の圧力に負けていたと見ていた。
「彼らが取った方法は、相手陣内で、つまりうちのビルドアップですが、そこにプレッシャーをかけて組み立てをさせない。要はボールを前に運ばせない、ということをやっていた」
そこで、失点が重ならないうちに手を打つことを決断、31分に梅鉢貴秀から柴崎岳に選手を交代し、ボランチを青木剛と小笠原満男に変更する。多少の落ち着きが見られるようになったが、終了間際にまたもキム ボギョンにゴールを許し、C大阪が2点のリードを奪った。

「前半は、非常に良いサッカーができていたと思います。相手を上回るボールのまわし方、そしてトータルで見ても相手を上回るいい前半だったと思います」
セルジオ ソアレス監督が自賛したように、C大阪にとっては完璧ともいえる前半だっただろう。鹿島は時間の経過とともに攻撃の糸口を見出せなくなり、残りの45分でどうやって反撃を試みるのかに注目が集まった。

ジョルジーニョ監督の決断は早かった。後半から青木を下げてドゥトラを投入。トップ下に置くと、右に遠藤康、左に小笠原、アンカーに柴崎を据えて中盤の形もダイヤモンド型に変更したのである。この戦術変更により鹿島が一気に主導権を奪い返し、C大阪のゴールを急襲するようになった。
57分には、小笠原が左サイドで粘ってボールを奪おうとしたところを遠藤がすばやくフォロー。ゴール前にあげたクロスを飛び出したキム ジンヒョンがパンチングで逃れるも、弾いた先にいたドゥトラが落ち着いたトラップからゴールへロビング気味のシュートを放つと、C大阪の選手たちの頭を越えたボールはゴールへと吸い込まれた。
後半の早い段階で1点を返したことが、鹿島の勢いをさらに増す。62分には、右サイドで小笠原、ドゥトラと繋ぎ、最後はゴール前に走り込んだ興梠慎三がうまく合わせ同点に。
さらに攻勢を強め85分に左サイドでスルーパスを得た遠藤が、豪快にニアサイドに蹴り込み、2点差をひっくり返して見せた。

C大阪としては、後手に回ってしまったことが痛かった。前半で高橋大輔をアクシデントで失い、怪我明けの丸橋祐介を起用。前半は攻撃にプラス面がもたらされたが、足が止まった後半はサイドに厳しく守備に行くことができない。さらにはボランチの二人(山口螢、扇原貴宏)もいずれも前半でイエローカードを受けてしまったことで、トップ下の位置からドリブルで突貫してくるドゥトラに対して受身の守備しかとれなかった。アンカーの位置から柴崎が的確なパスを左右に散らすと、ボールの奪いどころは自陣のゴール前しかなくなってしまった。途中交代の丸橋を再び代えなければならなかったところに、チーム事情の苦しさがうかがい知れる。

前節、退席処分でベンチに入れなかったジョルジーニョ監督としては、真の意味でリーグ戦初勝利をあげた。劣勢になっても勝負を諦めない姿勢は、現役時代そのもの。
「最後の得点は、僕の代の前から、そして僕らも引き継いだものである伝統のアントラーズスピリットだと思います。諦めず、献身的に、最後まで戦い続けるというのが、勝利を引き寄せたところもあったと思います」
会心の逆転劇の要因を、"アントラーズスピリット"と表現していた。内容的にも、ベテランの小笠原が牽引し、中堅選手になりつつある興梠が3戦連発、遠藤が2戦連発と、取るべき人が得点している。さらには新加入のドゥトラが良いアクセントを加えた。ジョルジーニョ監督が求めるピッチとベンチが一体になって掴んだ勝利だった。


以上
2012.04.22 Reported by 田中滋


システムの変更で会心の逆転勝利を得た鹿島である。
途中出場のドゥトラや決勝弾のヤスが光っておったが、やはり、ボランチよりも前目にポジションが移った満男の攻撃力が活かされたように感じた。
危険な場所にパスを通し、相手が嫌がるプレイを選択していったのは、彼の成せる技であろう。
それを可能にしたのは、アンカーに入った岳の配球であることも見逃せぬ。
満男と岳が同時にピッチに立てば、不可能を可能にするサッカーと成り得る。
それを目の当たりに出来る我等は幸せであろう。
その幸せが逆転勝利を呼び込んだ。
リーグ戦連勝となり、チームは調子を上げておる。
次節からGWの連戦となるが、この過密日程をどう切り抜けるのか、楽しみである。

岩政・大迫、日本代表候補トレーニングキャンプ選出

2012年04月22日 | Weblog
日本代表メンバーに岩政選手、大迫選手が選出
本日、日本代表候補トレーニングキャンプ(4/23~25)に臨むメンバーが発表されました。

鹿島アントラーズからは、岩政大樹選手、大迫勇也選手が選出されました。


日本代表候補合宿に岩政と大迫が招集とのこと。
常連となった岩政はともかく、大迫はザッケローニ日本代表監督になってからの初めての選出である。
リーグ戦ではゴールこそないものの、攻撃の起点となり、最前線で身体を張れる本格派ストライカーとして評価したのであろう。
これは、素直に喜びたい。
代表で多くのものを吸収し、鹿島に還ってきて欲しいところ。
ここで、調子を崩してはジュニーニョにポジションを奪われてしまうことも、心して代表に挑むのだ。
大迫のスケールアップに期待である。

高円宮杯 コンサドーレ札幌U-18戦

2012年04月22日 | Weblog
[プレミアリーグEAST]昇格組の鹿島ユースが王者・札幌U-18撃破!:第2節
高円宮杯U-18サッカーリーグ2012 プレミアリーグEAST

 高円宮杯U-18サッカーリーグ2012 プレミアリーグEASTは21日、第2節1日目の4試合を行い、昨年優勝のコンサドーレ札幌U-18(北海道)に黒星がついた。

 今季昇格した鹿島アントラーズユース(茨城)と対戦した札幌U-18は前半24分にMF中原彰吾のゴールで先制。だが、鹿島ユースは後半2分、FW小野瀬恵亮のゴールで同点に追いつくと、22分にMF飛田啓介が勝ち越しゴールを決めて2-1で逆転勝ちした。

 旭川実高(北海道)と対戦した昨年2位の東京ヴェルディユース(東京)は、前半にFW高木大輔の2ゴールでリードを奪うと後半にもMF中島翔哉がハットトリックを達成するなど6-0で大勝した。

 清水エスパルスユース(静岡)対流通経済大柏高(千葉)戦は、開幕戦から先発4人を入れ替えた流経大柏が2-1で逆転勝ちした。0-0の後半6分に清水ユースMF佐藤飛天が先制ゴールを決めた試合は33分に流経大柏DF児玉夏樹が同点ゴール。流経大柏はさらに36分、交代出場のFWジャーメイン良が勝ち越しゴールを決めた。

 青森山田高(青森)対浦和レッズユース(埼玉)戦は1-1で突入した後半ロスタイムにドラマが待っていた。後半46分、ホームの青森山田はFW林雄紀のゴールで勝ち越し。だが浦和ユースは直後に10番FW中村駿介が同点ゴールを決めて2-2の引き分けに持ち込んでいる。


前半だけ観た者は、この結果を不思議に思うやも知れぬ。
それだけ前半は札幌U-18が鹿島ユースを圧倒しておった。
攻撃の枚数の足りない鹿島が防戦一方であった。
しかしながら、後半は見違えるように動きが変わった。
これもまたサッカーという競技の魅力の一つと言えよう。
ちょっとした修正、気持ちの持ちようでガラリと変わってしまうのである。
前への圧力を加えた鹿島ユースが、同点、逆転と得点を重ね勝利を掴み取った。
鹿島ユースの素晴らしさもあるが、改めてサッカーの魅力、そして恐ろしさを知った。

セレッソ戦報道

2012年04月22日 | Weblog
【鹿島】遠藤V弾!大逆転で連勝/J1
<J1:鹿島3-2C大阪>◇第7節◇21日◇カシマ

 鹿島が大逆転でリーグ戦2連勝を飾った。前半に2点をリードされたが、後半12分に途中出場のMFドゥトラ(23)が1点を返し、同17分にはFW興梠慎三(25)がリーグ戦3連発となる同点ゴールを奪取。同40分にMF遠藤康(24)が勝ち越しゴールを突き刺した。殊勲の遠藤は「勝ったんで良かった。FWも点を取って中盤も点を取れた。前線の連係も良かったので」と笑顔で振り返っていた。
 [2012年4月21日19時57分]

鹿島0-2から逆転勝ち/J1
<J1:鹿島3-2C大阪>◇第7節◇21日◇カシマ

 鹿島がホームでC大阪を相手に2点差をひっくり返して逆転勝利を飾り、リーグ戦(チャンピオンシップを含む)のカシマスタジアム通算200勝目を挙げた。MF遠藤康(24)が後半40分に劇的な逆転ゴールを奪い貢献。リーグ戦開幕5戦未勝利と一時はどん底に陥った名門が、リーグ戦2連勝で息を吹き返してきた。

 名門鹿島の期待のレフティーが試合を決めた。2-2で迎えた後半40分、MF遠藤が値千金の逆転弾を突き刺した。DF西からのパスをペナルティーエリア内の角度のない地点で受けると左足を強振。「センタリングを上げようと思ったけど、GKが前に出ていたから狙えば入るかなと思った」。一瞬の判断力がチームをリーグ戦2連勝に導いた。

 リーグ戦5試合未勝利のどん底から脱出した14日の東京戦の勝利から1週間。この日は、その勢いをいかせずに劣勢を強いられた。序盤の好機を逃すと、逆に前半で2失点。ただ主将MF小笠原が「最後まであきらめずに戦えた」と振り返ったように、切れない気持ちが勝利を呼び込んだ。

 どん底を味わったからこそ、チーム全体で見直せたものがあった。「スタートが悪かったから、1試合1試合を大事に戦おう、1試合1試合を勝っていこうという気持ちが強くなった」と遠藤。未勝利のころは「試合巧者」鹿島とは思えない勝負に淡泊な部分が垣間見られたが、苦しみあがいた反省があったからこそ「チームで勝ちたい気持ちを出せた」(小笠原)という原点に立ち返れた。

 2点ビハインドで交代出場したMFドゥトラが後半12分に1点を返すと、同17分にはドゥトラのクロスをFW興梠が合わせ、リーグ戦3戦連発となる同点ゴールをゲット。ジョルジーニョ監督の采配も当たり、先発と控えがかみ合った。

 不調で前半31分で交代させられた2年目のMF梅鉢には、試合後に小笠原が「おれも若いころ開始すぐに代えられたことがある。必ずこれがお前の経験になる。気にするな」とフォローを入れるなど、チーム一丸のムードも高まっている。殊勲の遠藤は「勝つと気持ちも楽になる。勢いもつく」と言った。リーグ戦のカシマスタジアム200勝は反撃への1歩でしかない。【菅家大輔】
 [2012年4月22日7時0分 紙面から]


また遠藤!鹿島、0-2から3発大逆転

後半、決勝ゴールを決め、ドゥトラ(左)と喜ぶ鹿島・遠藤=カシマ

 J1第7節(21日、鹿島3-2C大阪、カシマ)2戦続けて主役は鹿島MF遠藤だった。2-2の後半40分、攻め上がったDF西からのパスでGKと1対1となり、冷静に逆転弾。今季リーグ戦初勝利を飾った前節・FC東京戦に続く決勝ゴールとなった。チームはカシマスタジアムでのJリーグ、同チャンピオンシップ合わせての通算200勝を記録。「これからもぶざまな試合を見せないようにしたい」と24歳のレフティーはきっぱり。
(紙面から)

鹿島に復調の兆し 中盤の並びをひし形にしたことが奏功
J1第7節 C大阪2-3鹿島 (4月21日 カシマ)

 鹿島は2連勝と復調の兆しが見えてきた。

 0―2の後半からドゥトラをトップ下に投入し、中盤の並びをひし形に変えたことが奏功した。粗削りながら力強いドリブルで流れを引き寄せたドゥトラは、1ゴール、1アシストの大活躍。開幕後に京都から加入した背番号11は「自分の特長を出せた」と喜んだ。

 ドゥトラの右クロスに合わせ、右足で鮮やかな同点弾を決めた興梠は3試合連続ゴール。「よくなっているけど、もっと貢献したい」と貪欲だった。
[ 2012年4月21日 19:52 ]

本拠200勝達成!鹿島、逆転連勝で降格圏脱出
J1・第7節 鹿島3―2C大阪 (4月21日 カシマ)


<鹿島・C大阪>後半40分、勝ち越しゴールを決め抱き上げられる遠藤(正面)
Photo By スポニチ


 鹿島が今季初の連勝で降格圏を脱出した。

 前半に2点を先制されたが、後半開始から中盤をボックスからダイヤモンド形に変更すると流れが一変。12分にドゥトラが移籍後初ゴールを決めると、17分には興梠が3試合連続弾を記録。40分に遠藤の2試合連続決勝弾で逆転勝ちを収めた。カシマスタジアムでのリーグ通算200勝も達成したが、小笠原は「逆転できたことは評価できるけど、先制して突き放すというのが理想」と満足していない。歯車がかみ合いつつあるが、目標はもっと高い所にある。
[ 2012年4月22日 06:00 ]

Jクラブ最速!逆転でカシマ通算200勝…鹿島

後半40分、決勝ゴールを決め、ドゥトラ(左)と喜ぶ鹿島・遠藤

 ◆J1第7節 鹿島3―2C大阪(21日・カシマスタジアム) 鹿島がカシマ通算200勝を逆転で飾った。0―2の後半12分、MFドゥトラが加入後初ゴールを挙げると、FW興梠が続き、最後はMF遠藤が決勝弾。中盤を箱形からひし形に変更したジョルジーニョ監督の采配に加え、転倒しながらのパスで2点の起点となったMF小笠原ら全員が最後まであきらめなかった。

 単一スタジアムでの200勝はJクラブ最速。元鹿島DF秋田豊(東京Vコーチ)が「カシマには神がいる」と感じたように、劇的な勝利が多いスタジアムでもある。同監督は「鹿島スピリット、伝統を見せられた」と胸を張った。

 スタンドには、被災地・岩手県大槌町の子ども約50人の姿。小笠原、遠藤らの「東北人魂」が招待した。「2点取られて下を向くか、上を向くかで大きな違いがある。岩手の子どもたちは下を向いていない。これから優勝を目指す」(小笠原)。一時最下位に沈んでいた鹿島が息を吹き返した。
(2012年4月22日06時02分 スポーツ報知)

鹿島2点差大逆転 カシマ通算200勝
2012年4月22日 紙面から

後半、同点ゴールを決め、遠藤(左)と抱き合って喜ぶ鹿島・興梠=カシマで

◇J1第7節<第1日> 鹿島3-2C大阪
 各地で8試合を行い、前節に今季リーグ戦初白星を奪った鹿島は2点差をひっくり返し、3-2でC大阪を下して2連勝を飾った。鹿島はホームのカシマスタジアムで通算200勝目。開幕から白星のない横浜Mは0-1で磐田に敗れ、今季公式戦10試合未勝利となった。神戸は3-1で柏を破り、連敗を4で止めた。浦和は0-2で大宮に敗れ、埼玉ダービーで痛恨の黒星となった。
    ◇
 Jの王者として君臨した、あの強さをほうふつさせた。鹿島が劇的勝利で、カシマスタジアムでのリーグ戦302試合目で、通算200勝目の今季ホーム初勝利だ。C大阪に圧倒され、2点を追う後半12分。後半から投入された前京都MFドゥトラの移籍初得点で反撃ののろしを上げると、その5分後に、FW興梠がリーグ戦3戦連発の同点弾。残り5分、前節のFC東京戦で決勝点を決めたMF遠藤が「絶対に勝ちたかった」と自慢の左足で振り抜き、V弾をネットに突き刺した。
 今季最多の3得点で初の連勝を飾った。2点差をひっくり返したのは、2010年7月24日の磐田戦以来1年7カ月ぶりだった。ジョルジーニョ監督は、とことん勝利にこだわった。清武らC大阪の波状攻撃にさらされた前半、0-1の31分に今季J1にデビューした19歳のMF梅鉢をベンチに下げた。後半にはドゥトラをトップ下に据え、ボランチを2人から1人にして主導権を奪った。
 ようやく降格圏から脱出。指揮官は「試合中は、人情や義理を捨てなければならない。最後の得点は、私が(現役で)いたころからの献身的であきらめない伝統のスピリット、スタッフ、サポーターを含め、勝ちたいという全員の気持ちが出た」と語り、興梠は「早く首位に追いつきたい」と貪欲に話した。まだ肌寒さが残る春。かつての王者がそのプライドともに、熱い戦いの舞台に帰ってきた。 (関陽一郎)

鹿島ホーム初白星

【写真説明】鹿島-C大阪 後半40分、勝ち越しのゴールを喜ぶ鹿島の選手たち=カシマスタジアム、撮影・鹿嶋栄寿


J1鹿島は21日、カシマスタジアムでC大阪と対戦。前半に2点を失いながらも後半に猛攻を見せて3-2で逆転勝ちを収めた。鹿島は2連勝。今季リーグ戦でホーム初白星を挙げた。通算成績は2勝1分け4敗。勝ち点7で14位。

鹿島は前半、C大阪の金甫?に2ゴールを許したが後半12分、京都から加入したドゥトラが決めて反撃開始。17分に興梠が同点ゴール。40分に遠藤が勝ち越しのゴールを決めた。


決勝ゴールのヤスが中心である。
二戦連続の決勝弾はスポットを当てるに十分であろう。
この得点でカシマスタジアム200勝を達成出来た。
素晴らしい結果である。
とはいえ、報道されぬ興梠の三戦連続ゴールも特筆すべきことと思われる。
開幕時はサブに落とされ、そこから這い上がってきた興梠慎三がレギュラーに座ってからチーム状態は上向きである。
やはり、日本人離れした身体能力がチーム全体に活気を与えておるのではなかろうか。
昨季までバーやポストに嫌われておったシュートが、今季は枠に収まっておる。
絶好調と言って良いのではなかろうか。
興梠の四戦連続ゴールのかかるガンバ戦が楽しみである。
また、ニッカンがさりげなく、小笠原主将のバチへの言葉が報じられておる。
ジョルジーニョ監督もコメントでバチの交代をフォローしておったが、偉大なる先輩からの言葉は心に響くと思われる。
昨日の交代を糧に、バチが更なる成長を遂げることを期待しておる。

セレッソ戦コメント

2012年04月22日 | Weblog
2012Jリーグ ディビジョン1 第7節


鹿島アントラーズ:ジョルジーニョ
ずっとホームで勝てず、ファン・サポーターには本当に申し訳ないと思っていた。今日は感動的な試合で、今までたまっていたものが発散できたのではないかと思う。

しかし今日の相手であるC大阪は選手の質も良く、ソアレス監督の戦術もしっかりしていた素晴らしいチームだった。だからこそ前半は相手の崩しに対応しきれずに失点してしまい、苦しい戦いになったが、後半に入りそのギャップを突くという戦い方が出来て逆転できた。あきらめずに戦うというアントラーズのスタイルを発揮できた試合だったし、この勝利は大きな意味を持つと思う。

(梅鉢の交代について)選手が悪いわけではなく、相手のやり方に対応するための交代であって、柴崎を元々頭から起用するつもりもあった。ただ柴崎は負傷明けということでフル出場は厳しいということでベンチスタートだった。

200勝というチームの歴史に選手としても監督としても貢献できたことは、光栄。今日の勝利はアントラーズスピリットを表現できた試合だったと思うし、これが選手、スタッフ、そしてサポーターが望んでいる姿。先ずは下位から抜け出すことが前提ではあるが、我々の目標はもっと先にある。継続してやっていきたい。

【遠藤康】
まさか自分が(リーグ戦)2試合連続の決勝点を取るとは思わなかったけど、フォワードが点を取ったし、中盤も連係が良く取れていると思う。後半は中盤をダイヤモンド型にして、みんなの距離も近くなった。早い時間に1点取れたのがすごく良かったと思う。ゴールの場面はクロスを上げようと思ったんだけど、キーパーが出ていたので、打ったら入るかなって思って打った。コースは狙い通り。

【興梠 慎三】
いいところもあったし悪いところもあったけど、先に失点しないようにもっとしっかり守って、先に点を取れるように持っていけたら良い。こういう展開でも勝点3が取れたのは良かった。リーグ戦2連勝でチームもいい雰囲気。


2012年04月21日(土)

本日行われたJ1第7節 C大阪戦は3-2で勝利しました。

【J1:第7節 鹿島 vs C大阪】ジョルジーニョ監督(鹿島)記者会見コメント(12.04.21)
4月21日(土) 2012 J1リーグ戦 第7節
鹿島 3 - 2 C大阪 (15:03/カシマ/12,110人)
得点者:21' キムボギョン(C大阪)、45' キムボギョン(C大阪)、57' ドゥトラ(鹿島)、62' 興梠慎三(鹿島)、85' 遠藤康(鹿島)


●ジョルジーニョ監督(鹿島):
Q:後半は何が一番良かったのでしょうか?

「前半で讃えなければいけない部分があったと思います。セレッソさんの非常にタレントが豊富な攻撃陣のことです。セルジオ・ソアレス監督とはブラジル時代から対戦していますし、彼はものすごく積極的な采配をとる監督で有名です。特に前の4人はカウンターを仕掛けるための準備を常にしているような感じでしたので、そこは牽制しなければなりませんでした。彼らが取った一つの方法は、相手陣内で、つまりうちのビルドアップですが、そこにプレッシャーをかけて組み立てをさせない。要はボールを前に運ばせない、ということをやっていたなかで、うちはうまくできず圧力に負けてしまった部分がありました。ですので、前半の交代というのは戦術的にやむを得ない部分があったと思います。柴崎選手をボランチではなくハーフの位置にいれることで、少しは青木選手と小笠原選手でビルドアップできる形にし、そのプレッシャーをくぐり抜けて柴崎選手と遠藤選手にボールが行くようにすれば、我々が前にいける状態になるわけです。少しずつ、そういう状態になっていきました。後半からドゥトラ選手を入れて、形も菱形にして、ドゥトラ選手のスピードという部分、特に相手が与えてくれるスペースでうまく推進力を生かして前に行く、というところがうまく機能したと思います。相手がプレッシャーをかけようとしたところで、それをくぐり抜ける力を持って、また前に行く選手の力もあり、最初の得点から同点までたどり着いたんだと思います。
そして最後は、僕の代の前から、そして僕らも引き継いだものである伝統のアントラーズスピリットだと思います。諦めず、献身的に、最後まで戦い続けるというのが、勝利を引き寄せたところもあったと思います。途中、ちょっと混乱した部分、見苦しい部分がありましたけど、それはやむを得ないゲームのことでしたので、ただ、勝利することが目標でしたし、それを達成できたので良かったと思います」

Q:柴崎選手を交代した時に、後半頭からドゥトラ選手を投入することも考えていたのでしょうか。そして、梅鉢選手には辛い試合になったと思います。監督からどんな言葉をかけたのかお聞かせ下さい。

「梅鉢選手に関しては、僕自身も長いキャリアのなかで前半で交代させられた経験もあります。選手としては苦しい部分や悲しいところはあると思います。ただ、まだ19歳ですし、今後も伸びていく選手だと確信しています。まだいろいろな経験が浅いため、どうすればいいのかがわからないところはあるかもしれません。しかし、今後はそういった指導もし、こういう時にはこういう風に対応するんだということを、指導し続けたいと思います。彼に明確にしたのは、この交代は戦術的な部分であるということです。認めざるを得ないのは、セレッソさんがその時間帯まで良い配置をしていたし、特に前の4人は流動的にポジションチェンジをしていたし、あるいは3人目の動きを活用して、マークを掴みきれない時間が継続して、1失点目の部分では失点してしまいました。そこで交代に踏み切って、攻撃も守備も少しでもバランスが取れればと考えました。いきなり前半で2人交代するのも苦しい部分があるので、前半は1-0で終わってくれという気持ちでいました。しかし、微妙な判断のところで2失点目をしてしまいました。ハーフタイムにも時間があったので、そこでうまく修正して、選手たちもうまく理解してくれたと思います。柴崎選手を中央のアンカーの位置に、小笠原選手を左、遠藤選手を右、ドゥトラ選手を菱形のトップのところにもっていって、この4人でうまく構成して前にボールを運ぶということを僕は求めました。彼らがよく理解してやってくれたと思いますし、そこが機能して1点目や、同点に追い付く2点目が生まれたと思います。最後は、先ほども言いましたとおり、気持ちの部分だと思います。どうしても勝ちたいという一心から、出ている選手、ベンチの選手、スタッフ、サポーターも含めて、全員の気持ちの入ったゴールになったと思います。
あの時間帯、状況、相手の勢いというものを考えたら、素速い判断をしなければなりませんでした。選手の気持ち、例えば梅鉢選手の気持ちを考えて、そこに配慮しすぎて、チームがまた3点、4点、取られてしまうとなにも意味がありません。勝つことが求められている結果であり、そこには早急な判断が必要でした。時には、その判断によって痛みを伴うときがあるかもしれません。しかし、その痛みは後で話をすることで治していけば、クスリを与えるように治るわけです。そういうわけで、僕は早い時間帯で判断をしています。自分で迷って迷って決断を下さず、あるいは個人のことを考えてしまいチームの勝利を失うという後悔はしないタイプです。決断を素速く、義理や人情の部分は試合中だけは捨てて、やるしかないと思っています。常に選手たちのモチベーションを保つことは心がけるようにしています。たぶん、選手も今日の交代の意図は理解してるのではないかと思います」

Q:ソアレス監督とはブラジル時代に対戦したことがあると発言されていたと思います。ブラジルで指揮していたチームの印象との違いを教えて下さい。

「彼と対戦した時は、彼はアトレチコ・パラナエンセで指揮していたのですが、その時はチームがいろんな影響があってうまくいっていない時期でした。その時も選手層としてはいる状態でしたが、ブラジルの場合はまわりにいろんな要素があって、自分の力を発揮できない状態でした。セレッソさんに関しては、前の4人は素晴らしい能力をもっています。また、ホームでもアウェイでも積極的な戦法や前からプレッシャーをかけてやっています。今日のように2-0になれば、6人で守るのではなくしっかり帰陣して守るようにしていますが、大半は6人で守って4人で攻撃に専念するという自由を与える監督でもありますし、攻撃が好きな監督です。残念ながら、8番の清武選手がシーズン途中で抜けるということになりそうですが、でも途中から出てきた13番の柿谷選手がいますのでそこで補うことができると思います。攻撃に関しての選手の能力は素晴らしいものを持っていますし、みなさんが見ての通り積極的な戦法というか、やり方をとる監督の一人だと思います」


以上

【J1:第7節 鹿島 vs C大阪】試合終了後の各選手コメント(12.04.21)
●遠藤康選手(鹿島):
「勝ったのはよかった。FWも中盤も点を取れた。前目の方は連携も良かったので。
(得点の場面は?)
その前に右足のシュートを外していたのでよかったです。ああいうのを入れていかないと。
(試合については?)
早い時間で1点返せてよかった。あれで息を吹き返せた。
(決勝点は?)
センタリングを挙げようと思ったけど、けっこうGKが前に出ていたので入るかなと思って打った。監督からはよくシュートを打てといわれている。中盤も点を取らないと評価されない、というのはある。
(序盤で苦しんだことがこういう試合に生きている?)」
スタートが悪かったので、みんな1試合1試合を大事にしよう、みんなで勝とうという気持ちが強くなっている。それは良いことだと思う。勝つと気持ちも楽になるし」

●ドゥトラ選手(鹿島):
「ベンチにいる選手は常に出ている選手たちのことを見ています。どこが良くてどこが悪いのか考えている。今日は後ろからの押し上げとスピードのある攻撃参加を考えていた。こういう状況で使ってくれた監督には感謝していますし、チームが勝てたことがほんとうに良かったと思います」

●小笠原満男選手(鹿島):
「逆転は評価できるけどもっとすっきり勝てたと思う。相手に勢いがあり、それを受けてしまった。
(前半のチャンスを決めておけばこうならなかった?)
それを言い出すと切りがない。入らなければその回数を増やすことを考えればいい。逆転勝ちや終盤に点が決まることが最近は多いけど、毎回こういう展開ができるわけじゃない。先制して、突き放す。そういう展開にしたい。ただ、みんなが諦めず、勝ちたいという気持ちを出せたと思う。2失点してガクッとしないで勝ちたいという気持ちが出ていた。
(ダイヤがこれだけ機能したのも初めてでは?)
個人的には広島戦の後半も悪くなかった。でも、大事なのはシステムじゃない。チーム全体で戦えている。その良さを継続して、欲を言えばスッキリ勝ちたい。
(梅鉢選手にはキャプテンとして声をかけたのか?)
30分で交代したけど、その30分も出られない選手もいる。自分も、トルシエの時かな、17分で変えられたこともある。気にすることはない、という経験を話しました。こっから頑張れるかどうかは彼次第。頑張れる選手だと思う」


[ J1:第7節 鹿島 vs C大阪 ]

2点を追いかける鹿島は57分、ドゥトラ(写真)の移籍後初ゴールで反撃開始。

[ J1:第7節 鹿島 vs C大阪 ]

1点を返し息を吹き返した鹿島は続く62分、ドゥトラからのボールを興梠慎三(写真)が決めてついに同点に追いつく。 興梠はこれが3試合連続のゴール。

[ J1:第7節 鹿島 vs C大阪 ]

試合が決まったのは85分。西大伍からのボールを遠藤康(写真)が左足で決めて勝越しに成功。そのまま逃げ切った鹿島は2点差をひっくり返し公式戦3試合連続の逆転勝ちとなった。

[ J1:第7節 鹿島 vs C大阪 ]

WOWプレーヤーズアワード
本日の試合で決勝点をあげた遠藤康選手(鹿島)が、この試合のWOWプレーヤーズアワードに選ばれた。


鹿島・ドゥトラ、1得点1アシストの活躍「使ってくれた監督に感謝」
 J1第7節は21日に8試合が行われ、鹿島アントラーズは3-2でセレッソ大阪に逆転勝ちした。C大阪は前半、キム・ボギョンの2得点でリードを奪ったが、後半は鹿島が反撃に転じ、後半12分に途中出場のドゥトラ、その5分後に興梠慎三が立て続けにゴールを挙げ逆転に成功する。さらに後半40分に遠藤康が決勝点を奪い、2点差をひっくり返した。
 以下は、試合後のドゥトラ(鹿島)のコメント。

「ベンチにいる選手は常に出ている選手たちのことを見ている。どこが良くてどこが悪いのかを考えている。今日は後ろからの押し上げとスピードのある攻撃参加を考えていた。こういう状況で使ってくれた監督には感謝しているし、チームが勝てたことが本当に良かったと思う」

取材協力:Jリーグメディアプロモーション
[ スポーツナビ 2012年4月21日 20:48 ]


鹿島・小笠原、前半で交代の梅鉢を気遣う「気にすることはない」
 J1第7節は21日に8試合が行われ、鹿島アントラーズは3-2でセレッソ大阪に逆転勝ちした。C大阪は前半、キム・ボギョンの2得点でリードを奪ったが、後半は鹿島が反撃に転じ、後半12分に途中出場のドゥトラ、その5分後に興梠慎三が立て続けにゴールを挙げ逆転に成功する。さらに後半40分に遠藤康が決勝点を奪い、2点差をひっくり返した。
 以下は、試合後の小笠原満男(鹿島)のコメント。


「逆転は評価できるけど、もっとすっきり勝てたと思う。相手に勢いがあり、それを受けてしまった。(前半のチャンスを決められなかったが)それを言い出すときりがない。入らなければその回数を増やすことを考えればいい。逆転勝ちや終盤に点が決まることが最近は多いけど、毎回こういう展開ができるわけじゃない。先制して、突き放す。そういう展開にしたい。ただ、みんながあきらめず、勝ちたいという気持ちを出せたと思う。2失点してガクッとしないで勝ちたいという気持ちが出ていた。

(ダイヤモンド型の中盤が機能したのは初めて?)個人的には広島戦の後半も悪くなかった。でも、大事なのはシステムじゃない。チーム全体で戦えている。その良さを継続して、欲を言えばスッキリ勝ちたい。

(前半で退いた梅鉢に声を掛けたのか?)30分で交代したけど、その30分も出られない選手もいる。自分もトルシエの時かな、17分で代えられたこともある。気にすることはないという経験を話しました。ここから頑張れるかどうかは彼次第。頑張れる選手だと思う」


取材協力:Jリーグメディアプロモーション
[ スポーツナビ 2012年4月21日 20:57 ]


ベンチから常にチームの状況を観察しておったドゥトラである。
彼のコメントには知性を感じる。
そして、チーム戦術に溶け込み結果を出したことは、監督を含め賛辞を贈るところである。
緊急補強の助っ人が本領を発揮し、勝利を積み重ねるであろう。
これからの試合が楽しみである。

神戸・野沢・田代、アベック・ゴール

2012年04月22日 | Weblog
J's GOALニュース【J1:第7節 神戸 vs 柏】試合終了後の各選手コメント(12.04.21)
4月21日(土) 2012 J1リーグ戦 第7節
神戸 3 - 1 柏 (14:04/ホームズ/10,859人)
得点者:14' 野沢拓也(神戸)、41' 澤昌克(柏)、84' 小川慶治朗(神戸)、90'+1 田代有三(神戸)


●野沢拓也選手(神戸):
「(試合後の挨拶で涙は?)いや、本当にああいうの、慣れていないので。連敗は避けないといけないというプレッシャーやストレスを感じていた中で、去年のチャンピオンチームとの対戦。この勝点3を次へつなげていかないといけない。今日でも課題はたくさんありましたし、そういうのを改善して、相手の方がシュートをいっぱい打っていたのもありますし、うちが少なかったというのもありますし、もっともっとシュートを多くして、次も勝つことを意識したい。(あの位置のFKが今まで無かったことに関して)攻撃陣がそこまで入れ込めていなかったというのもありますし、田代という素晴らしい選手が入って、攻撃のいいリズムも作れましたし。(決めた後に和田監督に行くというのは最初から決めていた?)一番のプレッシャーは選手もそうですけど和田さんだと思う。すべて和田さんの責任になっちゃうかもしれないけれど、選手一人一人そういう気持ちでやっていましたし、何もかも忘れて思わずいっちゃいました」

●田代有三選手(神戸):
「しっかり頑張っていれば先にいいことがあるのは分かっていたので。これからはもっともっと頑張っていきたい。今日のゴールはご褒美みたいなもんだったので、リハビリとかで苦しい想いもしていたので、一番最後にああやって頑張っていれば得点も獲れるんだなと思いましたし、もっともっとシュートを増やしていかないといけない。自分でシュートにもっていけるようにもしたい。ああやって90分出る事で、周りの選手が3連戦のなか、よく頑張ってくれたと思う。(あのゴールでようやくチームの一員になれた?)まだ、実際にもっとキープしないといけないところもあったし、まだまだ課題は多いけれど、その中でチームが勝てたので、前向きに、一つ一つ上がっていきたいですね


[ J1:第7節 神戸 vs 柏 ]

4連敗中の神戸は14分、野沢拓也(写真)がFKを直接決めて1点を先制。神戸はこれが5試合ぶりの得点。

[ J1:第7節 神戸 vs 柏 ]

連敗脱出が見えてきた神戸は後半アディショナルタイム90+1分、今季初出場の田代有三(写真)が決めて勝負あり。3-1で柏を下した神戸がリーグ戦5試合ぶりの勝利を手に入れた。


神戸3発 元鹿島田代&野沢で脱出/J1

後半、チーム3点目のゴールを決め喜ぶ神戸FW田代(撮影・田崎高広)

<J1:神戸3-1柏>◇第7節◇21日◇ホームズ

 やっと勝った! 神戸が公式戦7試合ぶりの勝利を飾った。昨季の王者柏に完勝だ。前半14分にMF野沢拓也(30)の移籍後初ゴールとなる芸術的FK弾で先制。一時は同点に追いつかれながらも、左足首手術から復活し初先発したFW田代有三(29)が終了間際にダメ押しの3点目を挙げた。「元鹿島コンビ」の活躍で約1カ月ぶりの白星。長いトンネルから抜け出した。

 その瞬間、勝利を確信した。2-1で迎えた後半ロスタイム。MF野沢のクロスを起点に、こぼれてきたボールを田代が左足で押し込んだ。ダメ押しの3点目。神戸の選手は抱き合って喜んだ。その片隅で感極まった野沢が涙を流す。ナビスコ杯含め公式戦6試合連続の完封負けと苦しんだチームが、3月17日札幌戦以来、約1カ月ぶりの白星。昨季王者を相手に鬱憤(うっぷん)を晴らすかのような完勝劇だった。

 勝利の立役者は、鹿島から獲得した「田代&野沢」のコンビだ。前半14分に野沢の芸術的FK弾で先制。一度は同点に追いつかれながら、6試合も無得点だったチームとは思えないほどの執念で終盤にMF小川が勝ち越し弾、そして田代のダメ押し弾と続いた。昨年12月に左足首を手術し、この日が移籍後初先発の田代は心から言った。

 「長いリハビリで、苦しかった時を思い出した。最後まで頑張っていればまた点が取れる。シュート数を見ましたけれど、あれしかない。本当はもっとシートを打たないとね。ご褒美みたいなゴールです」。

 唯一のシュートが移籍後初ゴールにつながった。ケガで苦しんだ男に、サッカーの神様がプレゼントしたような得点だった。

 勝利への思いは想像以上だった。涙の野沢は「みんなの思いを、あれ(FK)で表しました。連敗していろんな思いがあった」と珍しく感情をあらわにした。和田監督も「6連敗して得点できないことが重くのしかかっていた」と漏らした。鹿島から獲得した2人に加え、日本代表の伊野波、G大阪から加入した橋本と高木…。今季の移籍組は「勝ち慣れた選手」がほとんどだ。勝てないジレンマも抱えながら、この1カ月は苦しみ抜いた。エース大久保が負傷する不運はあったが、神戸にようやく光が差し込んだ。【益子浩一】
 [2012年4月22日11時6分 紙面から]


神戸・田代、移籍後初出場でゴール

前半、柏・藤田(左)と競り合う神戸・田代=ホームズ

 J1第7節(21日、神戸3-1柏、ホームズ)けがで出遅れていた神戸のFW田代が、移籍後リーグ戦初出場を果たし、いきなり得点をマークした。後半ロスタイムに森岡のヘディングシュートのこぼれ球を左足で押し込んで貴重な追加点を挙げ「ごほうびみたいなゴール。頑張っていれば得点も取れるんだな」と話した。

 和田監督は長くても70分間の出場を予定していたというが、大久保の負傷交代もあって結局フル出場となった。田代は「代わりたくなかったし、90分出たことで得点できた」と控えめに笑った。(共同)


前半14分、先制のFKを決める神戸・野沢=ホームズ

5試合ぶり取った!勝った!神戸、昨季王者に快勝
J1・第7節 神戸3―1柏 (4月21日 ホームズ)


<神戸・柏>前半14分、野沢はFKを直接決め先制ゴールを奪う
Photo By スポニチ


 ミナト神戸に勝利の灯が戻った。ホームで昨季王者の柏と対戦した神戸はMF野沢拓也(30)、FW田代有三(29)ら移籍組の活躍で3―1と快勝し、リーグ戦の連敗を4で止めた。

 勝者のメンタリティを持つ男のパフォーマンスが、4戦連続ゼロ敗中の神戸の空気を一変させた。前半14分に得たFK。野沢の右足から放たれたシュートは10人の壁を越えて鋭く曲がり落ち左ポスト際に吸い込まれた。

 チームにとって5試合ぶりの得点を生んだ背番号8は和田監督のもとへ一直線に走り寄り、そして固く抱き合った。「一番は和田さんの責任になっていた。そういう思いがあったんで…。思わず行ってしまいました」。この熱い抱擁がチームをひとつにした。

 大きな期待とともに鹿島から移籍した司令塔を待っていたのが、常勝クラブでは味わったことのない経験だった。「連敗というのは慣れてない」。勝てない状況に戸惑い、もがいた。試合後には選手を集めて意見をぶつけ合い、熱くなり過ぎて予定の飛行機に乗り遅れたこともあった。

 この日の試合後には、サポーターへのあいさつ中に思わず涙をこぼした。「重圧はこのチームに来た選手はみんな感じていたし、いろいろな思いがあふれて来た」と、しみじみと口にした。

 その気持ちは移籍後初先発の田代も同じだった。空中戦でピッチにたたきつけられ、最後は足をつりながらそれでも懸命に走り続け、後半46分にこぼれ球を押し込んで神戸での初ゴールを決めた。

 昨年12月に左足首の手術をし新天地では別メニューでスタート。その後は右ふくらはぎ、右太もも、左太ももなどあらゆる箇所に故障を発症し、ようやく復帰した。

 「長いリハビリをしてきたし、ご褒美みたいな点ですね」

 内容では押されながら、さまざまな思いが結実してつかんだ5試合ぶり勝利。今年の神戸には男くさいドラマが詰まっている。
[ 2012年4月22日 06:00 ]

野沢、FK弾で号泣!「前鹿島コンビ」で圧倒…神戸
 ◆J1第7節 神戸3―1柏(21日・ホームズスタジアム神戸) 神戸の元日本代表MF野沢とFW田代の「前鹿島コンビ」の移籍後初ゴールで昨季王者を圧倒。公式戦の連続無得点負けを「6」で止めた。前半14分にFKを叩き込んだ野沢は「(監督の)和田さんの責任になっちゃうかもしれなかったから」と、試合後に号泣。ダメ押し点の田代も初先発初得点。後半22分に右足首を負傷し、「折れてるかも」とつぶやいたFW大久保は心配だが上昇気流に乗る。
(2012年4月22日06時02分 スポーツ報知)

神戸、7戦ぶり得点&勝利!泣けた連敗脱出

 前半14分、先制フリーキックを決めた野沢(8)を笑顔で迎える神戸・和田監督(中央)(撮影・岡田育磨)

 「J1、神戸3‐1柏」(21日、ホームズ)

 リーグ4試合を含め、公式戦6連敗中の神戸が、ホームで昨季覇者の柏を3‐1で下して連敗を止めた。前半14分にMF野沢拓也(30)が直接FKを決めて先制すると、1‐1の後半39分にMF小川慶治朗(19)が勝ち越し点、終了間際に移籍後初先発のFW田代有三(29)がダメ押し弾を決めた。仙台は4‐0でFC東京に圧勝し、唯一無敗(6勝1分け)の勝ち点19で首位を守った。C大阪は鹿島に2‐3で逆転負けした。

 涙があふれそうになった。目頭にせり上がる熱を感じながら、和田監督とイレブンは会心のガッツポーズ。リーグ5試合ぶり、公式戦では7戦ぶりの勝利。長く暗いトンネルから、神戸がようやく抜け出した。

 前半14分、MF野沢の芸術的なFKで先制。ここまで公式戦6試合連続無得点という重圧もあったが、FK職人は「キッカーというのは、一つのことに集中できるので」。ネットが揺れるのを確認すると「何かよく分からないままに」指揮官のもとへと駆け込んだ。

 1‐1の後半39分には途中出場のMF小川が勝ち越し弾。終了間際にはGK徳重のキックからカウンター発動。ボールを受けた野沢は「トドメを刺されることも多かったので、今回は」と時間稼ぎではなく攻撃を選択。正確無比なクロスから、最後は移籍後初先発のFW田代が「90分走ったご褒美みたいなもの」というゴールを沈めた。

 つらく、苦しい道のりだった。オフには野沢、田代、橋本ら大型補強に成功しながらも泥沼の公式戦6連敗。クラブは早急な監督解任については慎重な考えだったが、ある選手は「和田さんが、自分で辞めると言いだす可能性もあったと思う」。孤独な監督業。だが、試合前の指揮官に愛する中学生の長女から手紙が届いた。「“お父さんを信じているからね”という内容だった。泣けた」。選手を信じ、己を信じ、勝利をつかみ取った。

 監督だけではない。試合後、MF野沢もサポーターへのあいさつの際に感極まって、言葉を詰まらせた。「補強で入ってきた選手の代表として話していると、重圧とかいろんな気持ちが湧いてきて…」。たった一つの勝利。だが、それぞれの思いは涙となって昇華された。

(2012年4月22日)

野沢と田代のゴールで勝利を飾った神戸である。
これは嬉しい。
やはりこの二人の攻撃力は並々ならぬものがある。
今後も二人で得点を積み重ねて行って欲しい。
楽しみである。

ヤス、ナビスコ杯で刺激

2012年04月21日 | Weblog
鹿島、勝ち切れ 21日 ホーム大阪戦

【写真説明】ミニゲームで調整する岩政(左)。右奥は山村=クラブハウスグラウンド

J1第7節第1日は21日、各地で8試合を行い、17位の鹿島はカシマスタジアムで8位C大阪と対戦する。キックオフは午後3時。鹿島は前節のFC東京戦、ナビスコ杯札幌戦の2試合連続でロスタイムに決勝点を奪う劇的勝利を挙げた。土壇場で勝ち切る勝負強さはチームにプラスだ。いい流れを継続し、リーグ戦のホーム初白星につなげたい。今季通算成績は1勝1分け4敗、勝ち点4。

勝利に飢えていたチームは、公式戦連勝で嫌な流れを断ち切ることに成功した。18日のナビスコ杯では前節のリーグ戦から8人も選手を入れ替えたが、控え選手が踏ん張って好結果を残した。遠藤は刺激を受けたようで、「競争が厳しくなった」と歓迎した。


サブメンバーで勝利を得たナビスコ杯・札幌戦にて刺激を受けたヤスである。
昨季までは天皇杯緒戦以外では大幅にメンバーを落とすことがなかったため、サブメンバーを観る機会は少なかった。
今季のジョルジーニョ監督は、大きな博打を打ち、そして勝ち点以上のものを手に入れた。
その一つがヤスの成長であろう。
今季、リーグ戦第二節よりレギュラーに抜擢されたヤスの活躍は、周囲も認めることであろう。
チームを牽引し、前節のFC東京戦では劇的な決勝点を含む二得点全てに絡んだ。
ナビスコ杯・札幌戦では、決勝点のアシストも記録しておる。
頼もしい選手として成長しておることが手に取るように伝わってくる。
今日の試合でも、ヤスがセレッソ守備陣を切り裂き、勝利を我等にもたらせてくれると信じておる。
気持ちを高めて聖地へ向かいたい。
楽しみである。

FC東京戦のジャッジについて

2012年04月21日 | Weblog
【J1第6節 F東京vs鹿島】
<読者からの質問>
「両チームに与えられた味方競技者からGKへのバックパスの判定は正しかったのでしょうか? 仮に正しい判定であったとしても、再開の手続きに誤りがあったと思います。2本とも守備側チームの選手はボールから10ヤード離れなければいけない、今回のケースは10ヤード離れる事ができないため、守備側の選手はゴールライン上にいなければいけなかったと思います。
 しかし両チームの選手とも後ろ足くらいしかライン上になく、前に飛び出せるように前がかりになり、前足、体ともライン上より前に出ています。そのコントロールがきちんとされていない状況でFKが行われ、鹿島の方だけ飛び出しが早かったとしてやり直しとはどうしても納得が行きません。しかも飛び出しが早くてやり直しであればその選手は警告されるべきではないのですか? 今回は審判の誤審が招いたイエローカード乱発のように見えました。
 今シーズン鹿島は3試合続けて試合結果に関わる大きな誤審に当たっています。前節あれだけの誤審をした木村主審が今節も担当していましたが、割り当てを外して研修等をしないのですか? これは審判委員会としてはどのように考えているのですか? このようなレフェリングが横行していたらとてもリーグが発展するとは思いません」

<松崎委員長からの回答>
「F東京は後半13分、ハーフウェーラインから約20m、右サイドからの味方のスローインを受けたチャン・ヒョンス選手が前方にいる高橋秀人選手に縦パスを入れますが、パスが弱くなり、すかさず鹿島の興梠慎三選手がプレッシャーをかけます。高橋選手は慌てて右足で大きく自分たちのゴール方向に蹴り、これをGKの塩田仁史選手が両手でキャッチ。塩田選手の周りには鹿島の選手もいなかったし、もしかすると意図的なバックパスとも思えるので、ビックリしましたが、吉田寿光主審はバックパス(GKへのパスの制限)のファウルとし、鹿島に間接FKを与えました。
 競技規則第12条『反則と不正行為』では、間接FKになる反則として『味方競技者によって意図的にゴールキーパーにキックされたボールに手または腕で触れる』ことが明記されています。
 バックパス。意図的にGKにパスしたものだったのかどうかが、ファウルかどうかの判断基準になります。興梠選手のチャレンジを受けた高橋選手はボールを奪われまいと、とにかく大きくクリアした。それがたまたまGKの塩田選手の方に飛んでいったとすれば、バックパスのファウルとは言えません。
 しかし、意識する、意識しないにかかわらず、GKの方に蹴っておけば、GKが処理してくれるだろうという意図が高橋選手にあったとすれば、それは“未必の故意”。意図ありとされ、ファウルになります。吉田主審はそう判断したのだと思います。ただ、映像で見る限りは、意図的にGKに戻そうとしたわけではなく、とにかく早く蹴って逃げようとしただけのように見えます。
 なお、意図的に“蹴る”というのは、足によるものです。足とは足首から先のこと(foot)で、スネや膝など“脚”は含まず、胴体や頭も対象外です。簡単に言ってしまえば、サッカーシューズの部分で意図的に“蹴った”ボールを味方のGKが手で触れたならば、間接FK対象のファウルとなります。

 吉田主審は鹿島に間接FKを与えました。その判定を受け、鹿島の大迫勇也選手がすぐに塩田選手のもとへ駆け寄り、塩田選手が持っているボールを奪おうとします。鹿島とすれば、相手の守備陣形が整う前に素早くリスタートして得点を決めてしまいたい。しかし、塩田選手としてはそうされてはならないので、ボールを保持したまま離しません。あとからやってきた小笠原満男選手が、強引にボールを奪い取ります。
 吉田主審は塩田選手を遅延行為で警告しました。笛が吹かれた時点で、鹿島のボールになったのです。ボールを保持したまま、プレーの再開を遅らせた塩田選手にイエローカードを示したのは妥当な判断でした。

 FKが行われる場合、すべての守備側競技者はボールがインプレーになるまで、ボールから9.15m(10ヤード)以上離れなければなりません。ただ、この場面では、FKの場所からゴールラインまでの距離が9.15mに満たないため、F東京の選手はゴールライン上に並んで立つことになります。F東京の選手は右足だけゴールライン上に乗せ、左足や体はゴールラインより前に出ていますが、これはライン上にいると判断されます。
 PKのとき、GKはキックが行われるまでゴールライン上にいなければなりませんが、これも片足だけでもゴールライン上にかかっていれば、体は前に出ていても構いません。キックオフの場合も、体はハーフウェーラインより相手ハーフ内に入っていても足だけがラインに残っていれば、それは自分のハーフにいることになります。それと同じ考え方です。 
 鹿島は小笠原選手が軽く出したボールを遠藤康選手が左足でシュート。そして、F東京の選手が体を張ってブロックしました。
 遠藤選手がシュートしたときには何人ものF東京の選手が前方に出ていたので、侵入の反則が犯されたと見えました。しかし、ボールは小笠原選手が触れたときインプレーになったので、その時点ではF東京の選手の足はゴールラインに残っており、ここに違反はなかったと考えます。

 次は後半36分のシーンです。今度はF東京の攻撃。米本拓司選手からペナルティーエリア内でパスを受けたルーカス選手がボールを横に流します。そのボールを鹿島の新井場徹選手が右足で蹴ったところ、GKの曽ヶ端準選手が両手でキャッチ。ここで再び吉田主審はバックパスのファウルとし、F東京に間接FKを与えました。
 確かにボールは曽ヶ端選手の正面に飛びましたが、新井場選手にパスの意図はなかったと思います。新井場選手は、単にボールをインターセプトした。それがミスキックとなって、ボールがGK方向に飛んだだけのように見えます。
 新井場選手の背後からはF東京の石川直宏選手が走り込んでいました。ルーカス選手からのパスが通れば、決定的なピンチになります。何とかカットしようと、右足を伸ばしたに過ぎないのではないかと思います。
 また、後半16分のF東京のバックパスとは異なり、新井場選手と曽ヶ端選手の距離は近く、下手をすればオウンゴールになってしまうかもしれません。もし新井場選手に余裕があり、意図を持ってボールをコントロールしたのなら、GKの方向ではなく、ゴール横のゴールラインに向かって蹴り、CKに逃げようとするのではないでしょうか。

 吉田主審の笛が鳴ると、ボールを保持していた曽ヶ端選手のところへF東京の羽生直剛選手が近づきます。塩田選手への警告があったからか、曽ヶ端選手は簡単にボールを離し、羽生選手が素早くFKをしようとピッチにボールを置いたところ、強く大きくではありませんでしたが、岩政大樹選手がボールを突いてプレーの再開を阻止。吉田主審は遅延行為で岩政選手にイエローカードを示しました。
 今度は鹿島の選手たちがゴールライン上に並びます。石川選手がボールを軽く蹴って、それをルーカス選手がシュート。しかし、石川選手が蹴る前に鹿島の選手が4人程度、前に飛び出していたため、キックはやり直しとなります。
 飛び出た選手を警告するのが先だとは思いましたが、“やり直しはおかしいだろう”と何度も抗議したのだと思います。小笠原選手が異議で警告されました。
 そして、FKのやり直し。今度はジュニーニョ選手が一人大きく前に出たため、規定の距離を守らなかったことで警告されます。
 このような場面での壁のコントロール、難しいですね。どうしても守備側選手はラッシュしてしまう。ベテランの吉田主審でも苦労しているなと思いました。こういう場面、どうしたらうまくいくのか、もう一度研究してみたいと思います。

 今度こそ石川選手が出したボールをルーカス選手がシュート。DFのブロックに当たったこぼれ球をもう一度ルーカス選手がシュート。その跳ね返りを田邉草民選手が蹴り込み、F東京の得点となりました。
 この場面、間接FKはゴールエリアよりも1mほど外から行われましたが、本来ならばゴールエリアのライン上から行われるべきだったと思います。曽ヶ端選手が新井場選手のパスをキャッチしたのはゴールエリアの中。競技規則では『ゴールエリア内で与えられた間接フリーキックは、違反の起きた地点に最も近いゴールラインに平行なゴールエリアのライン上で行われなければならない』と書かれています。
 ゴール前の混乱を少しでも避けるために、距離を空けたかったのかは分かりませんが、ゴールエリアのライン上から間接FKが行われるべきでした。

 前回のコラムで取り上げた木村博之主審が『なぜ今節も担当していたのか』というご質問。4月7日の第5節・鹿島対浦和の試合では、確かに副審を含めた審判チームとしての判定、対応にはミスもありました。では、判定のミスがあるたびに、その審判を次々と割り当てから外していく方法が良いのでしょうか? そうしたら、Jリーグの試合を担当する審判はいなくなってしまいます。
 選手が試合の中で決定的なチャンスを外したり、大きなミスをして失点したら、次の試合には必ず出場できないのでしょうか? もちろん、ミスを極力、減らしていかなければならないのは当然で、1級審判員研修会等を通じて同じようなミスが起きないように指導していかなければなりません。また、クラブと同じですが、シーズンを通してパフォーマンスが良ければJFL担当からJ2担当、J2担当からJ1担当への昇格、逆に悪ければJ1担当からJ2担当、あるいはJFL担当へ降格します(審判の場合、シーズンの中間にも昇降格を行います)。
 審判としての与えられた裁量を越える誤り、例えば手続き上の大きなミスや、間違って別の選手を警告した場合には研修期間が設定され、同じようなミスを繰り返さないように研修するとともに、その間の割り当てが停止になります。それ以外にも、審判員としてあるまじき行動、例えば選手に手をかける(そんなことは日本で発生しませんが)。そんなことがあれば、選手が出場停止になるのと同じように、審判も割り当て停止になります。
 しかし、試合の中で起きる選手のプレーのミス、審判の判断のミスというのは、それらを含めてサッカーなのではないでしょうか。そして、もしもそれが恒常的に発生するのであれば、選手が出場機会を失うように、審判もそのレベルの試合を担当できなくなるのだと思います」


FC東京戦の誤審に対するQ&Aである。
簡単に言うと、FC東京のバックパスのジャッジは正しく、鹿島のは誤審ということであろう。
偏ったジャッジであったと思って良いのではなかろうか。
レフェリーにも勝利した試合であったと改めて思う。

世界一を目指す

2012年04月21日 | Weblog
鹿島 ビッグな目標!リーグV→クラブW杯でバルサ討ち
 ジョルジーニョ監督が就任後最長となる約1時間のミーティングを行った。

 21日のC大阪戦に向けた戦術確認に加えて「リーグ戦に優勝してクラブW杯に出場して決勝でバルセロナを破って優勝する」という壮大な目標を掲げた。7人きょうだいの末っ子に生まれ、10歳の時に父親を事故で亡くした苦労人。兄が酒と麻薬に溺れる厳しい環境下でブラジル代表にまで上り詰めた自らの身の上話を打ち明け「かなわない夢はない」と強調した。1勝1分け4敗の17位に低迷しているが、逆転優勝を諦めていない。
[ 2012年4月21日 06:00 ]

指揮官がゲキ!クラブW杯V目指せ!…鹿島
 鹿島のジョルジーニョ監督がミーティングで、選手にクラブW杯制覇を目指すことを伝えた。10歳で父親を亡くすなど不遇にも屈せず、選手として成功した体験を明かした上で「不可能なことはない。目標はこのチームでクラブW杯を優勝することだ」と話したという。現在17位に沈むが、ここから勝利を重ね、逆転優勝、クラブW杯へとつなげる考えだ。

(2012年4月21日06時01分 スポーツ報知)

リーグ優勝を、そしてCWCでの優勝を目指すジョルジーニョ監督である。
目標を高く持たねば、成し遂げられることも不可能となってしまう。
“Dreams Come True”
我等も強調しよう。
苦境を乗り越えてこその喜びである。
一丸となって勝利を掴み取りたい。

神戸・田代、先発濃厚

2012年04月21日 | Weblog
田代、6戦連続零敗のチーム救う!

 柏戦に向けての意気込みを語るFW田代

 J1神戸のFW田代有三(29)が、リーグ柏戦(21日・ホームズ)で移籍後初先発をすることが20日、濃厚となった。チームは現在、公式戦6戦連続で完封負けと苦境に立たされているだけに、新戦力のストライカーに期待がかかる。

 完全非公開で行われた最終調整。「ホームのデビュー戦にもなるし、気持ちを出してやりたい」。ストライカーは力強く語った。左足首の手術から復帰して、18日のナビスコ杯・新潟戦では後半開始から途中出場。得点は奪えなかったが存在感を示した。

 ホームズでは、鹿島時代の昨年と山形時代の一昨年と2年連続ゴール中。「毎試合、点獲りたいから、意識してなかったけど」と話しながらも「言われれば、良いイメージはありますね」。苦境を救う救世主となる。

(2012年4月21日)

昨日報じられたように神戸の田代の先発は濃厚の模様。
満を持してとはこのことであろう。
不調にあえぐ神戸攻撃陣を引っ張って欲しいところ。
注視しておる。

誓志、ミニゲームで汗

2012年04月20日 | Weblog
2012年04月20日(金)

明日のJリーグ第7節 vsC大阪に向けて、15時よりスタッフをまじえたミニゲームを実施しました。

ボールをコントロールする誓志である。
誓志の卓越したテクニックとフィジカルを、どうチームに活かしていくかが課題となっておる。
先日のナビスコ杯・札幌戦では久しぶりにボランチとして先発し、攻撃的にチームがシフトする中で試合終盤はアンカーとしてプレイした。
今は守備的な中盤として起用されておる。
誓志の運動量とスタミナを考慮すると、適任に思えるのではなかろうか。
しかしながら、攻撃力を活かすのであればもっと前目で見てみたいと思う者も多いと思われる。
長いシーズンで起用法は変化するであろう。
また、後ろに写る岳の復帰も影響してこよう。
明日だけでなく、今後の誓志に注目である。

セレッソ戦プレビュー

2012年04月20日 | Weblog
【J1:第7節 鹿島 vs C大阪】プレビュー:公式戦連勝で波に乗る鹿島。ヤマザキナビスコカップで浦和に快勝したC大阪から、今度はリーグ戦での連勝を狙う(12.04.20)
手にしたものを手放してしまうのか、それとも継続していけるのか。どちらにとってもテーマは同じだろう。
ともに水曜日のヤマザキナビスコカップでは勝利を手にしてこの試合に臨む。鹿島は直前のリーグ戦から8人を入れ替えて臨み、多くの時間を一人多い状況で戦ったが、粘り強く守る札幌に苦戦。しかし、またも後半アディショナルタイムで決勝ゴールを奪う劇的な幕切れで、今季公式戦では初の連勝。リーグ戦初勝利で生まれた流れを止めなかった。

興梠慎三、大迫勇也という好調の2トップを休ませ、さらには小笠原満男、新井場徹というベテラン勢にも休暇を与えることができた。怪我で戦列を離れていた柴崎岳も、いつでも復帰できる準備が整ったようだ。主力メンバー以外の選手たちが、最後まで勝負を諦めずに戦う姿勢を見せたことは、休んでいた彼らにも結果を残す重要性を示した。まだまだ内容は拙い部分もあるが、全員が戦う気持ちを持続させていることが結果を生んでいる。
「優勝するチームというのはピッチに立つ11人だけでなく30人の力が必要になります。30人が常に『試合に出たい』という意思を持ち、意識を高めて取り組み続けることによって、必ず多くの勝利を手にすることができるのではないかと思います」
ジョルジーニョ監督も、チーム状態が上向いていることを実感していた。

一方、水曜日の試合で、内容に手応えを感じたのはC大阪だ。敵地である埼玉スタジアムでの浦和戦を4-1で快勝。エースである清武弘嗣が1ゴール2アシストの大活躍を見せ、リーグ戦で鹿島に勝った浦和を沈めた。
この内容には、指揮官のセルジオ スアレス監督も満足げな表情を浮かべる。
「相手の攻撃をしのぎながら早い切り替えからグラウンダーのパスをつないでフィニッシュまで持っていけた。後半はいつも要求している縦の動きや裏を狙うプレーが、前線とサイドハーフで何回も出るようになり、さらに守備では相手の攻撃を防ぎながら決めるところで決めた」
清武以外にも、キム ボギョン、ブランキーニョ、柿谷曜一朗といった2列目のタレントは相変わらず豊富。鹿島としては、前節のF東京戦で見せたように、2列目からの飛び出しを全員でケアする守備意識が求められるだろう。

昨季は、ホーム&アウェイの両方で鹿島が勝利をおさめているが、それは1シーズン制になってからは初めてのことだった。そのため、選手たちは良いイメージを持ってこの試合に向かえている。
前節は、ジョルジーニョ監督がベンチ入り停止処分を受けていただけに、もし勝てば監督の指揮の下ではリーグ戦初勝利となる。ホーム・カシマスタジアムで悦びを分かち合えるか。


以上
2012.04.20 Reported by 田中滋


共にミッドウィークのナビスコ杯で勝利を掴み良い流れで対戦することとなった。
鹿島としては主力を休ませることが出来、フレッシュな状態で戦うこととなる。
また、中田コと岳が復帰するとの情報もあり、久しぶりにフルメンバーとなる可能性が高い。
30人の力を一つとし、勝利を掴みたい。
楽しみである。