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満員電車がなくならない理由

満員電車を嫌うエントリーを多数見かけるが、なんかツボを外している。満員電車が何故満員になるかと言うと「満員電車に好きで乗る人」が多いからだ。もし満員電車が嫌いであれば、職場が定まっている場合には職場の近くに住めばいいし、住居が定まっていれば住居に近い職場を探せばいい。あと若干の経済的な理由もあるであろうか。経済的な理由というのは本音を問うている「好きか嫌いか」をだ。レジャーや好い暮らしのために満員電車を受容すると言うようなことである。なので満員電車に乗っている人はほとんど全員が好きで乗っている。

このようにぶった切るとぐうの音も出ないので、違ったアプローチを考えてみよう。友人の話だとイタリアでは「交通費」は支給されないらしい、もちろん家賃も。日本でも外資系はそのような待遇が多いと聞くが、仕事への賃金が払われるのであれば家賃補助や交通費支給は差別の典型である。

そして多くは家賃補助を含めた収入の最大限を志す。と優遇されているのに「家が狭い」と文句を言うことになる。家賃補助の無い持ち家の私には喧嘩を売っているとしか思えない発言だ。

話は脱線するが自宅通勤の後輩が通勤の苦痛を理由に寮(と言っても借上げワンルーム)への申請をしたら渋々認められた。彼女は通勤2時間で、会社からは「2時間はぎりぎりだね」と言われたそうだ、またこうも言われたとか「(通勤時間が短くなるし、会社は寮費を出しているのだから)がんばって残業をしてもらわないと」と。地方出身社にはそんなことは言われていない。なので寮という家賃補助を受けるのには差別があり、収入格差が存在する。社宅(これも借上げ)に入っている人は家賃補助を受けているが、持ち家の人は微々たる手当てが宛がわれるに過ぎない。このように収入格差が生じる。また新幹線通勤が認められている人とそのぎりぎりで涙を飲んだ人は通勤時間の逆転現象が生じる。金を多く貰って通勤時間は短くなるのだ。

このように交通費支給という既得権益があるがために郊外の一戸建てを購入し、通勤地獄に突入するのではないかという疑問だ。そうなると(無料なので)積極的に通勤電車に飛び乗っているとしか思えないのだ。だったらつべこべ言うな、知ってて突っ込んでんだろという気がする。まぁ会社の意地悪で転勤させられた人も多いかもしれないがそれは少数であろう。私は家を買ってしばらくして飛ばされた。それでも通勤事情を考慮して当時は徒歩通勤であったが、始発駅の近くに家を購入した。不幸にもまんまと予想が的中してしまい通勤時間は長いが座って通勤している。

結局、家賃補助・交通費支給が差別と痛勤電車の諸悪の根源だと思うのだ。企業は固定費としての住居費・通勤費を一律給与に組み入れれば通勤電車は空いて来る。そして企業人は経済性を判断して環境の郊外に住むか、利便の都心に住むかの選択がきちんとできる。全ては補助・手当てが悪いのだ。

総務の人・組合の人、どうかなぁこの案。差別が無くなっていいと思うんだけど。手当てに厚い会社は給料が安いというのが定説だけど(給料が安くても魅力ある企業を演出するのに福利厚生を作ったのであろう)、差別を助長してまで行うことなのかという疑問がある。そしてこの主張が正当であれば優良な人間は出て行き、ボンクラだけが残ると言う結果にならないかね(ちと牽強付会ですね)。

 

これは鉄道事業会社には困る話かもしれない。しかし距離と時間と通勤費と如実に炙り出すであろう。通勤時間1時間に幾ら払う気があるか、そのメリットは、土地付き一戸建てへの憧憬とか、具体的に値段が付くよね、しかも健全に。また都心回帰になれば都心の地価を引き上げる意味もある。地価が上がると言う事は有効利用が促進されると言うことで悪くは無いと思う。その分首都圏の地価は暴落するであろうが。

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