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魚沼市生物多様性セミナー

2016-03-13 | ’16 魚沼市のニュース
27年度の調査結果報告



「魚沼市生物多様性セミナー」が3月5日、同市の小出ボランティアセンターで開催され、平成27年度の同市の自然環境保全調査の結果が報告された。
 魚沼市では、平成21年度の市政施行5周年を機に自然環境都市を宣言し、自然環境を柱とした「まちづくり」に取り組むことを表明。そのための第一歩として身の周りの自然をよく知るために水辺や里山を中心とした植物相調査を実施している。調査5年目となる平成27年度は引き続き植物、野鳥、昆虫の調査が市民の協力により延べ42日、249人が参加して実施された。
 セミナーはその調査の報告会として開かれたもので約80人が集まった。植物の調査を行った武藤光佳さんは田河川、平地山、小深沢川での調査結果を報告するとともに絶滅危惧種や特定外来植物などについて話した。
 鳥類の調査を行った桑原和寿さんは、こまみの湯周辺、杉ノ入沢、小平尾、魚野川周辺で調査を行い、32科62種の鳥類を確認したことを報告。4年間の調査を大きな変化はなかったが、今冬についてはムクドリやキジバトなど冬は他所へ移動する鳥が見られたことも紹介した。
昆虫の調査を行った魚沼昆虫同好会の横山正樹さんは坊ヶ沢山、万治ヶ池、池ノ山の池、大白川の3地区4カ所で調査を行い、11科42種のトンボ、5科44種のチョウを確認したことやトンボの絶滅危惧種としてはアオハダトンボ、モートントンボ、トラフトンボの3種、チョウの絶滅危惧種ではオオワラギンヒョウモン、クロシジミ、ギフチョウなど6種が確認されたことを報告、「魚沼は豊かな自然に恵まれている」と話した。
セミナーでは調査報告に続いて県立植物園副園長で魚沼市自然環境保全調査委員会副委員長の倉重祐二氏が講演、日本に自生する植物約7000種の4分の1の1779種が絶滅の危機に瀕していることや生物種多様性保全の必要性について語り、植物多様性保全への提言として①自生地の調査(個体数・生育状況・環境等)②自生地での保全(盗掘監視・環境整備)③保険としての自生地外での保全(種子保存)④自然や保全への理解(講習会・総合学習)の4点を示し「市民、保護団体、研究機関、行政、植物園等さまざまな団体が協力して行うことが必要」と話していた。
また会場には魚沼の植物・鳥類写真パネルや昆虫の標本、環境学習のパネル展示も行われた。

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