某施設の駐車場にある植え込みです。
ヘクソカズラの植え込み? いえいえ、 ヘクソカズラに占領されてはいますが、さつきの植え込みがあるのです。 しかし、ちらっと見える木は、どうも枯れて葉がなさそうです。
夏の間水やりをしなかったために枯れたのか、ヘクソカズラに覆われて枯れてしまったのかは分かりません。
なにしろヘクソカズラの勢いは、このとおりですから。
これは、5月に紹介した、電線カバーの中をはい上がったへくそかずらです。
ヘクソカズラーその名の通り、臭い匂いがします。葉っぱもですが、この後の丸い実が強烈です。しかも、その実はつぶれると黄色い汁(なんとかに似ている)が出るのです。 こんなところからこの花の名前がつけられたのでしょうが・・・・
へだのくそだの言われるけれど、花はこんなにかわいいのにねえ。
長所でなく短所を名前につけられるのっていやですねえ。 人間でも、短所をあげつらったあだ名はつけられた人を傷つけます。 それにくさい、くさいといってもたかが植物ですから。 野菜についたカメムシはいやですが、ヘクソカズラは見るだけなら何の匂いもしません。
うちのほうでは今でも田舎の香水の匂いがしますよ。 畑に積み上げられた牛や豚の堆肥の臭いです。そのほか、どこかでにわとりの毛を焼く臭い、 作物への消毒の臭い、みかんやクチナシの良い匂い、土の臭い・・・・ 色んなものの臭いが匂ってきます。 時には鼻の曲がるような堆肥の臭いも、これがあるからこそおいしい野菜や果物ができるのです。
近頃は不快な臭いを徹底的に排除しようとする風潮があって、そのための製品がいろいろ宣伝されていますが、 あまりににおいを消そうとするのはどうなんでしょう。
前々から疑問に思っているコマーシャル。 晩ご飯の焼き魚の臭いを消すために○○、 ママに内緒の焼き肉の臭いを消すために○○。 そして今度は、ばい菌が増えるのを防ぐために、毎日○○で夜お洗濯。
とってもにおいが気になる一部の人がそれに賛同して使うのはいいとしても、コマーシャルによって日本全国一律に、晩ご飯の後に○○、夜寝る前にじゅうたんに○○(畳はどうするの?)が当たり前になっていくのが怖いです。 人間生活していたらにおいが生まれる。 生きているからいろいろなにおいを発するーそのにおいを否定するのは、生物としての人間を否定すること、なんて言ったら大げさかな?