27日の第2次審査で選定委員会
魚沼市では、北部公民館近くに建設する魚沼市役所新庁舎の設計者に石本建築事務所・千葉学建築計画事務所設計共同体(東京都)を選定したことを3月28日に発表した。
魚沼市では、新庁舎建設設計公募型プロポーザルの第1次審査を3月3日に行い応募した16者の中から5者を選定、27日には第2次審査としてプレゼンテーション、ヒアリングを公開で行った。
堀之内公民館で行われた第2次審査には約100人の来場者があり、明治大学理工学部建築学科教授の小林正美氏を委員長とした5人による新庁舎建設設計業務委託選定委員会に5者からプレゼンテーションがあり、選定委員からは「市民活動スペースの冬期間や夜間利用への配慮」や「周辺施設との連携」、「敷地の高低差、周辺住宅への配慮」などについての質疑が行われた。
選定委員会の2次審査の結果を受けて、28日に新庁舎の基本設計、実施設計を行う設計者を発表したもの。
設計者に選ばれた共同体の提案は、市内6つのコミュニティの統合を象徴するかたちとして、6つの建物を組み合わせたスタイル。屋根の堆雪状況に影響を受けず安定した耐震性能を確保できる制震構造を採用している。
1階に市民ホール、2階に協働スペースを配し、6つのブロックを結ぶ中央のゾーンはフレキシブルな執務スペースとなり、大小様々なブロックは多様なニーズに対応。張り出すブロックの軒下には駐車場や集会、イベントなどに活用できる「雁木テラス」を設け、雪冷房や太陽光発電も採用している。
この日の会見で審査委員長の小林氏は「周囲の街並みのスケールにあった小さな箱の集積の形で周りとの関係に配慮している。箱の配置はこれから市民ワークショップで詰めていくことができフレキシブルである。市民センターを子育て支援センター側に設けており市民活動ができる配置となっている」など選定され設計者の提案を評価した。
同市では今後、この提案を基に市民とのワークショップなどを行い平成29年度末までに実施設計を完了し、31年度中の完成を目指す。