局の道楽日記

食道楽、着道楽、読書道楽  etc
生活色々を楽しんで暮らしている日々の記録です

浮上なるか?

2011-04-24 00:44:28 | 友人
さて、落ち込み気分のままだったが、 落ちた ☆ 家にAちゃんNちゃんという親友たちが来ることになったので、それなりに用意をすることになった。
二人とも料理のセンスはいいんだけどやはり普段忙しいから時間のかかるものはなかなか作れないだろうと野菜たっぷりめで用意。



春キャベツでたっぷり巻いたロールキャベツ スモークサーモンを散らしたグリーンサラダ 筍とよもぎ麩とワカメの炊き合わせ ホウレンソウのキッシュ などなど。料理って嫌いじゃないし、自分の料理を食べてくれて「おいしいっ」って言ってくれる人のために作るのは気分転換になった。

Aちゃんは千疋屋のイチゴのムースを Nちゃんは国産オリーブのペーストとサワークリームなどを持ってきてくれた。オリーブとサワークリームを混ぜ合わせてちょっと焼いたフランスパンの薄切りに伸ばして食べるとなかなかおいしい。
アルコールはヒューガルテンホワイトとスーパードライ 赤ワインに赤霧島。

メーカーで研究職をしているAと自分の事務所を持っているNはともに一級建築士。アタリマエだけどこのたびの震災が彼女たちの仕事にかなり影響を落としているようである。とにかくモノがない・・・ のが大変らしい。
私たちも新聞やTVなどで部品がないから車が作れない なんぞの記事を見て「大変なんだな」と上っ面で思うけど、実際その場で普段足りているものが圧倒的に足らなくてそれを融通することから始める現場の具体的な話を聞くとそれがどんだけ大変なのかも思ったし、これから本当に日本が復興するんだろうかしばし不安になってしまった。
それに加えて、Aちゃんダンナの仕事相手がこの震災で真っ先に居なくなっちゃった人たちなので、決まりかけた仕事がフイになり、これから新規にも契約が取り難く、先が見えないことなども。
オットの仕事ももちろん影響は受けたが(計画停電などで) またちょっと影響を受けた形が違い、モノつくりや流通の現場の一線で働いている彼女たちの社会を見渡す目で見たことを聞くと、また違った感慨を持ってしまう。

Aちゃんは仕事、家庭でなかなか大変さを抱え、Nちゃんは親しい仕事仲間の内の何人かの家族が被災して実家が流されたり家族が亡くなったりして そのお見舞いやら相談やらでやはり忙しかったらしい。
「なんかここ一か月 自分の仕事は激減してるのにそういった話であっちこっちしててさ、あたしゃ民生委員かいって思ったよ」なんて言ってたけど、頭の回転が速くて仕事も仕切りも迅速、彼女に相談した人たちはずいぶん助かったと思う。

それぞれが自分たちの事を話し、それを聞いてくれてアドバイスしあったり笑ったり・・・
私もこの一週間の落ち込みを彼女たちにぶっちゃけた。ちなみに彼女たちには子供はいない。
でもNちゃんが私の話を聞いた後に

 「わたしもね、自分が設計した家を建ててる時ってそれは自分の作品じゃん? 建ててる間はしょっちゅう現場に行って自分のものとして見回るわけよ。工務店のおっさんたちに ちわ~っすなんて言って自由に出入りして ここはこうやったらいいかもって時はその場で変更したりもしてさ。まっ天塩にかけるわけね。 それで、その家が出来上がるとアタリマエだけど今度は施主さんのものになるわけさ。毎日のように自由に出入りしてた所に 今度はピンポン押して入っていかなきゃなんない。出来上がったってことはうれしいけど、それが自分のもとから離れるってのは毎回さびしいんだよね。局ちゃんのさびしさってのは私のこういう気持ちのもっと強力にしたもんなんじゃないの?」 と言ってくれた。
Aも「わかる わかる~」ってうなずいている。

友達の良いところって言うのは 人の痛みが想像できることじゃないだろうか? 同じ立場や同じ経験をしたわけじゃないけど、こうやって想いを受け止めてくれてある意味共有してくれる友の存在のありがたさ。 家族とはまた違うところで 絶対裏切られないだろうなって信頼できる友人がいるのは嬉しいもんだと思った。

こうして友人に吐き出して聞いてもらって思いを理解してもらってずいぶん楽になったってわけです。

食事が終わっても乾きものをつまみながらチビチビだらだら飲んで、デザートのムースも食べながら 帰ってきた娘もしばし一緒に話したりして、いつの間にか2時をすぎ(7時から始めたから7時間も話していたわけね w)彼女たちが帰ったあとも色々考えて寝た時刻は4時を過ぎていた。

もう遠い日になっちゃったけど、私の結婚が決まり 新婚生活は当時オットが赴任していた関西だったんだけど、父が私の新居の電話番号を自分の手帳に書き込むことになった時 0☆か・・・ 遠いところに行っちゃうんだなあ とポツリと漏らしたこと。普段は飄々としていてあんまりセンチなところを見せない父だったけど、その一言は妙に心に残っている。
自分が両親と過ごした日々、ドラや娘を育てた日々、その日々が交錯して色々蘇える中で 「さっ 元気だすべ」とも思った。
まだ、自分を必要としてくれている人も居るし、これからドラも新しい生活を始めたあとでも色々しでかすだろうし、それが新たな喜びももたらしてくれるかもしれないなって 前向きに考えなきゃなって気持ちにしようと思う。






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6 コメント

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有り難いです・・ (hiroko)
2011-04-24 15:53:07
友だちの存在には、何かにつけ
感謝します。
そして、娘がいることも大きな力です。
tsuboneちゃん、
結婚準備に向かい、細々した選択事項が多く
マリッジブルーになることもあるだろうけど
がんば♪です。
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地震よりも驚きました (イーサン)
2011-04-24 20:06:04
局様が落ち込みましたか。それも約1週間治癒傾向無しで。
落ち込むとか、弱気とか、そのような負の力が働く言葉は辞書にないのかと
思っていました。きょうで1週間ですね、今頃は前向きな力が強力にみなぎってる事を
祈念しております。
Nさん、すばらしいたとえ話ですね。
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Unknown (ミック)
2011-04-25 14:48:19
本当にここまで局さんが凹むのもめずらしい。うちは両方女なので、私の方がガックリするのかな。
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hirokoさん (朱鷺局)
2011-04-26 23:41:48
家族の存在 友人の存在 やっぱり両方ありがたいですよね。

癒し系じゃない娘も 結構これからは話し相手になりそうだし

ホントマリッジブルーってのは自分の結婚時だけじゃなかったのよね。
自分たちの時は若さの勢いでできたけど、自分の経験値がある程度上がった分
色々見えることとか考えちゃう事とか多そうだし、
かといってあまり口も出したくないし、却って色々悩みそうな予感です
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イーサンさん (朱鷺局)
2011-04-26 23:45:53
私が落ち込むのを震災と同レベルで驚かないように・・・

Nちゃんのたとえ、改めて書いてみたらホント秀逸ですよね。
頭の良いヒトって 自分が経験してなくても
心情や痛みなんかを想像して思いはかれる人だと思うんだよね。
だから結果的にヒトとの関係で優しくなれるんだよね~
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ミックさん (朱鷺局)
2011-04-26 23:47:55
女の子の時は男親ってショックみたいよね。

でも今時は男の子の方が女方の実家に引っ張られるからな~
ミック家に息子ができるって感じでいいかもしれないですよ。
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