鹿島「大なた」ふるって2位浮上/J1
前半、京都FW柳沢(右)を、徹底マークする鹿島MF小笠原
<J1:鹿島2-1京都>◇第33節◇28日◇カシマ
鹿島が17位京都を2-1で何とか振り切って2位に浮上し、来季ACL出場権確保の3位以内に望みをつないだ。オリベイラ監督(59)は不振の左サイドDFジウトン(21)に代えて、DF宮崎智彦(24)を先発に抜てき。さらに後半動きの落ちた精神的支柱のMF小笠原を、思い切って途中交代させるなどの「大なた」で、京都の猛攻をしのぎきった。12月4日の最終節では鹿島、G大阪、C大阪が勝ち点1差にひしめき、三つどもえでACL出場権を争う形に。MF青木は「大きな一戦。勝ってACLに行くのもあるし、2位で終わりたいというのもある。天皇杯につなげるためにもいい試合をしたい」と表情を引き締めた。
[2010年11月29日8時54分 紙面から]
【鹿島】岩政、勝利も「反省必要」/J1
鹿島対京都 前半、クリアする鹿島DF宮崎(撮影・栗山尚久)
<J1:鹿島2-1京都>◇第33節◇28日◇カシマ
鹿島DF岩政大樹(28)が、勝利にも反省の必要性を説いた。前半2点を先制し、反撃をしのぎ切る必勝パターンで、勝ち点3を手にしたが「中盤の押し上げ、セカンドボールに対する反応、すべてがよくなかった」とぴしゃり。「勝ち負けで一喜一憂するのもいいけど、何ができて、何ができなかったのかを見つめ直す必要もある」。ACL出場権確保の3位以内を懸けた、12月4日の最終節山形戦を前に、戦い方を再考することを提案した。
[2010年11月28日18時36分]
鹿島、大苦戦…ACL争いの行方は最終節へ
2010.11.29 05:00
J1第33節最終日(28日、鹿島2-1京都、カシマ)鹿島は降格の決まった京都に2-1の辛勝。勝ち点59で2位に再浮上はしたが、MF野沢拓也(29)の1ゴール1アシストで2点を先行しながら後半は反撃を許した。C大阪は4-0で湘南に快勝して同58で4位。3位以内が得るACL出場権争いは、既に優勝を決めた名古屋を除き、鹿島、勝ち点59で3位のG大阪、C大阪の3チームに絞られた。
鹿島の選手たちに勝者の表情はなかった。京都を相手に2点をリードしながら、後半は押されっぱなし。1得点1アシストのMF野沢は試合後、「きょうは何もありません」とつぶやいた。ACL出場権のかかる3位以内確保は最終節までもつれることになった。オリベイラ監督は「全員が勝つための覚悟を持っているか」と、王者の面影をなくした戦士たちに問いかけた。
試合後、シーズン報告の挨拶で天皇杯での必勝を誓う鹿島のオズワルド・オリベイラ監督=カシマ(撮影・吉澤良太)
先制ゴールを決め、喜ぶ鹿島の野沢(左)=カシマ(撮影・吉澤良太)
先制ゴールを決め、中田(左)と喜ぶ鹿島の野沢(右)=カシマ(撮影・吉澤良太)
CKから決勝ゴールを決め、喜ぶ鹿島のフェリペ・ガブリエル(手前)=カシマ(撮影・吉澤良太)
曽ケ端“トンネル”も…鹿島ACL圏内残った
<鹿島・京都>後半19分、ボールをキャッチし損ねる鹿島GK・曽ヶ端
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J1第33節最終日、鹿島が意地の勝利で2位に浮上した。鹿島はホーム最終戦で京都と対戦。MF野沢拓也(29)とMFフェリペ・ガブリエル(24)のゴールで2―1と勝利した。12月4日の最終節で山形に勝てば無条件で来季のACL(アジア・チャンピオンズリーグ)出場権を獲得する3位以内に入る。3位のG大阪、4位のC大阪と残り2枠のACL出場権を争う。
鹿島らしからぬ冷や汗の勝利だった。2―0とリードしていた後半19分に「(ボールが)ブレていたので、自分の前に落とそうと思った」という守護神・曽ケ端の“トンネル”から失点。その後も連続したピンチは何とか守り切ったが、DF伊野波は「勝てなかったら苦しかった。それ(勝利)だけが救いだった」と笑顔はなかった。
前半17分にDF新井場の右クロスをMF野沢が左足に当ててゴールネットへと流し込み、あっさり先制した。同31分には野沢の右CKからMFフェリペ・ガブリエルがヘディングで追加点を挙げた。だが、ハードな日程の影響で後半に入ると運動量がガクンと落ちた。「タメもつくれないし、中盤でセカンドボールを拾われてDFラインを上げるのが難しかった」(伊野波)と主導権を握れない。常勝軍団のサッカーは影も形もなかった。
それでも大きな1勝を手にしたことは間違いない。得失点差でG大阪を抜いて2位に浮上。最終節の山形戦で勝てば自動的にACL出場権を獲得できる状況に持ち込んだ。「ACL(出場)は一つの目標だし、結果オーライだった」と新井場が話せば、曽ケ端も「自力で(ACL出場を)決められるのだからプラスに考えたい」と前を向いた。
就任後初めてリーグ優勝を逃したオリヴェイラ監督は「タイトルは残っている。全力を尽くして天皇杯は獲りにいく」とサポーターにあいさつした。まずは最終節で4年連続となるアジアへの切符を獲得して、最後の1冠を狙う。
[ 2010年11月29日 ]
ガブリエル決勝弾で2位に浮上!…鹿島
前半31分、CKからゴールを決める鹿島のフェリペ・ガブリエル(中)(右は京都・水本、左は岩政)
◆J1第33節 鹿島2─1京都(28日・カシマスタジアム) 鹿島はホーム最終戦で京都に辛勝し、2位に浮上した。前半17分、DF新井場のクロスからMF野沢が先制点を挙げ、同31分にはMFフェリペ・ガブリエルが加点。京都の反撃を1点にしのいだ。来季を見据え、左サイドバックで先発したプロ2年目DF宮崎は「もうちょっと前で絡むという課題も見つかった。勝てたので(主力定着の)きっかけにしたい」と笑顔だった。
(2010年11月29日06時00分 スポーツ報知)
J1鹿島、2位浮上 ホーム最終戦、京都に2-1
【写真説明】
鹿島-京都 前半17分、鹿島・野沢が先制ゴールを決める=カシマスタジアム
J1鹿島は28日、カシマスタジアムでの今季最終戦で京都と対戦、2―1で下して2位に浮上した。
鹿島は前半17分、新井場の右からのクロスに、野沢が左足で合わせて先制。同31分にはコーナーキックをフェリペガブリエルが頭で決めた。後半は運動量が落ちて京都に押し込まれ、1点を返されたが逃げ切った。
【Jリーグ】鹿島辛勝、オリベイラ監督絶叫「天皇杯をとりにいく」
2010.11.28 19:17
鹿島-京都 前半、シュートを放つ鹿島・野沢=カシマ
疲労感たっぷりの鹿島の今季ホーム最終戦だった。勝つには勝ったが、J2降格が決まった京都相手に押し込まれる場面が相次いだ。「内容的にはほめられたもんじゃない」と新井場。ACL出場権を争う上で、勝ったことだけが収穫だった。
完敗した前節磐田戦に続く低調な試合。オリベイラ監督は「やるべきことをやる意識が薄れている」と指摘する。最大の目標だったリーグ4連覇を逃し、心にあいた穴はやはり大きかったのかもしれない。
それでも、鹿島の2010年シーズンはまだ終わっていない。ACL出場権の確保はもちろん、天皇杯も残っている。「選手は本気で(タイトルを)とりたいのか。そのスイッチを入れる作業をやっていく」。指揮官はまだまだネジを巻く構えだ。
試合後、オリベイラ監督は「就任4年目にして初めてタイトルをとれずあいさつすることになったが、まだ1つ残っている。全力を尽くし、天皇杯をとりにいく」とサポーターに絶叫した。鹿島はこのまま無冠で終わるのか。ここから真価が問われる。(森本利優)
鹿島-京都 前半17分、先制ゴールを決め喜ぶ鹿島・野沢=カシマ
京都に勝ち、2位に浮上した鹿島イレブン=カシマ
勝利だけが光明の試合である。
確かに良い点を見つけることの難しい試合だったと言えよう。
ACL出場権を地力で得られる位置に上がったことくらいであろうか。
そんな中で、ニッカンはジウトンを外し、小笠原主将を途中交代させた采配を報じておる。
マルキーニョスも途中で退かせており、指揮官の動きは天皇杯をそして来季を睨んだものと言えよう。
昨日のような試合を続けておっては、天皇杯どころか次節の山形戦さえも危うい。
ACL出場権を求めて、強い気持ちで戦う必要が有ることは言うまでもない。
そしえて
再編成が謳われる来季にアンタッチャブルな選手はおらぬ。
マルキーニョスも小笠原主将も不調であれば、起用されぬのだ。
次節・山形戦までに調子を取り戻してくれることを願っておる。