仕事の道楽化

 仕事が道楽になることを目指しています。

こうすれば「考える機会を全員に保障する授業になる

2023年05月03日 | 授業づくり

 経験年数の浅い教員の授業を見ていて「もったいないなあ」と感じる時がある。

 その1つが、考える機会を作らない時である。

 

 教師が発問をする。

 「春の行事には、どんなものがありますか?」

 この後に、挙手→指名で授業が進む。

 これはもったいない。

 頭の回転の速い子が発表し、それ以外の子は聞き役になっている。

 

 こうすると変わるのではないか?

 教師が発問をする。

 「春の行事にはどんなものがありますか?」

 この後に挙手→指名で2〜3人に発表させる。(ここまでは同じ)

 「卒業式があります。」「お花見があります。」(この2〜3の発表で例を示すことになる)

 この後は、全員に考える時間をつくる。

 「では、ノートに春の行事で思いつくものを書きましょう。時間は3分です。」

 このように、

 発問→挙手ではなく

 初物→挙手(2〜3の発表)→ノート作業(全員に考えさせる)→発表

の流れの方が、全員に考える時間を作ることができる。

 

 この後の発表のために、ぜひ行ってほしい配慮がある。

 それは、次回のブログで

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中山隆氏のオンライン講演会に参加しての学び・・・オンラインの講演会や授業での基本的な流れ

2023年01月21日 | 授業づくり

 中山隆氏のオンライン講演会に参加した

 演題は、「 宮崎版教育イノベーション ~宮崎だからできた、そして、これからできる教育の未来~ 」

 学校教育だけではなく、行政や保護者、地域を巻き込んでどのような教育を作っていくかという内容だった。

 すでに「こゆ財団」では、そのような教育を始めているということで、事例紹介もあった。

 

 内容からも学ぶことが多かったが、講演の手法も勉強になった。

 1つのテーマにつき、次のような流れで進んでいった。

 

 

 初めにこの流れを示し、レクチャーの後に、対話の時間があることを伝えておく。

 レクチャーでインプットをした後は、必ずアウトプットの時間がある。

 そうなると、必然的に考えながら聞くことになる。

 能動的にレクチャーを聞くことになる。

 

 授業でも「教えて考えさせる」流れは重視するが、オンラインの講演会でも同じだった。

 

 この進め方は、今後広がるであろうオンラインでの授業や講演会でも使えるのではないだろうか。

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この3つの手立てで、定規を使った丁寧なノートづくりができました

2022年05月25日 | 授業づくり

 先日、4年生算数科の授業をさせてもらった。

 割り算の筆算である。

 授業後に担任の先生から言われた言葉がある。

 

 「どの子も定規を使って丁寧に計算をしていました。」

 

 「自分が指導してもなかなかできなかったのですが。」

 

 ミスなく計算するには、定規を使わせるのが重要である。

 

 自分は、次のような手立てをとったのが有効だったのかもしれない。

 

 授業の開始直後に次のように言った。

 「みんなのノートに丸をつけるのがとても楽しみです。」

 「丸付けレベルは次のようになっています。」

 と言って、次の紙を黒板に張った。

 このクラスでは、ノートの左端に日付とページを書き、左端1センチのところに縦線を引くことになっている。

 いきなりその日付とページに丸をつけて回った。

 殆どの子が、定規を使っている。

 もちろん花丸をつけて回った。

 

 これで軌道に乗ったのかもしれない。

 このあとの筆算も定規を使って書いていた。

 定規を使っていなければ、丸だが、定規で引き直した子には花丸をしていった。

 

 結局、全員定規を使って丁寧に計算をしていた。

 

 結局行った手立ては3つかな?

1 評価の基準を示した。(丸、花丸の基準)

2 定規を使っている子をすぐに評価した。(ほめた)

3 その後も同じ基準で評価し続けた。(ほめ続けた)

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算数科の授業で配慮した点6つ・・・休みがちな子、特性のある子がいる場合

2022年05月20日 | 授業づくり

 本日のブログは長文です。

 算数科の授業についてまとめました。

 

 

 「算数科の授業をやって見せてほしい」という依頼が、学級担任からあったので、させてもらったことがある。

 休みがちな子がいる学級だった。

 また、特性があるため、多動であったり、集中力が続かない児童もいる学級だった。

 

 そのような子たちも、授業に参加し、できる喜びを味わわせるには、どのような工夫が必要か。

「全員参加」と「空白を作らずに授業を進める」を心がけないと、全員参加は難しいと考えていた。

 

 結局、児童全員が、最後まで集中して授業に参加し、その日の課題であった3桁÷1桁の筆算ができるようになった。

 練習問題も10問以上解き、正解だったので、学級担任も喜んでいた。

 

 授業が終わったあとに、配慮した点を6つと改善すべきだった点を1つまとめ、学級担任に渡していたので、ここに記しておきたい。

 

 

1 本時のゴールの明確化

 本時のゴールを「計算ドリル19の①が解ける」と、私は設定しました。このゴールに向けてスモールステップを組んで、活動主体で授業を進めようと考えました。

 このゴールに向けて、児童全員が無理なく学習に取り組めることを重視しました。そのため、一般的にいわれている学習過程は無視してもいいと思っていました。(実際に、かなり違いがあったと思います。)

 児童には、本時はどのページを学習し、計算ドリルはどの問題を解けばよいかも黒板の隅に示しました。児童にもゴールを意識してもらうとともに、学習の見通しを持ってもらうためです。

 

 

2 導入は、短い問いかけから入る  ( ・・・教師の説明はしない)

 既習事項のうち、必要な学習内容を問いかけ、確認する。

 本時の場合は「たてる→かける→引く→おろす」の繰り返し

※ 既習事項を押さえなくてよい場合は、いきなり教科書の問題文を読ませる予定でした。とにかく授業に巻き込むために、「読む」「書く」「発表する」などの活動から入るつもりでした。

 

 

3 教科書を活用する

 教科書ははじめから開いて、見ることができる状態にさせました。理由は3つあります。

 

① 本時の見通しをもたせるため

 教科書のページを見ることができることで、今日は何をすればよいか、どこまですればよいのかというゴールがより分かりやすくなります。

 

② 分からない場合は、ヒントとして活用させるため

 これまで、何時間か授業に参加していない児童がいました。きっとその子は途中で躓くだろうと予想しました。その際に、教科書を見ることで、自分で答えを見つけることができます。(実際、答えだけを見て、写していました)

 躓かないことを重視したので、答えを見て写してもかまわないと考えていました。そのあとの練習でできるようになると考えたからです。

 

③ 教科書活用のスキルを高めるため

 これから先、自学自習をする際も、教科書の構成を理解していれば、自力で学習することも可能になります。

 

 

4 めあてとまとめの簡略化

 めあてとまとめは書かないことも考えていました。要は、ゴールに向かって「何を学ぶのか、前時との違いは何か」が意識されていればよいと考えたので。

 めあて設定には時間をかけず、教科書に書いてある「めあて」を使いました。

 まとめについても、何を学んだのかの言語化が難しいので、言葉でまとめることはしませんでした。

 「商に0が付く場合がある」が理解できればよいと考えたので、めあてと商の0を矢印で結ぶだけにとどめました。(しかし、これだけでも児童は本時の学習内容は理解できたと考えます。そのあとの練習問題も全て解けましたので)

 

 

5 スモールステップでいっしょに解く

 個別に解かせると、解けない場合があると予想しました。(特にこの数時間は授業に参加していない児童)

 そのため、問いかけながら、みんなでいっしょに解くような流れで進めました。この方が空白の時間が生まれません。また、躓く児童も出ることなく、全員が授業に参加すると考えたためです。

 

6 児童の発言やつぶやきを生かす

 めあてやまとめの際には、児童の発言を生かして授業を進めていらっしゃると思います。

 その他の時間でも、児童の発言を生かすように心がけました。

 例えば、「前の時間と違うところは何かな?」「0が立つ」という子の発言を生かして肯定したり、周りの子はいまいち分かっていなかったりすれば「今なんて言った?もう一度周りの友達にも教えてくれるかな?」というように、復唱させたりしました。

 指導者の考えたとおりの発言ではなかったとしても、本時のゴールに近づく言葉であれば取り上げようと考えていました。

(ただし、定義や学習用語に関わる言葉は、その通りに教えます。)

 

 

7 改善点・・・練習問題の精選とタブレットの活用

 教科書の練習問題が9問と多かったので、減らせばよかったかなあとも思いました。(全員がその9問を解け、正解だったことには驚きましたが。)

(H児は、「ゲッ!9問もある。」とつぶやいていました。)

 教科書の練習問題は、3問だけ解かせて、できない場合のみ、もう一問解かせてもよかったかなあと思います。

 解く問題の3問というのは、問題六の①④と七の①です。

 一番左のこれらの3問が、本時の練習問題になっているので。

 

 計算ドリルは、一番上の問題4問だけ解かせましたが、これくらいでよいのではないでしょうか。教科書とドリルを早く終えた分、タブレットを活用した練習に入るとよかったと思いました。

 

 

 

 

 

 校長でも、飛び込み授業をさせていただけるのは有り難いものです。

 授業中は全員に丸をつけて回ったが、「やった」「できた」と喜ぶ顔を見られるのは、幸せです。

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失敗しても成功しても、研究授業をするほど授業力は高まる

2022年01月17日 | 授業づくり

 先日、授業研究会に参加した。

 子供の反応は重く、授業者は焦っていた。

 原因は、教師の喋りすぎ、発問の曖昧さにあった。

 ただ、一番の原因は、この授業のゴールを明確に描いていなかったことにある。

 45分後に、子供がどう変わってほしいかが明確になっていなかった。

 

 

 多くの教師がこういう「授業が重かった」という経験をしているだろう。

 (私は数限りなくしてきた)

 

 今回の授業はうまくいかなかったかも知れない。

 しかし、従業者が精一杯の授業をしようとする熱意は感じた。

 子供たちも精一杯考えようとしていた。

 教師と子供たちの日頃の関係が良好であることもわかった。

 

 今回の研究授業は重い雰囲気だったけれども、きっと授業者の先生は良い授業ができるようになるだろうと思う。

 研究授業をして、いちばん得をするのは、いちばん苦労をした授業者の先生である。

 研究授業をした分だけ、失敗も多いが、成長する機会も多くなる。

 

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遠足を前にした子供たちのワクワク感は、数十億円かけた前澤氏と同じ

2021年12月09日 | 授業づくり
 実業家の前澤友作さんが、宇宙旅行に出発した。

 一般人(お金を持っている人限定)が宇宙に行ける時代になった。

 このニュースで自分が気になった言葉は、前澤氏の言葉である。

 宇宙への出発の前に、次のように述べている。






 「遠足をひかえた小学生になったようだ」






 この言葉を知った後の教員にとって、遠足に関する指導は、もっと重くなる。

 そうなのだ。

 子供にとって、遠足というのは、宇宙旅行雨と同じようにワクワクするイベントなのだ。

 大人が数十億円かけて行う一大イベントと同じようなワクワク感を、小学校の教育活動では行えるということである。

 「遠足を前にした子供たちのワクワク感は、数十億円かけた前澤氏と同じ」と考えると、遠足前の指導にも気合が入る。


 この遠足プロジェクトは、是非とも成功させたいという気持ちになる。



 
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研究授業前の心の準備・・・プロ野球のピッチャーに学ぶ

2021年06月12日 | 授業づくり
 若い頃 研究授業の前に、校長先生から教えてもらった話である。

 校長先生が私を呼び止めて、こう言った。

「プロ野球のピッチャーってね。登板前にイメージトレーニングをするらしいよ。」

 何で野球の話?と思って聞いていると・・・。

「どの打者には、どのボールをどんな順番で投げるか、もし走者を出したときには、どう投げるか、試合で考えられる全ての場面をイメージトレーニングするんだよ。」

 「へえ、そうなんですね。」と返事をしたら、次のように言われた。

「明日の研究授業は、イメージトレーニングしてる?」

「イメージしておくと、慌てなくてすむからやっておくといいよ。」

 授業をしていると、「想定外」の事態が起きるものである。

 イメージトレーニングをしていると、その「想定外」が少なくなった気がする。

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この授業のゴールは何?・・・これにこだわると授業がましになる

2021年06月11日 | 授業づくり
 この授業のゴールは何?

 若い頃、研究授業の後に、先輩の先生から言われたことがあります。

「今日の授業は結局子どもにどうなってほしかったわけ?」

 はっきりと答えられなかった私に、先輩は、こう言いました。

「授業がうまくいかなかったのは、そこだと思うよ。」

「授業のゴールイメージがはっきりしていないということは、学習活動の全てにおいて目指すゴールがないと言うことでしょ?」

「授業は、ゴールイメージを明確に持つこと。例えば、『練習問題の3番が全員解けて、教師がほめながら丸を付ける』と言うように、具体的にゴール設定をするといいよ。」


 更に続けて、こう言われました。

「授業はゴールイメージを決めて、それに向かって導入から組み立てる。自分はそう考えて教材研究をしている。」



 先輩から教えてもらったように、ゴールイメージを決めて教材研究をするようになってから、少しは自分の授業がましになった気がします。
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算数科で「見通し」を持つのは2つ

2021年06月04日 | 授業づくり
 算数科の授業で、「見通しを持たせる」段階がある。

 問題が提示された後である。

 何の見通しを持たせるか。

 2つあると考えている。

 1つは、解き方の見通しである。

 どのようにしてとけばよいかの見通しを持たせる。

 その際、既習事項との比較をさせる。

 これまで学んだ学習との違いは何かを考えさせることによって、課題が明らかになる。

 そうすることによって、解き方の見通しが持ちやすくなる(ことが多い)。



 2つめは、「答えの見通し」である。

 だいたいでよいから答えはどれくらいになりそうかの見当をつけさせる。

 例えば、7÷2.5の場合、答えは、3くらいかな?2くらいかな?

 という見通しを持たせる。

 もし、答えが20となった倍は、解き方のどこかが間違っているのではないかという判断が自分でできる子に育つ。
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授業作りはマネをするところから始まる

2021年04月23日 | 授業づくり
 勤務校は、小規模校なので、「複式指導」を行わなければならない。

 全員研究授業をすることになっている。

 転任した職員は、「複式指導」に不慣れである。


 そんな職場で研究と実践をすることになった。



 本日の職員研修会の最後に話をした。




 2つ話をします。

 1つめは、「マネしてください」ということです。

 複式指導のノウハウが、本校のこれまでの実践にたくさんあります。

 ぜひ、調べて、マネをするところから初めていただきたいです。

 マネを繰り返す中で、自分なりの実践も見えてきます。

 はじめからすべて自分のオリジナルで授業作りをするよりも早いです。


 2つめは、授業プラン作成途中での報告です。

 2割くらい授業のプラン、というか方向性が見えたところで報告をすることをおすすめします。

 複式指導に詳しい教務主任か管理職に、大まかな報告をするということです。

 報告を受けたら、もちろんアドバイスもします。



 プラン作成の初めのうちに情報共有することで、その後の無駄が省けます。

 8~9割りできたところで報告を受け、大幅な修正が必要になった場合、先生方の負担が増えることになります。

 ぜひ、早いうちに報告をされることをおすすめします。

 
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他人の言葉が気になる。・・・授業のテンポをよくするためには言葉を削る

2021年01月23日 | 授業づくり
 他の人が電話をしているときに、気になる言葉がある。

 違和感があるのだ。

 1つめは、「○○様の携帯でしょうか?」である。

 中には、「○○様の携帯でよろしいでしょうか?」という人もいる。

 「○○様ですか?」でいいのではないかと感じてしまう。



 2つめもある。

 「お世話になります。」である。

 電話をかけたときに、多くの場合、次のように言われる。

 「お世話になります。」

 「別にそんなにお世話になることはないんだけどなあ」と感じながら、話を続ける。



 こちらが次のように「○○小学校の○○です。」と言い終えたとする。
 
 すかさず「お世話になります。」と返ってくる。
 
 返さないと悪いので、こちらも「お世話になります。」と返してしまう。

 この2~3秒の会話が不要だと感じてしまう。

 この「お世話になります」の儀式はなくても仕事の話はできるのに。


 だから、最近は電話をかけたら次のように言葉を続けて言うようにしている。

 「○○小学校の○○ですが、○○様はいらっしゃいますか?」

 こう言えば、相手は「お世話になります。」を返しにくくなる。

 早く用件を伝えられる。

 教師であれば、不要な言葉は削る努力をするべきである。


 多くの方にとっては、上の2つの言葉は気にならないかもしれない。

 しかし、教師であれば、こだわった方がよい。

 教師であれば、不要な言葉は削る努力をするべきである。

 無駄な言葉を使えば使うほど、授業のテンポは間延びするからだ。

 無駄な言葉を削ったときに、テンポのよい授業ができるようになる。

 例えば、「これから算数の授業を始めようと思います。」の「思います。」は不要である。

 思わなくても授業は始めなければならないからだ。



 もっといえば、「始めます。」の言葉すら要らない。

 時間割に書いてあって、子供達も算数の授業が始まることは分かっているからだ。

 どうせ言うならば、次のように言う。

 「65ページを開けます。」「1番の問題を全員で読みます。さんはい。」



 更に言うと、自分はその言葉も不要だった。

 なぜなら、その時間に学習するページと習熟問題集のページを示していた。

 休み時間のうちに、黒板の右端に、書いておくのである。

 子供達は、休み時間のうちに、そのページを開いている。

 「チャイムが鳴り終えると同時に、問題を全員で読み始める」という学習のルールを決めていたので、すぐに学習に入ることができる。

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算数授業の導入場面では、是非この学習活動を設定しましょう・・・見通し

2020年12月10日 | 授業づくり
 算数の授業を見ていて、意外と設定されていない活動がある。

 それは、「見通しを持たせる」である。

 問題を読んだ後、すぐに解かそうとする授業を見ることがあるが、もったいない。

 まずは、2つの見通しを持たせる。

 答えと解き方である。


 答えの見通しは、だいたいどれくらいの数になるか、または、○○よりも高い(安い)という程度でよい。

 例えば、定価の25%引きで15000円のデジカメを買いました。定価はいくらでしょう。

 という問題の場合、「定価の方が15000円よりも高い」という見通しをもてたとする。

 解いた答えが、3750円だったら、この答えではおかしいのではないか?という自己評価ができる。

 こたえの見通しを持つことで、自分で修正できるようになる。


 解き方の見通しを持つことで、既習事項を生かせないかという習慣が身に付く。

 図を使って考えることでもよいし、前時で学んだ解き方を生かしてもよい。
 

 例えば、先ほどのデジカメの問題であれば、「定価の25%引き」ということは、「定価の75%で買った」と見通しを持つ子もいる

 「定価の0.75倍が買った値段」であれば、もとにする量を求めることになるから・・・。

 と言うように、前時の学習を生かして問題を解けるようになる。

 

 というように、算数授業の導入場面では、是非見通しを持たせる学習活動を設定するよう、若手教師にはアドバイスしたい。

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算数の授業では、練習問題を解く時間を10分程度は確保したい

2020年10月27日 | 授業づくり
 算数の授業を参観すると、授業の終末に練習問題をさせない場合を見る。

 その時間に扱う問題が1問か2問なのだ。

 これでは、問題を解けるようにはならない。

 授業の終末では、練習問題を解く時間を10分程度とるべきだ。

 解くことで、その授業で学んだ内容がより理解できるようになる。

 解き方が身に付く。

 そして、この練習問題を解いている間に、教師は、どれか1問で良いから丸をつけるべきだ。

 机間巡視をするのである。

 丸をつけてほめてあげることで、子供は、できた喜びを味わえる。

 できていない場合は、少しだけ(15秒以内で)アドバイスをする。

 できていない子がいれば、それは、教師の教え方の不備を教えてくれているのだ。

 その子から、学べば良い。

 きっと授業改善のヒントが見えてくるだろう。


 練習問題を解く時間を設定することで、子供は理解が深まり、技能が身に付く。

 丸をつけて回ることで、子供に自信を持たせることもできる。

 できていない子がいれば、その子から、自分の授業の不備な点を教えてもらえることになる。

 
 算数の授業では、練習問題を解く時間を10分程度は確保するよう努めている。



 
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「ダンスの練習でとても役立つモノ」・・・ICレコーダーに助けられたエピソード

2020年09月23日 | 授業づくり
 「ダンスの練習でとても役立つモノ」・・・ICレコーダーという記事を書いた。

 ICレコーダーには助けられた思い出がある。

 以前、4年生の担任をしていたときである。

 ダンスの練習では、もちろんICレコーダーを使っていた。

 子供達の動きも良くなり、本番でも、きっと楽しく表現してくれるだろうと楽しみにしていた。

 そして迎えた運動会の当日に、信じられないことが起きた。

 プログラムは順調に進み、いよいよ次は4年生のダンスが始まる。

 何と、その時に、CDプレイヤーが動かなくなってしまったのである。

 放送担当の先生は、焦っている。

 どこを触っても動かない。

 子供達は、入場を控えて待っている。

 来賓や保護者も待っている。

 代わりのCDプレーヤーを持ってきて、セットするまでには3~4分はかかるだろう。

 間延びしてしまう。

 ふと、ポケットの中に、ICレコーダーが入っているのに気がついた。

 放送担当の先生に、「ここは何とかします。代わりのCDプレーヤーを持ってきて下さい。」と伝えた。

 
 マイクにICレコーダーを当てて、練習の時と同じように、入場曲をかけた。

 子供達は入場してくる。

 ダンスものびのびと踊った。

 大きな拍手を浴びて終わった。


 観客も子供達も、誰もICレコーダーから流れていることに、気づかなかった。

 トラブルがあったことにも気づかなかっただろう。 
 
 
 ダンスをしている間に、CDプレーヤーの交換をして、その後のプログラムは順調に進んだ。


 このときは、ICレコーダーで練習しておいて良かったと感じた。

 運動会などの行事で恐いのは、放送機器のトラブルである。

 自分が放送担当になった場合は、すべての曲をICレコーダーに入れておき、準備するだろう。

 いざという時のバックアップのためである。

 マイクさえあれば、何とか行事をすすめられる。
 
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ダンスの練習でとても役立つモノ・・・ICレコーダー

2020年09月18日 | 授業づくり
 運動会のダンス練習では、BGMがつきものである。

 学年の何クラスかで指導することが多いだろう。

 学級担任のうち、だいたい一人は、BGM担当となる。

 CDラジカセの再生、ストップボタンを押す係である。

 中には、運動場や体育館の中にある放送室に、殆どこもる人もいる。

 メインでダンス指導をしている人が、BGM担当に次のように言う。

 「曲お願いしまあす。」

 「止めてくださあい。」


 この方法だと、手間がかかる。

 テンポ良く指導しにくい。

 このBGM担当がいなくても指導できるモノがある。

 それが、「ICレコーダー」である。

 ICレコーダーに、BGMとなる曲を保存する。

 (やり方は、フラッシュメモリに保存する方法と同じ)

 ICレコーダーは、メインで指導する人が持つ。

 持ち方は、ICレコーダーと、マイクが「T」の字になるように持つ。

 「T」の縦棒がマイク、横棒がICレコーダー。

 ICレコーダーのスピーカーが、マイクにくっつくように、片手で持つ。

 これで、メインの指導者は、BGM担当を兼ねることになる。

 自分が好きなときにスタートし、止めることもできる。

 テンポ良く指導できる。

 曲が流れているときに、指示を出したいときは、マイクに向かって声を出せば、ちゃんと聞こえる。

 そして、BGM担当の学級担任も、指導者の一人になって個別指導をすることができる。

 ICレコーダー、オススメです。 



 追伸

 スマホでも代用できるのだけれども、片手で持つことができない。

 片手にスマホ、片手にマイクというスタイルになる。

 しかも、スマホは高価なので、ICレコーダーほど気軽には使えない。
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