2013年6月の大久保~新大久保ハラルフード巡り(前編)

こんばんは。

先日、大久保駅が最寄りのハラルフード食材店に行ってきました。
場所はJR大久保駅北口改札を出てすぐの、以前訪問したベトナムちゃんの隣です。
看板には無休と書かれていましたが、月曜定休だそうです。



隣の新大久保駅周辺のハラルフードではインド、パキスタン、タイ系が揃ってますが、こちらのお店はインドネシアの食品類が揃っています。
色々珍しいものがありましたが、ピサンゴレンのパウダーが!
これは初めて見ました。

ココナッツミルク缶はマレーシア料理にも使うので常備していますが、売っているのは400ml缶がほとんどで、小さいサイズの缶で売っているお店は少ないです。
少量だけ使いたいときに、これは嬉しいです。
紙パックのお得な200mlパックもありました。
さらにヤシ砂糖やカヤジャムも売っていました!ヽ(・∀・)ノ
大久保で気軽にカヤジャムが買えるのは嬉しいです!

店内の冷蔵庫にはガランガー(向こうの生姜)やレモングラス、バイマックルー(こぶみかんの葉)なども揃っています。
さらにバナナの葉も冷凍(たまに冷蔵でもあるらしいです)ながら置いてます。
アメ横よりも高めの500g750円ではありますが、アメ横まで買いに行く時間と交通費を考えれば許容範囲かなぁ。
これは嬉しいです。

そしてそして、何と手作りのサンバルイカンビリスが販売していました!
200円だったので買ってみましたが、これが美味しいです!



生の小さい青唐辛子を刻んで使ってあったりでかなり辛めなのですが、炊きたてご飯に乗せて食べたらやめられない止まらないです!
ビールのつまみに、これだけ舐めながら飲んでしまいました(ノ∀`)タハー

他にもベトナムコーヒーのキットや、インドネシア周辺国のお菓子や調味料が多く揃っていて、読めない言葉が並んでいるのも面白いです。
といっても、店員は日本語もできますし、普通にお店に入るのは問題ありません。
ここと新大久保界隈で、ほぼ全てのエスニック料理の食材類が揃うんじゃないかなぁと思います。
お薦めですよ!

今回は珍しいインドネシア系のお店を紹介しましたが、次回は大久保~新大久保のインド系ハラルフード巡りをレポートします。
それでは、失礼します。

【店鋪情報】

東源(レシートにはIndonesia Food Storeと書かれていました)

住  所:東京都新宿区百人町1-19-18
電話番号:03-3368-7870
営業時間:火曜~金曜12:00~21:00、土日祝11:00~21:00
休  日:月曜日
コメント ( 0 ) | Trackback ( )このエントリーを含むはてなブックマーク

サンバル作りました



こんばんは。

先日冷凍庫の整理をしていたら、冷凍唐辛子ペーストが出てきました。
すっかり忘れてましたが、ちょうど3年くらい前にサンバル(南インドの野菜カレーではなく、マレーシアやインドネシアの万能調味料)を作ったのですが、クックパッドで検索して作ったレシピがインドネシア本場のレシピでした。

鷹の爪をかなり大量にミキサーにかけたもので、この唐辛子ペーストをベースに炒めてサンバルを作ります。
しかし、本場らしくあまりの辛さにほとんど消費できず、唐辛子ペーストは半分炒めただけで、残り半分は冷凍保存しました。
そして、そのまま冷凍しっ放しでした。

これ、ただ捨てるのももったいないので、まだ使えないか解凍してみました。
すると匂いをかぐと目が痛くなるくらいで問題なさそうです。
これで再度サンバルを作ってみました。

ただし、今度はマレーシアのレシピです。
昨年夏にマレーシア料理教室@大地の木でナシレマを習いましたが、その時にサンバルのレシピも教わりました。
じっくり炒める手間がかかりますので、お店で買った方が楽(500円で買えます)ではありますが、挑戦してみました。



まずは大きなタマネギを2個みじん切りにした先から順次フライパンに投入して炒めていきます。
全部切ってから入れなくても大丈夫です。
多めの油(100cc以上)で炒めていきます。
最初強火で、透き通った感じになったら後は弱火でじっくりと気長に炒めます。
時々かき混ぜれば、あとはビール飲んでようがテレビ見てようが平気です(ノ∀`)タハー

タマネギを炒めている間に干しエビを刻みます。
フードプロセッサーがあればそれでいいですが、今回は包丁で刻みました。
2本包丁を使うと、早くてあまり飛び散らないですよ。

お次はブラチャン(タイではカピという海老の醗酵ペースト)を用意します。
そうこうしている内に、だいぶタマネギも色づいてきました。
炒め始めてから約1時間20分。
端から油がしみだしてくるような感じになってくればOKです!
普段のカレー作りでも、大量のタマネギをこのように炒めておいて、小分けにしてラップで包んで冷凍しておくと重宝しますよ。

干しエビ、カピ、唐辛子ペーストなどを加えて炒めて味を整えて完成です!ヽ(・∀・)ノ



タッパー4個分になりましたので、小分けにして冷凍しました。
使う分だけ1個を冷蔵庫に常備しておけばいいかなぁと思います。
味噌くらいの固さにしておくと、日持ちしますね。



きゅうりに添えるだけで、お酒のつまみになります!
これは美味いです!
後日ビーフンゴレンも作ってみました。
辛くてうまくてたまりませんね!ヽ(・∀・)ノ
こんなおいしいものが手軽に自宅でできるなんて、サイコーです!

他にも定番のナシゴレン(炒飯)やサンバルウダン(海老炒め)、サンバル空芯菜炒めなどに色々使えますね。
サンバルがなくなったら、またたっぷり作って常備したいと思います。

それでは、失礼します。

【過去記事】

フィッシュヘッドカレー作りました(2010.06.10)

GWマレークッキングvol.5:Nangka Lemak(ナンカ・ルマック)(2010.05.08)

GWマレークッキングvol.4:Nasi Goreng(ナシゴレン)(2010.05.07)

GWマレークッキングvol.3:Kari Ayam(チキンカレー)(2010.05.06)

GWマレークッキングvol.2:Rendang Lembu(ルンダン)(2010.05.05)

GWマレークッキングvol.1:Sambal(サンバルソース)(2010.05.04)
コメント ( 0 ) | Trackback ( )このエントリーを含むはてなブックマーク

第12回マレーシア料理教室@マレーカンポンに参加してきました

こんばんは。

毎月2回開催されている、マレーシアごはんの会主催のマレーシア料理教室に参加してきました。
今回の会場は、茅場町のマレーカンポンです。
毎月開催されているマレーシア料理教室は今回で12回目で、1周年になります。
おめでとうございます!ヽ(´∀`)ノ

今回の料理はオーナーシェフのチャーさんの出身地のイポーの名物料理、イポーチキンもやしの塩魚炒め、そしてマレーシアの屋台料理の名物料理チュクドゥです。

 

丸鶏とバナナ、その他にはもやしなどを使いました。
イポー州ではもやしが名物らしく、日本のもやしと比べて太くて短めらしいです。



丸鶏は寸胴を使って、ゆっくり弱火で茹でました。
その間にイポーチキンのタレを作るのが大事みたいです。



チュクドゥはバナナと小麦粉と砂糖を手で握りつぶして、生地を形作って揚げていきます。
日頃のストレス解消にいいと、とても好評でした(ノ∀`)タハー
もやし炒めも塩魚という珍しい食材を使っていながら、とても興味深い作りかたでした。
さて、用意ができましたので、いただきましょうか!



どれもうまーい!ヽ(´∀`)ノ
骨付きの丸鶏は骨ごとぶつ切りになっていますが、とても身がしっとりしていて美味しいです。
マレーカンポンさんの鶏ガラで炊いたごはんとの相性は最高です!
もやし炒めも、あとを引きますね。
そしてチュクドゥはピサンゴレン(マレーシア屋台でよく見られる揚げバナナ)と同じくらい人気らしいですが、私は初めていただきました。

ピサンゴレンはスライスしたバナナに衣を付けて揚げますが、チュクドゥは潰したバナナを使った生地を揚げています。
材料はほぼ同じだと思いますが、食感や味は全然違うのが面白いですね。



後日、自宅でイポーチキンを再現してみました。
マレーカンポンさんはハラルの鶏肉を使っていてやや小ぶりの身なのですが、スーパーで買ってきた国産の鶏肉は身が大きくて骨も太いです。
そのため骨ごとぶつ切りにするのが、結構大変でした。
また、身が大きいとゆで時間も変わりますので、同じ時間だと火の通りが足りないかもしれません。
この辺りは経験がものをいいますね。

しっとりチキンはとても美味しかったので、また作ってみます!
それでは、失礼します。

【過去記事】

第10回マレーシア料理教室に参加してきました(2013.04.29)

2012年11月・12月のマレーシア料理教室ですよ(2013.01.29)

マレーシア料理教室@マレーカンポンに参加してきました(2012.08.06)
コメント ( 0 ) | Trackback ( )このエントリーを含むはてなブックマーク

馬来西亜マレーでタマリンド・プローンなどをいただきました



こんばんは。

時間が前後しますが、GW後半にいつもお世話になってますinuneco夫妻とヨメさまとで、多摩動物公園に行ってきました。
小学生以来の動物園でしたが、大人になってから行くとまた違った感じで見ることができて楽しめました。



レッサーパンダのエサやりを見ることができましたが、すごく可愛かったです。
元々パンダと言われていたのはこちらレッサーパンダらしく、こちらも笹を食べます。
Macユーザーとしては、雪豹も間近で見ることができて、テンション上がりました。
また、マレーシア好きとしては見ておきたい、マレーバクとボルネオオランウータンも見ることができました。
ただ、動物園の敷地が想像していたより遥かに広く、閉園時間までに全部を見て回ることはできませんでした。
蝶園があるそうなので、近々ぜひまた行かなければと思いました。

そこからの帰りにモノレールから小田急線に乗り換えて、次の目的地に向かいました。



はい、馬来西亜マレーです。
前々からinuneco夫妻が行ってみたいと仰ってましたので、4人で訪問しました。
定番メニューを中心に、いろいろ注文してシェアしました。



タマリンド・プローン(ディナータイムからの提供)も久し振りにオーダーしました!
ここ最近はランチにひとり訪問が多かったので、タマリンド・プローンはなかなかいただく機会がありませんでした。
辛いのが大丈夫なinunecoさんと私を中心にいただきましたが、辛さの中にタマネギの甘味とタマリンドの酸味、海老の旨味を堪能しました。
ごはんがすすんでたまりませんね!ヽ(・∀・)ノ

そしてデザートは当然、ドリアンアイスです!ヽ(・∀・)ノ
(若干1名を除く)
濃厚でとても美味しかったです!

inuneco夫妻にも大変喜んでいただけて、良かったです。
さらに駅前のクレープ店オレンジカウンティにハシゴして、祖師ヶ谷大蔵を満喫していただきました。



私は生クリームがたっぷり入ったクレープはそれほど得意ではないのですが、豆乳を使った生クリームがありました!
それにしてみたのですが、あまり重たくなくて最後まで美味しくいただけました!
これは今後の定番になりそうです。

オレンジカウンティはご無沙汰している間に、駅から馬来西亜マレーに行く途中に2号店を出店し、さらに経堂駅そばにも3店舗目をオープンしていました!
メディアに取り上げられることもしばしばあるそうですが、一度食べればそれも納得です。

多摩動物公園と馬来西亜マレーのコースで、またお付き合いいただきたいものです。
inuneco夫妻には、長時間ご一緒いただきまして、ありがとうございました!

それでは、失礼します。

【過去記事】

過去記事リンク集を設置しました。店舗情報も含めてコチラをどうぞ。
※30min.のお店ページはコチラです。
コメント ( 2 ) | Trackback ( )このエントリーを含むはてなブックマーク

カフェテオでマレーシア料理(期間限定)をいただきました

こんばんは。

オーディトリウム渋谷で開催されましたシネ・マレーシア2013の期間中、1階のカフェではマレーシア料理を提供していました。
※現在は提供は終了しています。

まぁぶっちゃけ、過去にも色々ありました。
マレーシア「風」カレーとか書かれたものを注文したら(´・ω・`)ショボーンとしたこととか。
海老とココナッツミルクを入れてあっただけの、日本式のもったりカレーとか。
という訳でマレーシア料理は専門店でいただかないとねぇ…という思いもあり、あまり期待せず映画を観る前にヨメさまと行ってみました。



Cafe Theo(カフェ テオ)というスペースです。
以前のtheater 6 cafeの場所ですが、奥行きのスペースが半分以上削られて、グッと狭くなっています。
しかしマレーシア国旗を掲げてくれたり、メニューの黒板にはシネ・マレーシアのロゴが書かれてあったりで、なかなか気合いが入っています。
リラックスできる雰囲気の店内には映画のちらしや雑誌が沢山あり、映画好きならとても和めそうでした。

そしてメニューですが、チキンカレービーフクルマがごはん付きで各500円ですよ!
これは安いですね。
ごはんなしの単品おかずではハニーチキンエビスイートサワーが400円でありました。
これらの料理は日替わりで提供されるようで、マレーシアらしくハラルにも気を使っているみたいです。

今回はチキンカレーとエビスイートサワーを注文してみました。



器がなかなか可愛いらしいです。
そして味は…おぉお?なかなかに良いですよ!
ごはんは日本米ですが、カレーはじんわりとした辛さとスパイスがしっかり使われているのと、爽やかな感じもあり、これならマレーシアのカレーといっても納得です。
鶏肉も柔らかくて美味しいです。
付け合せのニンジンのマリネも良い感じですね。

エビスイートサワーも甘酸っぱさがいい塩梅で美味しかったです。
今日はお酒は注文せずアイスチャイにしましたが、お酒にも合いそうでした。
この価格でこの内容なら大満足ですね。
映画までの待ち時間の時点からマレーシア気分に浸ることができ、映画も堪能できました。

そして後日、もう1本(短編2本)映画を観に来た際に、カフェ テオにも再訪問しました。
この日は最初に訪問したときとほぼ同じメニューで、エビスイートサワー以外のものが被っていました。
という訳で、今度はビーフクルマとハニーチキンを注文しました。
金曜日の午後に有給を突っ込んで行ったので、ランチタイムサービスで250円でアイスコーヒーも付けられました。
最初に観に行った日は土曜日のお昼だったので、平日だけのサービスだったのかもしれません。



ビーフクルマうめー!!( ゜∀゜)ノィィョ
辛さは全くなく、たっぷりのタマネギなどの甘みとコリアンダーのパウダーの使いかたが上手でした。
牛肉も大きな角切りでゴロゴロしていて、これで500円とは信じられませんね。
ハニーチキンは酢豚のように一度揚げたところに蜂蜜のソースを合わせてあります。
酢豚から野菜などの具を取って、味付けから酢を抜いたような感じ(豚肉じゃなくて鶏肉ですが)でした。
このメニューなら、うちのヨメさまでも全く問題なくいただけますね。
これが映画祭のわずか8日間だけで終了してしまうなんて、もったいないです。



ところが心配ご無用。
実はこれらのメニューはマレーシアの老舗レトルト食品メーカー、ブラヒム社の煮込み用ソースを使ったものです。
映画祭の会場でも販売していましたが、楽天などのネット通販や成城石井、マレーカンポンなどで購入できます。
下手なカフェでなんちゃってマレーシアカレーとかに当たるなら、ブラヒムのソースで作った方がはるかに美味しいです。
という訳で、先ほどいただいたビーフクルマのソースを会場で購入しました。

後日料理してみました。
鶏肉とジャガイモを1口大にカットして炒めてから、レトルトソースと水を入れて20分ほど弱火で煮込んだら完成です。
3~4人分くらいの量になりました。



Sangat Sedap!!ヽ(´∀`)ノ
こんな簡単に作れるものが、素晴らしく美味しいというのは嬉しいです。
ブラヒム社のレトルトソースには、ルンダンのソースなどもあります。
ルンダンは過去に作ったことがありますが、ミキサーでこぶみかんの葉、レモングラスやホムデーン、クルミをペーストにして、ココナッツミルクを使ったりで、さらに煮詰めるのにも時間がかかって結構大変でした。
それがレトルトソースで本格的なものが作れるのでしたら、常備したいです!

来年、もしまたシネ・マレーシアが開催されましたら、またカフェ テオでブラヒム社のレトルトソースを使ったメニューの提供をしていただきたいです。

それでは、失礼します。

【店鋪情報】

カフェ テオ(Cafe Theo)
※30min.のお店ページは見付かりませんでした。

住  所:東京都渋谷区円山町1-5
電話番号:03-5784-2427
営業時間:10:00~21:00
休  日:なし
コメント ( 0 ) | Trackback ( )このエントリーを含むはてなブックマーク

シネ・マレーシア2013でマレーシア映画を観てきました

こんばんは。

2013年5月末に、渋谷にてマレーシア映画を上映するイベントが8日間開催されました。
シネ・マレーシア2013と銘打たれたこのイベント、長編、短編などのさまざまな映画が上映されました。
そういえばペナンで映画館を見かけたことがありましたが、マレーシア映画ってどういうものだろう?と思い、ヨメさまと前売り券(3枚綴り)を購入して行ってきました。



会場のオーディトリウム渋谷は、O-EASTなどのライブハウスやラブホテルのあるエリアとBunkamuraの間にあり、映画館とカフェが一緒に入っています。
以前行ったことがある、theater 6 cafeがリニューアルしたものです。
theater 6 cafe閉店が2006年末でしたから、もう6年以上昔の話ですか。
本当に時が経つのは早いものです。

さて、今回ヨメさまと一緒に観た映画はいわゆるラブコメの「イスタンブールに来ちゃったの(99分)」です。
デートムービーとしては、上映作品の中でも一番安心かなという感じです。
マレーシア映画といっても、ロケ地はマレーシアではなく、全編トルコのイスタンブールでした。
登場人物たちはマレー人で、マレー人同士だとマレー語、トルコ人に対しては英語で会話していました。

トルコだからマレーシアの要素が皆無ということはなく、マレーシア料理を作るシーンがあったり、「マレーシアでしか買えない、マギーのアッサムラクサ」が出てきたりで、マレーシア好きとしてはニヤリとするシーンが多かったです。
観るまでは舞台がマレーシアじゃないなら他の映画の方がいいかな?と思ったりもしたのですが、観終わったらしっかりマレーシアの雰囲気は実感できました。
考えてみたら、邦画だって全編海外でロケしたものはありますよね。

イスタンブールの美しい街で若い男女が繰り広げる話ですが、素敵な衣装やMacbook AirやiPhoneが出てきたり、とてもオシャレでした。
映像も電話やメールのときにポップなフキダシなどが出てきたりで、想像していたよりも洗練されていました。
マレーシアの映画ってどんなものなのかと思っていて、インドの映画みたいに必ずといっていいほど唄や踊りのシーンが入ったりするような、特徴的なものがあるのかと思いましたが、あまりそういうものはありませんでした。
ただ、映画内にマレー語が一定の割合で使われていることが条件で、それにより国内で一定期間上映される権利が得られるそうです。

マレー語を細々と勉強していますが、さすがに字幕がないとマレー語のセリフの意味はよく分かりません。
ですが「awak」(あなた)が登場人物の男女が呼び合うのに使っていたりで、その言葉の意味をあとで解説で見たら「あまり親しくない間柄で相手を呼ぶ時に使う」とありました。
そういえばマレーシア航空の機内アナウンスでは「awak」ではなく「anda」でした。
どちらも同じ「あなた」ですが、より親しみを込めたのが「anda」のようです。
マレーシアで会話をするとき「awak」と「anda」を意味までは考えずに使っていました。
映画の字幕では「ねぇ」と訳されていたりで、翻訳家のお仕事ってすごいなぁと思ったり、マレー語の勉強に、マレーシアの映画を観るのもいいかもしれないなぁと思いました。

そして前売り券3枚の残り1枚を使って、私だけで後日もう1本観てきました。
もう1本は短編映画「Girl in the Water(19分)」「誰にでも言い分はある(30分)」2本がセットになっている、お得な回でした。
中でも「誰にでも言い分はある」が特に印象に残りました。
インドネシアの政治集団BENDERAがマレーシア粉砕を掲げて運動していて、そのリーダーへのインタビューを中心として作られたドキュメンタリー映画です。
インドネシアとマレーシアは言葉が似ていて、料理もナシゴレンなど近いものがあります。
マレーシアが好きなこともあり勝手に親近感を覚えていて、両国の関係も普通か良好だと勝手に思っていました。
「日本ではインドネシアフェスティバルが毎年開催されているけど、マレーシアフェスティバルは開催されません。
ベトナムフェスティバルにタイ料理店が一緒に出てるんだから、インドネシアとマレーシアが合同で開催したらいいのに」
と思ったこともありました。
しかし映画の中で両国の歴史的背景について説明がありました。

終戦後に独立した両国の協力関係が続いていましたが、マレーシアがボルネオの約半分をインドネシアから奪ってしまったそうです。
ボルネオの島がインドネシアと二分されているのは、そういう訳があったんですね。
現在インドネシアからマレーシアへの出稼ぎ労働者は約220万人ほどいるそうですが、彼らが正当な扱いを受けているとは言い難いことも合わせて、インドネシア国民のマレーシアに対する感情は決して良くはないようです。
ジャカルタの一般市民へのインタビューもありましたが、皆さんさまざまな感情をお持ちでした。
「すぐにでもマレーシアに攻め込むべき」という意見もあれば「マレーシアに攻めるより、インドネシア経済の立て直しや政治腐敗などの問題を解決することが先決だ」というような意見もありました。
マレーシア好きな一般的な観光客の日本人が観たら、インドネシア人への不当な扱いに目を背けたくなるような表現もありましたが、これもマレーシアの一面であり、決して何もかもが素晴らしいということではないのでしょう。

観ながら思ったことは、日本でも中国・韓国・ロシアなどの周辺諸国との外交問題がよくニュースで出てきます。
隣国との問題は日本だけでなく、中東やエジプトなどでもよく起こっていますが、マレーシアも決して例外ではないんだなと思いました。
日本と韓国の外交問題の言い分をあてはめて観ると、とてもしっくりくる感じのする映画でした。
すごく勉強になり、色々と考えされられる映画ではありましたが、ホー・ユーハン監督にはインドネシア側だけの言い分だけではなく、マレーシアの方にもインタビューして欲しかったかなとは思いました。
ただ、最後の「私は今後もこの不寛容で差別的で時代遅れなこの国に住み続ける」というメッセージから、マレーシア人としてこれからもこの国で清濁併せのみ生きて行くという、監督の決意を感じました。

また、この映画の後に立教大学・桝谷教授の30分ほどのトークイベントもあり、この映画と合わせてマレーシアの歴史や文化などをより深く知ることができ、とても有意義でした。
「長らくボルネオの領有権などで争いが続いていたこと」
「先の総選挙で初の政権交代が起こるのではないかと言われるように、マレー人優遇の政策に他民族からは不満があがっている」
「多民族国家として一見成功しているように見えるが、民族融和ではなく、相互不干渉であり必ずしも成功とはいえないこと」
「芸術、とりわけ文学は日本のような文芸誌が毎月発行されるような土壌がなく、マレーシアでは物書きがそれだけで生計を立てていくことは難しいこと」
このようなことが話にあがりました。

初めて観たマレーシア映画は、硬軟どちらもとても観応えがありました。
今度現地で映画のDVDなどを探して買ってみたいと思います。
シネ・マレーシアは、ぜひとも来年以降も継続して続けていただきたいと思います!

映画と合わせて、オーディトリウム渋谷のカフェでマレーシア料理を提供していたのですが、長くなったので次の記事にしたいと思います。
それでは、失礼します。
コメント ( 2 ) | Trackback ( )このエントリーを含むはてなブックマーク