仕事の道楽化

 仕事が道楽になることを目指しています。

小学校教師の仕事「8 この仕事を目指している人に一言お願いします。」その3

2015年01月29日 | 仕事
小学校教師の仕事(中学生からのインタビューにこたえて) からの続き


8 この仕事を目指している人に一言お願いします。
○ 才能がなくても学び続ければ、楽しくなります。
インタビューにこたえているつもりで書いたら。つい長くなってしまいました。えらそうなことを長々と書いてしまいましたが、実は、自分には教師の才能がないと悩んでいました。若い頃の話です。
自分の若い頃は、教師の才能がないことに悩んでいました。何事も不器用でした。話も下手だし、すぐに緊張するし、気はきかないし・・・。
あったのは、熱意と体力だけだったような気がします。
 ただ、才能がないと自覚できた分、学びを継続できたのがよかったのかもしれません。才能がなくても、学びを継続できれば、教師の仕事は楽しくできるようになると思います。
 私の見たところ、Sさんは、私よりもずっとずっと教師に向いているような気がします。何よりその積極性が素晴らしい。ぜひ教師になって、この仕事の素晴らしさを味わって下さい。応援します。(あ、もちろん、教師にならなくても応援しますよ。教師以外の仕事も素晴らしいと思います。ただ、私は教師という仕事は特に素晴らしいと考えています。)
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小学校教師の仕事「8 この仕事を目指している人に一言お願いします。」その2

2015年01月20日 | アート・文化
小学校教師の仕事(中学生からのインタビューにこたえて) からの続き


8 この仕事を目指している人に一言お願いします。

○ ささいなことができるようになりましょう。
 スポーツで難しそうに見える技は、ささいな技術の積み重ねで成り立っています。勉強で解く難しい問題も、小さな問題や考え方の組み合わせで成り立っています。教師の仕事も同じです。一見難しそうに見えても、実は小さな技術の組み合わせで成り立っています。
 重要なことは、ささいなことを確実にできるようになることです。ささいなことというのは、実は、土台になっており、しっかりした上に高度な技術が積み上げられています。

 実は、この「ささいなこと」がどれくらいできるかが、すぐに分かる行動があります。基本的な行動で、これができていれば、他の「ささいなこと」もできると考えられます。

 その「ささいなこと」とは、「挨拶、返事、履き物揃え」です。
 これらができる人は、不思議と他の「ささいなこと」もきちんとできています。

 挨拶ができる人は、周りの人を明るくします。逆に、挨拶ができない人というのは、周りの人を不愉快にさせることもあります。挨拶一つ満足にできない人が、子どもの心を理解できるはずがありません。

 また、返事をするというのは、「あなたを受け入れていますよ」というメッセージです。気持ちのよい返事ができる人は、「気持ちよくあなたを受け入れますよ」というメッセージです。逆に、元気のない、嫌々ながらの返事は、「嫌だけれど、渋々あなたを受け入れます」というメッセージです。
 返事一つも満足にできない人は、子どもとのよい人間関係は築けません。
 挨拶や返事が気持ちよくできるというのは、人間関係を築く土台になります。まずは、学校で、できるようになることです。そしておうちや地域でもできるようになったら素晴らしいです。
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小学校教師の仕事「8 この仕事を目指している人に一言お願いします。」その1

2015年01月19日 | 仕事
小学校教師の仕事(中学生からのインタビューにこたえて) からの続き

8 この仕事を目指している人に一言お願いします。

○ 3つ目の幸せをたくさん味わえます。

 幸せには3つの幸せがあるという人がいます。それは、「してもらう幸せ」「できる幸せ」「してあげる幸せ」です。

 「してもらう幸せ」とは、人に何かをしてもらう幸せです。教師が困っていれば、子ども達は、すぐに助けてくれます。教師がお願いすれば、たくさん助けてもらえます。そんな時に、幸せを感じます。

 「できる幸せ」とは、「自転車に乗れるようになった」「泳げるようになった」などがありますよね。教師の場合、「泳げない子どもも、泳がすことができるようになった」「漢字を読めるようにする指導法が分かった」等です。昔はできなかった指導ができるようになれます。これも幸せです。

 「してあげる幸せ」とは、「算数の問題が分かるように教えてあげた」「後ろ回りができるように教えてあげた」等です。「先生、有り難う。」「先生のおかげで分かるようになった。」と言う言葉をもらえることもあります。

 この3つ目の幸せが、一番強く幸せを感じられます。人の役に立つことほど、自分の存在意義を確認できることはないからです。

 そして、教師の仕事は、殆どがこの3つ目の幸せにつながる素晴らしい仕事です。
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小学校教師の仕事「7 これからの夢や目標を教えて下さい。」

2015年01月18日 | 仕事
小学校教師の仕事(中学生からのインタビューにこたえて) からの続き

7 これからの夢や目標を教えて下さい。

○ 自分に与えられた役目を果たす。
 まず、自分に与えられた役目をしっかり果たせることが目標です。
 自分が今やるべきことをしっかり果たし、その積み重ねの延長上に夢も実現に近づいていくと考えています。夢を持っていても、今やるべきことをおろそかにしていては、実現は不可能です。これは大人も子どもも変わらないと思います。
 自分の場合、与えられた役目をしっかり果たすことが、子ども達のためにもなります。限られた時間の中で、少しでもよい教育をすることが、まず大切だと考えます。(できるならば、「自分に期待されている以上の結果を出す」ように心がけています。)
 目の前の仕事を一つ一つしっかりし、「精一杯やった」と思える仕事をし続けることが、今の夢であり目標です。


○ 若い人への「恩送り」をする。
 「恩送り」という言葉があるそうです。これは、「誰かから受けた恩を、直接その人に返すのではなく、別の人に送ること。」だそうです。
 これまでにたくさんの先輩教師から厳しく優しく教わってきました。そのおかげで、自分は教師という仕事を楽しめています。その先輩達に直接の「恩返し」はできそうにありません。しかし、「恩送り」ならできそうです。若い先生方や大学生、そしてSさんのように、教師を目指している人たちのお役に立てることを、喜んで引き受けたいです。
 このSさんのインタビューにこたえることも「恩送り」の一つです。「恩送り」をする機会を与えもらったことに感謝しています。


○ 学びをまとめ、本を出版する。
 これまでに学んできたこと、実践してきたことの中には、簡単で、楽しくて、効果のある指導方法がたくさんあります。それらをまとめて、本に書き、出版したいというのが夢です。これも自分にとっては「恩送り」の一つだと考えています。
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小学校教師の仕事「6 この仕事に必要なことはなんですか。」

2015年01月17日 | アート・文化

小学校教師の仕事(中学生からのインタビューにこたえて) からの続き

6 この仕事に必要なことはなんですか。
○ 熱意、体力、知力と笑顔
 「子どものために、少しでもよい教育をしよう」という熱意が必要です。特に、若いうちは、熱意が知識不足や経験不足をカバーしてくれると思います。
 体力も大事です。理由は、先ほど述べた通りです。
 また、知力は、知識の「量」というより、学び続ける「姿勢」が大事です。いくらたくさん知識があっても、社会の変化が早いので、いずれ古くなっていきます。学び続け、より良く変わっていこうとする姿勢こそが必要です。
 そして、必要なのは、笑顔です。今まで私が出会ってきた素晴らしい先生方に共通するのは、「笑顔」でした。厳しいと言われる先生であっても、普段は笑顔でにこやかにされています。笑顔でいるからこそ、子どもも周りの先生方も心を開いているのではないかと思います。
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小学校教師の仕事「5 この仕事において気を付けていることは何ですか。」

2015年01月16日 | アート・文化
5 この仕事において気を付けていることは何ですか。
○ 健康管理

 まずは、「健康管理」です。具体的に言うと、自分の場合は「睡眠時間の確保」です。睡眠を削って仕事をしなければならない時もありますが、それは、急を要する場合のみです。長続きするものではありません。睡眠不足が続くと、必ず体をこわします。


 だから、できるだけ規則正しい生活をして、体調を整えるようにしています。教師に限らず、どの仕事でも体力が重要です。体調を崩すと、周りの先生方や子ども達にも迷惑をかけてしまいます。また、体力が無くなると、気力もしぼみます。いつも明るく元気に笑顔で振る舞えるようにするためにも、健康管理は重要です。

○ 学びの継続

 当然すぎる心がけですが、学び続けることで、指導する楽しさは高まります。本を読んだり、他の先生方に学んだりして、新しい指導方法や考え方で授業をすることです。

 私は、教師の学びを「ゆっくり流れる川を上流に向かって進んでいく」というイメージで捉えています。少しずつでもいいから学んでいけば進みます。しかし、努力を怠れば、必ず衰え、指導の腕も後退していきます。

 学び続けるという点で、中学生の今からできることは、本を読む習慣を付けておくことでしょう。

 Sさんは、よく本を読むから大丈夫ですね。


○ 「児童を理解すること」と「教師を理解してもらうこと」

 児童のことを理解することは必要です。子どもがどんな気持ちで学校に来ているのか、何が楽しみで、何に困っているのか等、子どもを理解することは必要です。どんなにがんばっても、十分に理解することは難しいですが、理解しようと心がけることが大切だと考えています。

 また、教師を理解してもらうことも心がけています。いくら口先でいいことを言っても、子どもは変わりません。教師の言っていることと行動していることが一致していなければ、子どもには信用されないと考えています。教師が言っている以上は、教師自身も子ども以上にやるということが、教師を理解してもらうことにつながると考えています。
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小学校教師の仕事(中学生からのインタビューにこたえて)「4 この仕事でつらいと思うことは何ですか」

2015年01月15日 | 仕事
4 この仕事でつらいと思うことは何ですか。
○ 時間がないことです。
 どの仕事でもそうですが、忙しいです。特に、もっといい授業をしたい。もっといい学級づくりをしたいと願うほど、やることは多くなり、時間は足りません。ただ、限られた時間の中で、ベストを尽くす経験をすればするほど、腕は上がっていきます。工夫する力も高まっていきます。逆に、ベストを尽くそうとしない人には、成長はないでしょう。

○ 20代のころの仕事は、つらいことの連続でした。
 大学を卒業し、採用試験に受かったら、「先生」と呼ばれます。でも、自分には「先生」と呼ばれるような知識も技術も殆どありませんでした。知識も技術も不十分なので、授業も学級づくりもうまくいかず、「これでいいのかな?」と悩みながらの20代でした。特に3年間くらいは、とてもつらかったです。
 まず授業の進め方に困りました。大学で学んだ内容くらいでは、とてもこなせないのです。学級の係や当番決め等の学級でのこまかなルール決めも分からず、学級通信や時間割の作り方も先輩教師に聞きながら何とか作っていました。
 周りの先生方に支えられることの連続でした。保護者の方々にあたたかく見守っていただきながらの20代でした。
 やる気だけで何とか乗り切った20代です。もちろん、自分には教師としての知識も技術も不十分だと言うことは十分過ぎるほど分かっていたので、本をたくさん読みました。先輩教師にたくさん聞きました。教師仲間の研究サークルにも参加し、休日もお金を払っていろいろな研究会に参加しました。
 自分の場合、もがき苦しみながらの20代だったので、あの頃に戻りたいとは考えません。ただ、その頃にもがき苦しんだからこそ、今は仕事が楽しいのだと確信しています。
 「20代の頃は苦しい。特に初めの3年間はとてもつらい」
 これは、教師に限らずどの仕事でも言えると思います。このつらい期間を、周りの人や環境のせいにせずに、乗り切った人だけが仕事の楽しさを味わえるのだと考えています。「苦あれば楽あり」です。


○ 正直言って、今はつらいことは殆どありません。
 「つらい」経験をたくさんし、学ばせていただきました。たくさんの知識や技術を身につけさせてもらったおかげで、今は仕事が楽しいです。
 「つらい」と思えるような状況になることはありますが、これまでの経験上、「つらい」と思える課題を乗り越えた後に、自分の成長を感じました。例えば、「研究授業」です。他の先生方が自分の授業を見に来ます。これまで、自分の授業を他の先生方に見てもらい、未熟な点をたくさん教えてもらいました。その時々の指摘は、自分にとってはつらい指摘でもあります。例えばこれまでに指摘されたことは、「子どもを見ていない。教室の中央ばかりを見て、はしの子を見ていない。」「子どもができるようになったかどうかを評価していない。がんばりを認めていない。」「説明に無駄な言葉が多すぎる。言葉が多いからかえって分かりにくい。」等々です。これらの指摘を受けた時は、へこみますが、それらの厳しい言葉があったからこそ、少しずつ自分は成長できたのだと考えています。
 「つらい」と思われる状況になったら、今は「チャンス」と思うように心がけています。
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小学校教師の仕事(中学生からのインタビューにこたえて)「3 この仕事のやりがいや喜びを教えて下さい。」

2015年01月14日 | アート・文化
3 この仕事のやりがいや喜びを教えて下さい。
○ 子ども達が「分かった」「できた」と喜んでいる姿を見た時です。
 自分が小学生のころは、跳び箱が飛べませんでした。水泳も25m泳げませんでした。できなくてとても悔しい思いをしました。だから、自分は絶対に跳び箱や水泳でできるように教えたいと願っていました。自分もたくさん学んできたので、跳び箱や水泳に限らず、できる喜びを味わわせる技術をたくさん持っています。精一杯教え、励まし、子ども達が「先生、できた」「わかった」と言って喜んでくれる瞬間は何度味わってもうれしいです。


○ 子ども達が仲良く助け合っている姿を見る時です。
自分が教えて子ども達ができるようになるのもうれしいです。ただ、子ども達同士で助け合いながら分かったり、できるようになったりする姿を見るのはもっとうれしいです。

 例えば、昨年は、バスケットボールの授業をしましたよね。チームで作戦を立て、みんながプレーできるように練習をし、試合では励まし合う姿は素晴らしかったです。
 授業が進むにつれて仲がよくなり(もちろん途中ではケンカみたいなことがあっても、それを乗り越え)大会ではベストを尽くして、お互いにたたえ合う姿を見るのは、教師としての喜びです。頭も心も体もたくましくなったことを感じます。

 以下、次号に続く・・・。
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小学校教師の仕事(中学生からのインタビューにこたえて)

2015年01月13日 | 仕事
 昨年度は、6年生を担任していた。その時の教え子Sさんから、インタビューを受けることになった。Sさんの夢は、小学校の教師ということである。
 よって、私が、小学校教師の仕事について答えることになった。

次のように答えることにしようと考えている。

まず、職業インタビューに選んでもらったことに感謝します。精一杯考え、おこたえします。ただ、私個人の考えですので、他の先生にインタビューすると、また違うお話が聞けると思いますよ。
以下の7点をお聞きしたいということでしたので、順番におこたえします。


1 仕事の内容を教えて下さい。
2 なぜ、この仕事に就いたのですか。
3 この仕事のやりがいや喜びを教えて下さい。
4 この仕事でつらいと思うことは何ですか。
5 この仕事において気を付けていることは何ですか。
6 この仕事に必要なことはなんですか。
7 これからの夢や目標を教えて下さい。
8 この仕事を目指している人に一言お願いします。



1 仕事の内容を教えて下さい。

○ 周りの人が幸せになることなら何でもします。
特に、小学生の健全な成長につながることは何でもします。賢くなるための教育、優しく思いやりのある人になるための教育、たくましくなるための教育をします。


○ 実際には、授業が一番多く時間を取ります。
授業以外にも授業の準備や丸付け、他の先生達との打ち合わせや職員会議、そしてそれらの打ち合わせや会議のための資料作成、家庭訪問、運動会の準備、保護者との連絡や相談業務など、たくさんの仕事があります。


2 なぜ、この仕事に就いたのですか。
○ 素晴らしい先生に教えてもらっていたからです。
 小学校、中学校、高校の時の先生方にいつも恵まれていました。特に、小学校の時に担任してもらったT先生には、「子どもを育てることはいかに面白いか」「教師はどんな仕事をしているか」を教えてもらいました。朝の会の話や授業中の脱線話で、これまで受け持った子どものエピソードとして話してもらい、「教師もいいなあ」と考えたのが始まりでしょうか。

○ もともとは、専門的な技術を身につける仕事に就こうと考えていました。
 小学生の時は、大工さんや寿司屋さんになりたかったです。努力して技術を身に付けた職人さんはかっこいいと思いました。その頃は、「職人さんになれば、自分のがんばり次第で周りの人に信用してもらうことができ、メシが食っていけるようになる」と考えていました。
よく考えると、教師も専門的な技術を身につける仕事です。たくさん学んで、教え方を工夫し、子ども達が「たのしい」「分かった」「できた」という教育ができれば、周りの人に信用してもらうことができる仕事です。

 以下、次号に続く・・・。
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