仕事の道楽化

 仕事が道楽になることを目指しています。

リアルなサバイバル生活をした「洞窟オジさん」こと加村一馬氏

2024年02月28日 | 修養

 おもしろかった。

 「洞窟オジさん 荒野の43年

 「洞窟少年と犬のシロ

 2冊まとめて一日で読んでしまった。

 

 虐待に耐えかねて家を飛び出し、山でサバイバルをしてきた加村一馬さんの壮絶な体験談である。

 13歳で家出をするまでに、山でたくさん遊んでいた経験があるとはいえ、よくぞ一人で生き延びることができたものだ。

 そうそう、厳密には一人ではなく、愛犬シロと協力し合っての生活である。

 

 さいとうたかを氏の名作漫画「サバイバル」が好きな人なら、きっとハマるだろう。

 

 加村少年が重視していたのは、もちろん食べ物である。

 食べるものといえば、ありとあらゆるものである。

 山菜はもちろん、カタツムリ、カエル、ヘビ!、鳥、ミミズ、アリ、ウサギ、イノシシ、コウモリ、カブトムシの幼虫、蜂の子、ネズミ、魚。

 ここまでいろいろなものを食べた人は、現在の日本にはなかなかいないだろう。

 

 読んでいて色々と感じることがあった。

◯ 当時は加村さんのように、家出をする子がいたのかなあ。

◯ 家出をする子がいたとしたら、病気や怪我で命を落とした人もいるだろうなあ。

◯ 加村さんの生き延びようとする気力と知恵がすさまじい。

◯ この人は、かなり頭が良い人なのではないだろうか。自分の知恵で小鳥やイノシシを捕まえる罠を作っている。

◯ どんな環境にいても、人の優しさというのは心にしみるのだなあ。

◯ (シロを亡くしたあと、死を考えるようになった加村さんの描写を読んで)やはり自分以外の他者とのつながりが生きる力になるのだろうなあと感じた。

 

 愛犬シロと助け合って生き延びている描写がたくさんある。 加村さんにとってシロは、本当の仲間、家族だったのだろう。

 

 昭和21年生の加村さんは、社会復帰をしている。

 「犬を飼いませんか?」と言われてもこう答えるそうだ。

 「いいや、俺の心の中にはシロが今も生きているからね、もう飼わないよ。」

 

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2023年度に見た映画 個人的ベスト5

2024年02月09日 | 映画

 令和5年度(2023年度)も映画館で見た映画がいくつかある。

 個人的に気に入ったベスト5を書いてみます。

 

1位 「PERFECT DAYS」

 役所広司さんの演技が素晴らしかった。

 観たあとに、自分自身の日常生活にある幸せにも気づくことができた。

 武田双雲氏の著作「丁寧道」を連想する映画だった。

 (映画の感想は、前回のブログ「映画「PERFECT DAYS」・・・日常の幸せに気づかせてくれる映画」 に書きました。)

 

 

2位 「イコライザー3」

 とてもとても強いデンゼルおじさんが主役の映画。残酷なシーンがあるが、デンゼルおじさんが正義の人となって活躍してくれる。

 DVD発売になったら、また観たい。

 

 

3位 「グランツーリスモ」

 映画「第9地区」の監督ニール・ブロムカンプさんの作品。

 SF要素はなかったが、とてもいい作品だった。

 ゲーム「グランツーリスモ」にハマっている若者が、実際のレースに出てチャンピオンになっていく話である。

 成長物語であった。実話であるというからすごい。

 レースの見せ方がとても上手だった。

 DVDでも観てみたいとは思うが、この映画は特に映画館で見るのが正解である。

 

 

4位 「夢見る校長先生」

 面白かった。校長先生の裁量で色々なことができることがわかった。自分の勉強のために観た。

 

 

5位 「ザ・クリエイター」

 面白かった。映画館で見ることができてよかった。主役は「TENET」でも主役をしたジョン・デヴィッド・ワシントンということで、楽しみにしていた。

 人類とAIの戦争が続く世界は、AIの全滅を目指す米国とAIと共存するニューアジアに二極化していたが、米国の横暴を描く映画としては現実とリンクしていると思った。

 

 

 

その他の作品へのコメント

 

 「ドミノ」

 面白かった。主役はベン・アフッレック。

 刑事ドラマかなと思いきや、超能力合戦に変わっていく。

 最後までどんでん返しが止まらない。94分によくまとめた映画。

 ストーリーは分かっているけれども、もう1回みたいなあ。

 

 

 「ミッション インポッシブル/デッドレコニング part one」

 面白かったけれども、早くPart two が観たい。2025年公開とのこと。2年も間隔を開けるのは長すぎないか?

 

 

 「アクアマン/失われた王国」

 楽しませようというサービス精神溢れる映画。面白かったけれども、マーベル映画もDC映画も見慣れすぎて刺激的ではなくなってしまった。

 初めてDC映画を見る人にはとても面白いと思う。

 

 

 「フラッシュ」

 面白かったけれども、量子世界の話はついていけない。

 2度見ることはないだろうなあ。

 

 

 「インディージョーンズ 運命のダイヤル」

 面白かったけれども、これも2度見ることはないだろうなあ。

 新鮮味はなかった。

 ただ、元気なハリソン・フォードおじいちゃんを見ることができてよかった。

 

 

 「窓ぎわのトットちゃん」

 トモエ学園の様子を知りたくて観た映画。

 なぜかというと、フリースクールのようなものをいずれ始めるかもしれないからである。

 昔の日本は、このように自由な学校もあったんだよなあ・・・。と思わせてくれる映画。

 映画自体は、正直あんまり印象にないです。すみません。

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映画「PERFECT DAYS」・・・日常の幸せに気づかせてくれる映画

2024年02月05日 | 映画

 映画「PERFECT DAYS」を見た。

 主役の役所広司さんの演技が素晴らしかった。

 見終わったあと、自分自身の日常にある幸せを見つめ直す事ができる映画だった。

 (以下ネタバレ有りです。)

 

 

 公共トイレの掃除をする主人公の平山は、プロ意識を持って仕事に取り組んでいる。

 仕事以外にも楽しみがある。

 

 古いカセットテープで音楽を聞く。

 昼食休憩時には、神社の境内で木々を見上げモノクロ写真を撮る。

 仕事が終わると近くの銭湯で身体を洗ったあと、浅草地下商店街の定食屋で安い食事をすませる。

 家に変えると、枕元の明かりで眠くなるまで本を読む。

 古本屋で買った本や昔のカセットテープが部屋にはたくさんある。

 毎朝家のドアを開けるときに、空を見上げて微笑むのは、自分も真似したいと思った。

 

 

 好きなものに囲まれて生き、好きなことを暮らして生きる男の姿が描かれていた。

 淡々とした平凡な日常だけれども、その日常の中に幸せを見出している主人公の平山は、かっこよかった。

 

 

 

 自分自身の日常の中にもある幸せを見つめ直す事ができる。

 毎日のルーティンの中にある幸せが自分にもある。

 

 例えば、

 毎朝挽きたて淹れたてのコーヒーを飲むこと。

 毎朝急須で入れた緑茶を持って職場で味わうこと。

 音楽や落語や講演会の音声を流しながら通勤すること。

 仕事帰りにスーパーマーケットで刺し身や豆腐や野菜など(主に晩酌のつまみ)を買って帰ること。

 お風呂では20〜30分ほど、温冷浴で体を十分に温めていること。

 腕立て伏せやクランチなどの筋トレをすること。

 お風呂上がりに飲むビールやお酒。

 妻と一緒に楽しむ夕食。

 寝る前の読書・・・。

 などなど、自分の日常にも幸せが溢れている。

 そんな事に気づかせてくれる映画っだった。

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隠蔽捜査シリーズにハマったこの冬

2024年02月04日 | 本と雑誌

 この冬は、今野敏氏の隠蔽捜査シリーズを読んだ。

 

 警察小説だが、現場の刑事ではなく、警察のキャリア官僚が主人公である。

 読んでいて主人公が度々口にする言葉がある。

 「何かあったら、俺が責任を取る。」

 そう言って、部下の捜査をフォローするのである。

 

 組織のトップとしての責任のとり方や決断のあり方が学べる。

 主人公は、竜崎伸也、警察庁の総務課課長や警察署の署長としてリーダーシップを発揮する。

 まさに「官僚」で、原理原則に忠実である。隠蔽捜査というタイトルだが、隠蔽はしない。

 しかし、有能で、部下を思いやる優しさもある。

 妻からは「唐変木」「役所の仕事が務まっているのが不思議」と呆れられているが、その変人ぶりは、私利私欲とは無縁で、国家公務員としてあるべき姿を示そうとしているからだと思われる。

 

 今野敏氏の著作はおもしろいので結構読んでいる。

 任侠シリーズや琉球空手シリーズなどの拳法ものが多かった。(「義珍の拳」は、師弟のあり方を描いた傑作です。)

 しかし、隠蔽捜査のシリーズは読んでいなかった。

 早く読めばよかったと後悔しているが、これから今野敏氏の警察小説シリーズを読む楽しみが増えたので嬉しい。

 まだ読んでいない本があったので、次々に読んでいる。

 やめられない、とまらない、かっぱえびせん状態に陥っている。

 この冬は、小説を読む楽しさにどっぷりとハマっている。

 いい冬だ。

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