さぶりんブログ

音楽が大好きなさぶりんが、自作イラストや怪しい楽器、本や映画の感想、花と電車の追っかけ記録などをランダムに載せています。

安倍龍太郎「ふりさけ見れば(1〜50)」を読んで

2021-09-15 23:36:58 | 読書録

日経新聞で連載中の小説。題名をみただけで、主人公は阿倍仲麻呂であることがわかる。

舞台は玄宗皇帝の唐の時代。阿部仲麻呂も吉備真備も唐で妻を迎え、子供までもうけている。そこへ日本からの遣唐船が来た! 子供は日本に連れて帰ってもいいが、妻は連れて行くことができない。どうするどうする。とりあえず、命を受け、遣唐使に会いに行く・・・

そんなところから始まるのであるが、残されることになるであろう家族の話・・・何となく展開は予想できる・・・そういう話よりも、ものすごくびっくりした話がある。

当時の日本船は船の安定を保つために船底に入れる重しとして、九州や五島列島で硫黄を積み込んでいたのだ。火山の少ない中国人では良質の硫黄は驚くほどの高値で取引されていたので、遣唐船の底荷に目をつけて寄ってくる人達がいる。

私が目を疑ったのはその次で、日本の硫黄が中国で注目されるようになったのは、白村江の戦いだそうだ。阿倍比羅夫が率いる水軍は硫黄を使った火矢を使い、唐の艦船に大きな被害を与えたのだとか。硫黄をまぶした布を矢尻に巻いて火をつけると、宙を飛ぶ時も消えないし、船に命中してから勢い良く燃え上がるのだ。

白村江で、日本軍は目も当てられない惨敗をした・・という認識しかなかった私は、この話にとてもびっくり。圧勝したはずの唐軍は、負けた日本軍からちゃんと学んでいるではないか! しかし、そんな良く燃える硫黄なんか、船の底に積んでて危なくねぇか?

ま、真に万が一の時の資金源としての位置付けであるので、売れるのは本当に万一の場合のみ。気軽に中国人日本の硫黄を帰るようだと、それこそ、唐の中で反乱が起こってしまう。硫黄は火矢に使うだけでなく、狼煙にも使うことができる。硫黄を使った方が、遠くからでもはっきり見えるようになるというのであれば、通信手段としても貴重になってくる。

・・・・・家族の話、人間関係の話より、こういう話の方が全ん〜然ん面白いじゃん!と思う私は、やはり独り者なのだな。

 


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カニ缶を熱してバターを乗せて醤油を垂らして・・・

2021-09-15 23:06:35 | 下手くそ料理帖

公私ともに結構忙しく、季節の変わり目で体がついて行かずに、泥のように疲れている。先日はベッドの上にちょっと横になったつもりが、タオルケットもかけずに電気をつけたまま朝まで寝てしまい・・・こんなことを繰り返したら風邪ひいちゃう。気をつけなきゃ。

普段お酒なんか飲まないのに、ふとビールが飲みたくなった。末期症状かな?

確かソロキャンプの記事のおまけに載ってたレシピ・・にチャレンジ。

ソロキャンプ憧れるなぁ。でも、一人暮らしの私は、毎日がソロキャンプみたいなもんじゃん?・・違うか?

・・はいいとして、キャンプの火の代わりにコンロに網を乗せて、その上でカニ缶をとろ火で直接炙り、バターを乗せ・・グツグツと湧いてきたところで、醤油を垂らし、火からおろす。

こいつはやばい。こいつはやばい。

本当にビールに合う。

こんな貧乏くさい食べ方をして・・と怒られそうだが、カニ缶って結構高いので、あまり貧乏でもないかな。一缶瞬間蒸発して、2缶食べてしまった。

正月以来、久しぶりのビールに程よく酔ってる。


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大根とツナのサラダ

2021-09-14 23:57:04 | ただの日記

冷蔵庫に残っていた大根と紫蘇を使って、ツナと合わせてサラダにしてみた。

参考にしたレシピはこちら。

▼大根とツナのマヨポンサラダ

http://ainoouchigohan.blog.jp/archives/1078896955.html

【材料】
大根 5~6センチ
ツナ 1缶
大葉 5~6枚

A マヨネーズ 大さじ2
A ポン酢しょうゆ、めんつゆ(3倍濃縮)各大さじ1  →ちょっと控えめでもいいかな。
 

千切りにした大根は塩揉みして、よく水気を絞る。(味をつけるとさらに水が出るのでよく絞っておく)

 

油を切ったツナ缶と、水気を切った大根と、Aのマヨネーズ、味ぽん、めんつゆを加えて混ぜる。(めんつゆと味ぽんはちょっと控えめでもいいかな。)

あとは、お皿に持って、千切りの大葉を乗せるだけ。(写真は全体の半量)

このトッピングの大葉がねぇ・・なんともオツなんですわ。絶対あったほうがいい。

残りものでも美味しくできました。


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こだわり生フランク

2021-09-13 23:26:38 | 食いしん坊レビュー

これも業務スーパーでGET。とにかくデカイ。さて私が作った手作りソーセージとどっちが美味しいかな?

2つずつタッパーに入れて、冷蔵庫で解凍。翌朝はまず15分間茹でる。すごくアクが出るが、1回掬えば大丈夫。

茹で上がったら、1人1食1本で大丈夫な大きさなので、とりあえず一本焼いて食べる。そのまま焼いて食べると、結構味が濃い。

2本目は、細かく切って、じゃがいもと一緒にスキレットで焼いて食べたら美味しかった。塩味&ハーブの香りが強いんで、じゃがいもは味付けなしで、ソーセージと一緒に食べればいい感じ。

トマトケチャップとも合う。ただ驚愕したのは、トマトケチャップをかけると、濃いなーと感じていた味をあまり感じなくなるんだな。美味しく食べれるけど、知らない内に塩分過多になっちゃいそう。

茹で汁はだし汁としても使えるので、取っておいて、醤油ひとまわしと塩胡椒で味を整えて、卵スープにしてみた。こっちも美味しくできた。

そうね・・私のなんちゃって手作りソーセージもこれに負けてないな・・というのが実感。手づくりにすれば塩分控えめにもできるしね。

ま、冷凍食品は冷凍食品で籠城用にうまく使っていこう。


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制服の思い出

2021-09-12 10:04:55 | ただの日記

今、日経新聞の「私の履歴書」で山本耀司さんが語っている。

今日で12稿目だが、ちょっと感動して泣きそうになった。

私が前勤めていた会社には制服があった。総合職として入社した私は本来制服はないのだが、新人の頃、一時窓口業務を担当していたので、短いながら制服の期間があるのである。

私が最初に着た制服は、正直、全然似合わなかった。今より30キロ以上軽い体重で、スリムだったあの頃でさえ、筋肉質で腕は太く(ま、高校時代に細腕と言われて頭にきて大学4年間剣道をやって太くしたのではあったが)、胸板も厚かった(当時の課長談。空手もやってたからね)のであるが、私の自慢の太腕と胸板の厚さが全く生きず、ただキツそうに分厚く見えるだけであった。(なので、男子が職場や寮祭などの出し物で着るために、私の制服を貸してくれとよく引き合いがあった。着てるのを貸し出して、クリーニングして返してもらったことも。)

で、ある時、急に制服が変わったのである。みんながワイズとか言ってた。ワイズ? 太いの? ファッションブランドに全く興味のない私の耳に初めて入ってきたヤマモトヨージとワイズなる言葉。しばらく覚えられなかった。同じ職場にスズキヨウイチという後輩がいたからな。間違ってスズキヨージを言いそうになったことも何度か。

その新しい制服はズボンとスカートのどちらかを選ぶことが出来、希望者は靴も買うことができた。私は雰囲気を変えたかったのでズボンを選択。靴も買ったのだが、その靴はどう見ても紳士靴。後年、日常的に紳士靴を履くようになる切っ掛けになった。

ズボンとペアの制服を着て、紳士靴みたいな靴を履くと、まるでタキシードみたいな雰囲気になるのがワイズの新制服。短足な私でもちょっと足が長く見えるデザイン。新制服になってしばらくして、窓口の外でちょっとした作業をしていたら、ロビーのお客さんが私の肩をポンと叩いて声をかけてきた。「似合うね〜!」と。別に私のお得意さんというわけでもないのに、窓口にいたから覚えられてたんだろうか。というか、前の制服があまりにも似合わなかったということなんだろうか。

また少し前に転出されていた別のGrの課長さんが、所用のために一瞬戻ってこられて、私の制服姿を見て、「わー、あなたのためにできた制服なんじゃないの?」と。ほとんど喋ったことのない方にそんなことを言われてびっくり。これは、よほど前の制服が合ってなかったわけだな。

ということで、新制服さまさまだったのだが、もう男子から「芸で使いたいので制服を貸してください」と言われることは無くなった。

・・で、今日の「私の履歴書」とのつながりだが、山本耀司氏は、幼い頃に父を戦争で亡くし、母は文化服装学院に通って技を身につけ、歌舞伎町で小さな洋装店を開くことで収入を得、山本耀司氏を育てたのである。耀司氏は慶応大学に進学するが、そこから一般企業に就職する道ではなく、母と同じ服飾の道を選ぶのだ。文化服装学院のデザイン科へ行き、装苑賞を取り、パリにも遊学。戻ってきて母の洋装店を手伝いながら、ある疑問に苛まれるようになる。店が歌舞伎町にあったこともあり、来店客の多くはバストやヒップの膨らみを強調するセクシーな洋服を注文してくるのだ。接客のたびに「ここを詰めてくれ」みたいな直しの要求に応えるのが辛かったらしい。お金を払うのはいつも男性。男目線から愛玩され寵愛されるための婦人服に、耀司氏は嫌気がさしてきたのだという。耀司氏は、戦争で父を失い、女手一つで働く母の背中を見て育ったので、男性に都合の良い社会そのものに疑問を持ったのだ。「女性にもっと男らしい洋服を着せたい。働く女性が自分のお金で自分のために買う意地のある洋服を作ってみよう」と思って立ち上げたのが「ワイズ」だったのだ。

そうか・・・私が似合うと言われたあの制服が生まれた背景にはそんな物語があったのか。耀司さん、ありがとう。素晴らしい。

だが、その制服経験は後年、私がワイズではなく紳士服&紳士靴で出勤することにつながってしまったので、耀司さんに恩返しできていないのであるが、ファッションブランドというものは、それぞれに立ち上げの背景や強い意思が存在するのだということを、改めて感じた。あの有名なシャネルもヨーロッパ女性からコルセットとバルーンスカートから解放したくて作られたブランド。でも創設者のココ・シャネルは女性でしょ。山本耀司氏は男性。自分の母が苦労しなければならない不条理さを、男性の目線でもしっかり感じていたのだということに感動した。

 


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冷凍とろろ1キロ!

2021-09-11 23:02:54 | 食いしん坊レビュー

業務スーパー初心者の私、冷凍とろと1キロを買ってきたんだけど、1キロそのままドカンと袋に入ってるので、どうしよう?

買ってきたのをそのまま冷凍庫に入れて、1日悩んだ挙句、ネットに書いてあったのを参考に、とりあえず冷凍庫から出して10分自然解凍。

そうすると表面だけちょっと溶けるので、袋を剥がし、まず包丁で半分に切ってそれぞれを5等分して10個の短冊に。切る時、かるかんの匂いがした。これでかるかんを作るというのもありだと思うのだが、とりあえず最初は順当にとろろとして食べよう。

すかさず1つずつラップに包んで、さらにビニール袋に入れて、再び冷凍庫へ。

これでとりあえず、小分けにはできたぞ。食べたい時は、前の晩に、切った短冊1個を取り出し、ラップを外してタッパーに入れて冷蔵庫へ。

翌朝見ると、こんなふうに溶けているので、ここに昆布つゆ(3倍濃縮の麺つゆ)を小さじ1杯加えて混ぜれば、ご飯にかけて食べるとろろの出来上がり。

上から青のりかけて・・・ご飯にかけていただきました。

この他、薄い味噌汁で溶いたりしたけれど、麺つゆの方がお手軽で、しかも美味しかったよ。

これなら冷凍とろろ1キロちゃんと食べきれそう。


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「オスマン帝国外伝〜愛と欲望のハレム」〜シーズン3(29〜33)を見て

2021-09-10 23:35:00 | ドラマ鑑賞

今週は3つの恋が破れました。

ムスタファ皇子とヘレナ

ミフリマーフ皇女とタシュルジャル

スレイマン大帝とフィルーゼ

一番下はともかく、上の二つは応援してたんですけどね。いやぁ、切ない切ない。

ムスタファ皇子は史実では悲運に終わる人なんで、別れた方がヘレナにとっては幸せでしょう。

ミフリマーフ皇女とタシュルジャルは恋は成就しなくても、二人とも強く生きる予感が。

で、フィルーぜの正体はまだよくわかりませんね。オスマントルコとは敵方になるサヴァーヴィー朝の王族ということで、間諜だと疑われ、必死で弁明するわけですが、間諜ではないことが認められ、追放で済みます。でも、フィルーゼという人間が別にいて、彼女が偽物であるところまでは分かりました。怪しいですねぇ。ミフリマーフ皇女の秘めたる恋に絡んでくるところあたり、臭い女だとは思ってましたが。

スレイマンが、「ルター派を支援せよ」と命令しているところが興味深かったですね。そのスレイマンも倒れてしまい・・また次の一週間のストーリー展開が楽しみです。


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トルコの伝統菓子「ハルヴァ」を買ってきた

2021-09-09 21:21:39 | 食いしん坊レビュー

知人のSNSへの投稿で、隣駅の前に業務スーパーがあることを知り、覗きに行ってきた。

そして、先日ネット記事で見た、トルコの伝統菓子「ハルヴァ」も買ってきた。最近の私は毎日トルコドラマを見てるので、記事を見たらいてもたってもいられなくなったのだ。

だがお店では、何気なく他のお菓子に混じって置いてあるので、これを買おうという固い意思を持って来た人じゃないと、手に取らないんじゃないかな・・。見かけはいかにも地味。

開けづらい蓋を開け、

上下ひっくり返して、パッケージの角をピコピコ押してると、中身が綺麗に出てくる。

それを包丁で8等分に。ペーストみたいに見えるけど、ちゃんと包丁で切れる。

さて、ブラックコーヒーに合うというので、コーヒーを入れて、ハルヴァをいただく。

おお、ごま風味で、ギシギシした歯触り。いかにも伝統菓子といった素朴さ。思ったよりも甘くない。でも、夕食のデザートとしてこれを食べようとした私は、2切れで超満腹状態に。ひゃー、飢えた時とか低血糖の時とかに食べると良さそう。

早速このハルヴァについて調べてみると、トルコに限らず、南アジアから中近東にかけて幅広く分布しているお菓子らしい。なんと、そのルーツは古代メソポタミアまで遡るとか!

そうそう、古代メソポタミア起源のトルコの伝統菓子とか書いたポップを立てたら、絶対飛ぶように売れるはず!

トルコでは冠婚葬祭や男子の割礼などの祝い事には欠かせないもののようだ。また一つ勉強になった。

ネットを見ると、これを練り込んだごま風味のクッキーのレシピなんかも出てくる。そっちも美味しそうだな。

=追記(9/11)=

クラッカーの上に、小さく切ったハルヴァを乗せて、さらにピスタチオをトッピング。こうした方が食べやすいですね。


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【読書録】絶品・日本の歴史建築[東日本編]

2021-09-08 23:39:44 | 読書録

磯 達雄・宮沢 洋/日経プレミアシリーズ

この本は楽しい! 文章といい、イラストといい、2人の著者がどんなにその建物を愛しているか、そしていろんなイマジネーションを膨らませているか(時には妄想も)ということが伝わっててきて、とてもくすぐられる本である。写真と活字とイラストと手書き文字が同居することで、それぞれの特性を生かした説明がなされており、とてもわかりやすい。(つまり写真だけだと見えないところをイラストが補い、活字で流れを掴んで、イラストに添えられた手書き文字でさらに細部に誘われる感じ。)

私自身は建築を正式に学んだことはないが、フランスでロマネスクからゴシックへの移り変わりが分かる、まるで教科書みたいな教会建築をたくさん見たし、神社仏閣、お城好きだし、竪穴式住居好きだし・・ちゃんと学びたいという意欲はある。

ただ我々が普段目にする小洒落た建物・・特に洋風建築は、純粋に○○洋式と言えるものは少なく、色んな様式から借用しつつ、アレンジしているものが大半なのだ。どこの部分がどこから取ってる・・みたいなことを言えたらカッコいいだろうなぁと、常々思っていたが、この本はそういう私の欲をある程度満たしてくれる本なのだ。

特にこの本の冒頭部分で紹介されている明治・大正期に設計された建築物・・それを大真面目にしっかり採り上げていてくれていて嬉しかった。辰野金吾氏の設計した東京駅、さらに辰野氏の師匠であるジョサイア・コンドル氏が設計した日本銀行本店本館から筆を起こしていただいて、冒頭からツカミOK。

ただ、私が心底引き込まれてしまったのは、織田有楽(斎)が晩年に建てた茶室である「如庵」の解説に、「茶室という建築は建て主の生き様そのものである」の一文。私は茶道を知らないし、足腰が悪いからこれからもやらないだろう。だが茶室の雰囲気はなんとなく分かる。織田有楽は信長の実弟として生まれながら、数奇な運命をたどりながら江戸時代初期まで生き延びた。この如庵も京都、東京、大磯、犬山と移動して現在に至っている。千利休の作った茶室よりちょっと広い。黒川紀章氏の設計した中銀カプセルタワービルとの比較が面白い。茶室を移動するカプセル建築のルーツと考えるなんて・・なんかすごく新しい。

もしかしたら私、犬山城を見た帰り、この「如庵」のそばを通ったかもしれない。でも当時の私は下知識がなかったからスルーしてしまった。犬山・・きっともう一回行くだろうからその時は是非。

その他、日本にも二重螺旋階段があったという、会津さざえ堂も面白い。また中学の修学旅行で見たはずの旧開智学校・・正面中央の装飾をじっくりみるとこんなに面白かったなんて・・。

白川郷の合掌造、三角屋根の部分はほぼ正三角形で、屋根の骨組みの端は鉛筆のように尖らせて、乗せているだけだなんて、ブラタモリでもやってたなぁと思い出したが、「水平力を受け流すピン構造にブルーノ・タウトも大感激」の一文がまた、記述に命を与えている。

そのブルーノ・タウトだが、日光東照宮のことをやたらけなしている・・それは若い頃の自分を見てるような気がしたからではないか・・などとさらっと書いてあるところも面白い。

ということでこの本は、ツカミもOKだが、読み進むにつれてさらにハマってくる本である。

西日本編も買ってあるので、読むのが楽しみ。


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セージ・ローズマリー&タイム

2021-09-07 21:33:56 | 下手くそ料理帖

スカボロー・フェアに行くあの人は、ソーセージの材料を買いに行ったのだろうか・・・というわけじゃないよね。

300gの豚ひき肉にスーパーで売ってるローズマリーの小袋1袋と、セージ1/2袋、タイム1/2袋をみじん切り(ローズマリーとタイムは茎は外して)したものと塩小さじ1/2、黒胡椒・ナツメグ少々を練り込んでまた皮なしソーセージを作ってみた。

練り込んでから30分ぐらい冷蔵庫で寝かせ、取り出してまな板の上に四角く伸ばし、作りたいソーセージの大きさをイメージしながら、細長く包丁で12等分し、形を円筒形に整えて、片栗粉をまぶして冷蔵庫に入れ、1日4本ずつ食べる。

最初はタジン鍋でもやしと一緒に蒸し焼きにしていたけど、最後はスキレットでジャガイモやアスパラ、パプリカと一緒に蓋をして焼いてみたら、これが美味しいのなんのって。

やはりソーセージは少し焼き目がついたほうが美味しいね。そしてローズマリーだけじゃなくて、セージとタイムも入ってるから、さらに深淵なる気持ちになり、脳内にはスカボロー・フェアの歌が鳴り響き・・だから違うって。

手作りソーセージは本当は茹でてから焼くんだけど、細めに作って、片栗粉をまぶし、いきなりスキレットで焼いてしまっても大丈夫なようだ。

そしてソーセージと一緒に食べるじゃがいもの美味しいこと!

私は日頃あまりじゃがいもを食べないし、買っても余らせて、芽を生やさせてしまうのが常だったけど、ソーセージと一緒にスキレットで焼けば、消化できそうだ!


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半蔵門線18000系に乗った!

2021-09-06 23:20:08 | 鉄への道?

よく乗る電車のはずなのに、この車両見るの初めてだわ〜と写真を撮りまくり。

それもそのはず。8月7日から運行開始したばかりの新車両なのね。

この少し丸みをおびた顔と、紫の濃淡がとても上品だわ〜。

くどくない、優しい色使いながらもちゃんとアクセントがあって引き締まっている。

吊り革の色・・なんか親近感を感じたが、私のバイオリンケースの色と全く同じなのね。

座席の紫も綺麗だわ〜!

紫って、使い方によっては上品にも下品にもなるけど、この濃淡の組み合わせがなんともいえず良くて、気に入った!

 


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【読書録】高熱隧道

2021-09-05 23:32:52 | 読書録

吉村 昭/新潮文庫

これも、先日叔父が勧めてくれた本。隧道って、私の日常会話では全く使わない言葉だな。唯一使う時はカラオケで天城越えを歌う時に出てくる「天城隧道」だけ。意味わかんないで使ってたけど、隧道=トンネルなんだな。確かにカラオケの画面でトンネルが出てくるよ。

じゃ、この高熱隧道とは何なのかというと、黒部第三発電所を作るために掘られたトンネルのこと。なんと温泉の湧き出るような高熱地帯を掘らねばならず、Maxで166度まで行ったのである。高額の賃金でかき集めた人夫達の犠牲は300人以上にものぼった。

墜落、ダイナマイトの自然発火、2度の泡雪崩・・多数の犠牲者を出しながら工事終始にならなかったのは太平洋戦争前夜の国家的要請からであった。

学者による分析では、岩盤の温度は95度まで上がるが、そこを通り過ぎれば下がるはずだった。だが上がり続ける劣悪な労働環境。冷たい水を組み上げて作業員の後ろから水をかけ、ポンプで水を吸い出す。作業員はまるで熱い風呂の中で作業をしているような状態になる。この作品は現場を監督する技師の立場で書かれている。彼はどうしたら人夫達の労働環境を改善し、効率も上げられるかを考える立場の人間であったが、技師の判断ミスにより多数の犠牲者が発生するという側面もある。工事は国家的な事情により止められないため、技師たちは再発防止のために様々な工夫をする。でも後から後から災難は湧いてくる。死ぬのはいつも人夫たちだ。工事が完成に近づくにつれ、人夫たちの技師をみる目は厳しくなり、ついにトンネルが開通した喜びも束の間、人夫頭の警告に従って、逃げるように下山する技師3名。

最後まで、非条理さ、理不尽さがつきまとう。多くの犠牲を出して黒部第三発電所は出来、でも我々は、それでも足らずに、黒部第四ダムができたことを知っている。黒四ダムは幸いにも、先行してできた発電所の発電量アップにも貢献しているから、彼らの苦労は今も決して無駄にはなっていないわけであるが、クリーンなエネルギーとの一つとして認識されている水力発電のために、これほどまでに人命を投げださねばならなかったということは認識していなかった。

ということで、また良い本を紹介してもらえてよかった。


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金曜ロードショー「ジュラシック・パーク」を見て」

2021-09-04 23:13:32 | 映画・番組等、各種鑑賞録

やっと第一作目を見ることができたよ。少し前に続々編か何かを見たんだけど、音楽が知ってる音楽じゃなくて超がっかりした。でも今回は、私がよく知ってる・・そうトーニャ・ハーディング選手がオリンピックで使った曲だった。コスタリカの島へヘリで向かっていく時の勇壮な音楽は、済んだ音色のトランペットが綺麗。あんなふうに吹けるようになりたいな。

1993年の映画だからね・・・PCのモニターがブラウン管なんだ。

琥珀に閉じ込められた蚊の腹部から採取した恐竜の血液から採ったDNAでクローンを作り、恐竜を復元しているわけだが、DNAの欠損部位を現生カエルのDNAで補う・・ってところがよくわからなかったな。なんで、ワニとか他の爬虫類のDNAを使うという設定にしなかったの?

ま、これはどうやら続編へつながる伏線らしいので、突っ込まないでおこう。

で、琥珀の中の吸血生物から血を採取して研究するという話は実際にあるらしい。だがDNAというものは521年で半減期を迎え、復元デキるとしても約100万年前までで、恐竜絶滅から6500年も経っている現代では、生息当時のDNAを用いた恐竜の再生は無理だと、2012年にオーストラリアのマードック大学が発表しているそうな。

そういう冒頭の「おっ!」と思う設定と、音楽には魅せられたけれど、あとは普通のアクションものだわな。


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「オスマン帝国外伝〜愛と欲望のハレム」〜シーズン3(21〜28)を見て

2021-09-03 20:52:29 | ドラマ鑑賞

もう、このドラマが面白くてたまらない。

オスマントルコの宮廷の男性は、詩人なだけでなく、最愛の女性にアクセサリーをプレゼントする時、そのデザインにものすごく気持ちを込め、デザインと愛のつながりを私的に説明しながら女性に渡すのね。しかもステイマンなんて、側女にプレゼントするために、自分でトルコ石の指輪を作ってあげてるし。

高いものを買ってきて、ほい、と渡されるよりずっといいと思うわ。ただ、受け取る側にとっては、そのデザインが自分好みじゃなかったら、苦しいだろうな。

そして、この時代、イスラム側はオスマントルコを盟主にまとまってるのに、キリスト教側はスペインのカルロス5世とフランスのフランソワ1世が猛烈に反目し合っていて、劣勢のフランソワ1世はオスマントルコを条約を結んでカルロス5世に対抗しようとするんだよね。そのフランソワの使者が突然トルコの宮廷に訪れるわけだが、イブラヒムじゃなくても「あんた達何しにきたの? 何が狙い?」的なことは言いたくなるよねぇ。で、そのフランソワ1世からの使者が、まるでNHK高校講座ベーシックサイエンスに出てくるガリレオ先生(川村先生)に服装もお顔の雰囲気もそっくりで、面白くてたまらない。イブラヒム大宰相は尊大に振舞うが、調子に乗って尊大になりすぎ、スレイマン大帝までも自分が手なづけているかのごとく発言するようになった。フランソワ1世の使者も黙って聞いてるだけではない。あのようになってしまってはイブラヒムも長くはない・・と悟るのである。

イブラヒム、スレイマン、ムスタファ皇子の発言からは、彼らのイタリアに対する憧れが垣間見られる。イタリアは欲しい。でもダンテの神曲などもちゃんと読んで、文化に対するリスペクトが感じられるのだ。

塩野さんの本にも出てきた「赤ひげ」という海賊上がりの海軍提督も登場。ひげはそんなに赤くはなく、意外に美男だった。

美男といえば、長男のムスタファ役を演じている俳優さんは本当に美男だ。この人が史実では悲劇的な最後を遂げるのは悲しいな。

注目したいのはヒュッレムの娘のミクリマーフ皇女。ヒュッレムのように感情をあらわにせず、母の敵(他の妃やその息子、側女など)に対しても礼儀をもって対応し、バランス感覚あふれた行動に好感がもてる。彼女も史実では宮廷でそれなりの力を持った人らしいね。

さてオスマントルコでは、皇子の異母兄弟がいる場合、王位についた皇子が、他の母親から生まれた皇子を殺すことも容認されていたようだね。妃同士があそこまで反目仕合うのも、命がかかっているのであればわからぬでもないが、少なくともスレイマンは妃同士の争いを好んでいないし、皇子たち(ムスタファとメフメト)は今のところ仲良しだ。逆にメフメトと同様ヒュッレムの息子であるセリムとバヤジットは、母が同じなのに、いずれ骨肉の争いをすることになるのだが、子供の頃から仲が悪いという設定だ。

ということで、愛の行方、嫉妬の行方、恋の行方・・全て見逃せず、来週の放映分がまた楽しみ。


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曹操の話をすると曹操が来る!

2021-09-02 21:25:56 | 懲りずに中国語

すっかり落ちこぼれながらなんとなく聞いている、ラジオ「まいにち中国語」講座。今週「おっ!」と思ったのは、

说曹操,曹操到

という言い回し。直訳すると、曹操の話をすると曹操がやってくる・・になる。

私は、曹操は、中国の歴史上の人物の中では結構好きな人物なので、話題にするだけで来てくれるんだったら、どんどん話してやろうぜ・・などと思ってしまうのであるが、実際にはそういう意味ではない。

これに対応する日本の諺は「噂をすれば影」だ。じゃぁなんで、関羽でも武則天でもなく、曹操なの?という話であるが、曹操は一般的には冷徹な悪役であり、情報収集能力に優れていたため、陰で曹操の悪口なんぞ言おうものなら、すぐに曹操がやってきて殺されちゃうかもしれないぜ・・という話なのだ。

まぁね・・・悪い噂というものは、意外に本人に聞かれてしまうものだから、話題が曹操であろうとなかろうと言わない方が身のためではあるね。

ちなみに、中国語風に読むと、ソウソウではなくツァオツァオ(Cáo Cāo)になるので、ちょっと雰囲気が変わるね。


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