なかよしのKちゃんが結婚するというので、ぶじことお友だちのひろしちゃんが結婚祝いを作りにやってきました。 本格的なお祝いは別として、何か革で手作りの品をプレゼントしたいのだと言います。
ひろしちゃんは以前、ぶじこの引越祝いに手編みのコースターをくれたことがあります。温かい、でももらい手に心の負担を感じさせない贈り物をする人です。 なんと、ぶじこより年下なの。
お祝いの気持ちをこめて作る、というのがなんともいいではありませんか。 でも、悲しいかな、二人は超初心者です。
Kちゃん、こんなもんで喜んでくれるかなあ。 喜んでくれるよ。
Kちゃん、使ってくれるやろか。 Kちゃんだから大丈夫。
Kちゃんだからって??
話を聞いていると、Kちゃんはあまりこだわりのない心の広い人のようでした。
型紙にあわせて、二人で相談しながら同じような下図を描いて(若い子の持ち物に関しては、おばさんは口出ししません。) 色もおそろいになるように相談して、延々と同じ刻印を打ち付けるのにあきあきしながら・・・・
できあがりました。
キーケース。 新居のカギをつけてね。
印鑑ケース。 新しい名前のはんこを入れてね。
ちいさな円の刻印を連ねた花模様です。まるでクリスマスのイルミネーションみたい。なかなかかわいいのです。 ちょっとばかり傷が付いたり色がはみ出たりしているのは目をつぶってください。
ところで、ひろしちゃんはこの間結婚式をあげたばかり。 そこでわたしもひろしちゃんにささやかなプレゼントを用意しました。
新婚さんといえば? フリフリのレースでしょう。
新婚さんといえば? ハートでしょう。
誰が決めたの? いえ、イメージとしてそうじゃないですか?
革で刻印と穴明けパンチとを組み合わせてレース模様を作りました。 穴明けパンチはいろいろな形があるのですが、今回使ったのはハート型と○です。
リボンは革ひもで。
布レースほど華やかすぎず、カジュアルな雰囲気が加わったと思います。
ティッシュペーパーの箱にかぶせるだけの簡単作りです。
あえて色は染めずに革本来の色を残してあります。 革は年数がたつにつれ飴色に焼けてきます。
「色を塗ってないん? よごれそうじゃねえ」
「しみもできたりして」
「手あかが付いてよごれてきて・・・」
新婚当時のピュアな心も、だんだん手あかがついて・・・・おいおい、キ○マロさんの毒舌漫談かい。
大丈夫、たっぷりとオイルワックスをすり込んでありますから、よごれにくいはず。 長い間にはシミも傷もできるかもしれませんが、それも含めて味のあるよい色になっていくと思いますよ。 二人の間柄も、年を経て、革のように味わい深いご夫婦になりますように。
末永くお幸せに。