市原市議会議員 小沢美佳です

市政や議会の報告、日々の活動や想いを綴ります。
一番身近な地方政治の面白さが、皆さんに伝わりますように・・・

認知症と車の運転

2014-01-22 | 高齢者
昨年から、介護認定審査会の委員をしています。
医師、薬剤師、看護師などの専門職4名一組でチームを作り、月に2回、平均35件ほどの個別ケースを検討し、介護度の最終判定を下すという、重い役目です。

当然のことなのですが、対象者の名前は伏せられているものの、お一人おひとりの日常生活の様子や家族関係、性格などが細かく書かれた資料を目にするわけで、
そこから高齢者の生活実態が垣間見られ、考えさせられることが多々あります。

以前審査をして気になったのが、認知症を患っているにもかかわらず車の運転を止めず、事故を繰り返しているというケース。
これは社会問題にもなっていますね。

ある大学の調査によると、認知症患者の11%の人が診断後も運転をやめず、そのうち16%が人身事故や物損事故を起こしていたのだそうです。また、高速道路での逆走の約7割が65歳以上の運転者で、うち認知症が疑われるケースが約4割にのぼったという警察庁のデータもあるようです。

家族がいる場合、運転を止めさせるよう説得できればいいのですが、本人にはその自覚がなく運転したいと言い張ってやめてくれない、と悩むケースも少なくないようですし、ましてや一人暮らしではその歯止めも効きません。
医師をはじめ、サポートする周囲の人たちの働きかけがとても大事ですね。家族の言うことは聞かなくても、医師の言う事ならば聞く、ということも多いようですし・・・。
また、自治体ごとに免許返納者に対するサポート制度を設けていますので、調べておくとよいと思います。
市原市については以前ブログで紹介しましたので、ご参考まで(^^)。
運運転免許を返納したお年寄りにお得な制度

分かってはいるけど車がないと生活に支障をきたしてしまう、すぐそこまでだからとついハンドルを握ってしまう、という理由もわからないではないのですが、重大な事故を起こしてからでは取り返しがつきません。
裁判では、責任能力がなければ罪に問われないのですが、高齢者の場合、運転をしていたという事実だけで、責任能力ありとみなされる可能性が高いのだそうです・・・。

ちなみに現在、75歳以上の高齢者の運転免許更新には認知機能検査が導入されていて、その結果に基づいた高齢者講習を受けなければなりませんし、信号無視や一時不停止など一定の基準行為があった場合、専門医による臨時適性検査を経て認知症と診断されれば免許を取り消されることになっています。


写真は市原商工会議所主催の新春賀詞交歓会にて。



榊原会頭、三橋副市長、伊佐議員と

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