被害者遺族が心の痛み語る
犯罪被害者の遺族から心の痛みや思いを直接語ってもらう「命の大切さを学ぶ教室」が7月10日、魚沼市の小出中学校で開催された。
この教室は、次代を担う中学生から、被害者が受けた心の痛みや、子どもを亡くした親の思い、生命の大切さなどへの理解を深めてもらうことにより、被害者を思いやる意識を育て、規範意識を向上させようと、新潟県警本部等が県内各地で開催しているもの。
この日の講師は、当時16歳の息子を息子の友人たちによる傷害致死事件で亡くした女性。1年生の生徒ら約120人を前に、思い出すのも辛い事件の詳細を話し「加害者は未成年ということで名前が出ないのに、被害者は名前や写真まで報道される。被害者に非があるような噂も流され、ネットで噂が広がっていくのは耐え難いことでした。一つ事件が起きると被害者や家族は何重にも苦しんでいるのです」と当時を振り返り、「私は加害者を絶対に許すことができない。同じ苦しみを与えたいとも思います。加害者たちには一生をかけ、真っ当な人生を送ることで私たちに罪をつぐなってほしい」と悲しさ、辛さ、怒りを涙ながらに語っていた。