ファンタジーなど

基本的に、いろいろなことの変なとこに突っ込みます。

緑の使者の伝説 上下 クリステン・ブリテン著 ハヤカワ文庫 

2012-08-20 12:04:34 | ファンタジー
剣と魔法の異世界ファンタジーです。時代的には、防具が鎖帷子や盾がせいぜいの古代ってとこでしょうか。サーベルがでてくるのも、鐙(あぶみ)もでてくるのも、まあ、異世界だからってことで。


デビュー作だそうですから、ちょっと変なとこはしかたないかもですが、なんか最後の1/4に・・・集中が切れちゃったか、展開に熱中しすぎて配慮が回らなかったのかも。あるいは、訳者が、段落をあちこち落としちゃったのかもですけど。

カリガンの馬は、ファンタジーの馬だからというしかないほどタフです。

魔法は素質がないと使えないとしていますが、素質が無い人でも使えて意図した通りに働く道具や呪文があるようです。魔法は使用者に負担を掛けて働くとされていますが、この道具と呪文については、その理にないようです。

P157他:ショーデルの弓矢の連射速度がちょっと早すぎかも。一人に2本打ち込むんですが・・・・ほぼ同時に刺さる描写は、まずいでしょう。現実の矢数は1分に10数本あたりのようですから、2本の間に5~6秒あることに。
最初の1本で死んで、次ので隷属させられるといっているのですから、最初の矢で倒れ始めるので2本目は、刺さる角度がかなり変わるはず。即死しないまでも、すぐ意識を失うってのも奇妙ですが魔法のせいらしい・・・

P169:トマスティン一行は、首謀者の仲間だから、邪兵に襲われないのは当然という一方で、邪兵は、どうやって自分らの仲間であると認識できるんでしょうか。ところで、トマスティンはP172のベリルの戦闘開始以後、多分作者が書き忘れ、だいぶ後で、つかまった状態で再登場します。まあ、トマスティンは、だいぶ後にも、同じような感じででてきます。主人公の目に触れなかったから抜けててもいいんだって考え方もあり?

P178:片手に刃のこぼれた剣を持ち・・・・使えなくなった剣を捨て:この間、剣が壊れるような記述は無いんですが。

P243:騎兵ご一行様が、音を出さずに移動するのって、無理です。足音は、ファンタジーの馬だから、蹄鉄不要ですとか、犬猫みたいに足裏には肉球があるんですというなら?で、いななくのは、やがりファンタジーの馬なので犬以上に利口ですとでも・・・

P244:城の北東に、英雄の道に続く区域があるようなんですが・・・これって市民の生活域に連接してるっぽいうから誰でも入り込めそう。このエリアそのものが、なんかの門通らないといけないんじゃないかな。

P277:デボンが自殺する場面。簡単に刺さり、また簡単に抜けすぎます。まあ、ジェンダラが後に自殺するときも。まずは、相手の体に抱きつくんではなく剣を掴んで固定して飛び込まないと串刺しになれないでしょう。

P324:両肘をついて体を起こし:なので仰向けに倒れていたことになります。だから、みなが見下ろしているのは正しいとしても、カリガンがテーブルを真っ二つに切ったところから以後に、どう倒れたかの描写が抜けています。普通なら、前のめりで膝付くあたりと思うんですが。

タイトルについて:原作は”GREEN RIDER”です。伝説の使者の亡骸は出てきますが、伝説をつけた理由は不明です。

2011年2月に4作目が出ているシリーズだそうです。懇書では、シリーズ名をうたっていませんから単発で終わるかも。訳者も弱気だし・・・

おまけ:緑の使者の使う魔法は、魔法というより超能力っぽいんですが・・・・呪文じゃない。使ったときだけ効果がある。一種類しか使えない。人に使い方を教えられない。他人の使っているのを学べないなど。



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