
All Photos by Chishima, J.
(フルマカモメ白色型 以下すべて 2015年6月 北海道東部)
NPO法人エトピリカ基金主催の海鳥調査で、道東沖を巡ってきました。釧路を起点に根室半島先端まで往復するため、出港は朝の3時。前日夜に現地入りして岸壁で車中泊、2時半には起床して乗船というハードスケジュールです。帰港は14時過ぎ、11時間強の小型船での航海でした。
所々濃霧や更に湿度の高い「ジリ」に悩まされたものの波は穏やかでした。最も多かったのはおそらくフルマカモメで、数十~数百の群れも点在し、日本近海では少ない白色型も散見されました。
根室半島沖ではフルマカモメとウトウが卓越していましたが、釧路近海ではクロアシアホウドリの姿も目立ち、カンムリウミスズメも何度か観察されました。気象庁のHPを見ると釧路の南~南東沖の海水温が平年より1~3℃高くなっており、このあたりに暖水塊が入り込んでいるために、これら7月以降に多い海鳥が早くから現れているのかもしれません。
帰り道、船頭さんが自身の出身地の近くにある尻羽岬へ船を近付けてくれました。厚岸湾の西側の玄関口に当たる岬で、断崖絶壁が落ち込む海には頂部に鳥居のある帆掛岩があります。海上安全や豊漁を祈願してのことなのでしょうが、よくあんな場所に鳥居を立てたものです。現在の鳥居は、陸上自衛隊が設置したそうです。
夜明け前の幣舞橋

尻羽岬と帆掛岩

(2015年6月16日 千嶋 淳)
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