仕事の道楽化

 仕事が道楽になることを目指しています。

「見える人」と「見えない人」

2011年06月28日 | 教師修業
 教員を大きく2つに分けると、「見える人」と「見えない人」の2つに分かれる気がする。(これは、オカルトの話ではない。オカルトの話は、それはそれで好きだけれども・・・)

「見える人」というのは、子どもが見える人である。授業中、子どもの反応を見ながら授業を進めることができる人である。子どもの反応を見ながら授業を進めるので、分かりやすい。子どもも学ぶ楽しさを味わえる。

 「見えない人」というのは、子どもが見えない人である。子どもを見ていない人である。分かっていてもくどく説明をするので面白くない。分かっていなくてもそのまま進むので分からない子は置き去りである。
 (これがひどくなり、エスカレートすると「学級崩壊」となる。)

 自分はもちろん「見える人」でありたいし、もっともっと見えるようになりたいと強く願っている。

 授業に参加している子ども達から、「先生、私が見えていないよ。」と思われているのではないかと、いつも心配している。

 「見える人」と「見えない人」の違いは、意外とよく分かる。一番簡単なポイントは、「ゴミ」である。

これまで、教室に紙屑などのゴミが落ちている場合や、教室や廊下に落ちているゴミが放課後までそのままだった場合、その教室にいる教員は、ほぼ間違いなく「見えない人」であった。

教室に落ちているゴミ1つ気付かない教員に、日々動き変化する子どもが「見えているはずがない」と自分も思う。

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「即答の名人」になれた理由

2011年06月27日 | 教師修業
 尊敬する鍵山秀三郎氏のエピソードが綴られた本を読んでいる。
「エピソードで綴る鍵山秀三郎の流儀」である。

 これは、普段鍵山氏に接している亀井民治氏の著書である。鍵山氏の実践や考え方を違った角度から見ることのできる貴重な本である。

この中で、亀井氏が、鍵山氏は「即答の名人」であると述べている。質問に対して逡巡することがないのだそうである。
 鍵山氏は、質問にはいつも「即答」しているそうである。

 その理由は「複写葉書」にあるという。

次のように鍵山氏は述べている。

「もともと私は、人の前で話をするのが苦手で大嫌いでした。文章も、できれば書きたくはありませんでした。そんな私が、複写葉書を書くようになったのは、1991年11月23日、ハガキ道の実践者坂田道信先生にお会いしてからでした。

 以来、『自分の気持ちを込めて葉書を書こう』と始めて、2010年11月7日現在、50枚綴りの複写ハガキが1036冊になりました。枚数にすると、51800枚。単純に、延べ計算で換算すると、毎日7~8通の葉書を書き続けてきたことになります。

 この実践を通して得たことは、自分の考えがハッキリとしてきたと言うことです。人からの借り物でない、自分の物差しをもてるようになったと言うことです。突然、相手に質問されたときでも、『それは、あ~、え~っ』などと、答に逡巡することが無くなったのです。

 ときには、便箋十枚をこえる相談や質問の手紙が届くことがあります。そんな時でもハガキ1枚に要点を書いて返事ができるようになりました。これも葉書を書き続けてきたおかげです。今ではハガキを書くことが、いかにすごい力になってくれているかを実感しています。」(p.p.105~106)

約5万枚のハガキを書くことが、思考を明確にする訓練になったというわけである。

 これは、全ての人に当てはまると思う。書く量が多ければ、考えは深まる。
 しかも、鍵山氏の場合、相手意識を明確に持って、どんな目的で書くのかを明確にしてハガキを書いたはずである。

 鍵山氏のような誠実さで、相手のことを親身になって考えて5万枚のハガキを書けば、「即答できる」ようになれるのかもしれない。(果てしなく長い道のりのように思える)

 「書くことで、思考は明確になる。」
 これは、自分に対する戒めの言葉でもある。

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算数授業のゴールイメージは、できるようになって喜んでいる子ども

2011年06月03日 | 算数
 「授業は、ゴールから組み立てる」
授業づくりに関して、重要な視点だと考えている。

最近の算数授業のゴールイメージは
「練習問題で子どもが○をもらって喜ぶ姿」であることが多い。

授業の終盤で、その日の練習問題を解かせることが殆どである。
その際に、練習問題に○を付けに回る。もしできていない子がいれば、その都度アドバイスをする。

 ○を付ける際に、「良くできたね。」「素晴らしい。」「今日学んだことができているね。」などのほめ言葉も添える。そうすると、どの子も喜ぶ。

 この「○を付けに回って、子どもができるようになり、喜んでいる姿」が自分の授業の具体的なゴールイメージである。

 だから、授業の準備をする際、教科書の練習問題ができるようになることをめざして授業を組み立てる。

 そのために、基本問題をどのように理解させ、「分かった。他の問題もできそう」と思わせるかを考える。

授業の度に、どの子にも○を付けることができる。どの子も喜ぶ。こんなに幸せな思いを毎回味わえる算数の授業は楽しい。教わる方も楽しいと思うだろうが、教えている自分はもっと楽しい。

 ○を付けてほめられた子が、「やった」「よっしゃ」と言ってガッツポーズをしたりする。その姿を見ると、自分も教員としてお役に立てているのではないかという実感を味わうことができる。

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