局の道楽日記

食道楽、着道楽、読書道楽  etc
生活色々を楽しんで暮らしている日々の記録です

愛の賛歌

2011-04-09 22:49:35 | 見る(映画 劇場 美術館など)
話は前後してしまったが、4日 銀座PARCO劇場、初日だった。

幕が開き パリの街角で若者にからまれる場面から始まる。黒い髪、黒いベレエ帽に黒ジャケットの美輪さん。
動きがゆっくりでやはり年は隠せないな~とは思ってしまったが・・・(80近いと思えば若いけど)

変なたとえだけど、昔、怪人二十面相の少年少女向きのシリーズを読みませんでしたか? その表紙のレトロな絵。二十面相と明智探偵が基本で、それに時として小林少年とか美女がからむ表紙絵。
ちょっと暗いトーンで いかにも昭和って感じの絵。
なぜか みわさんの舞台ってあの表紙絵を思い出すのよね。共通に感じられるレトロさは好きなんですが。



しかし、ひとたび歌が始まるとその迫力にひきつけられてしまう。ラヴィアンローズや 渾身で歌う愛の賛歌は圧巻。ちょっと変わった歌い方だし男声だし、CDで聞いたことのある本家のピアフと比べると??って感じもあるが、恋人のマルセルを亡くして魂の限りをこめて鎮魂歌になってしまった愛の賛歌を歌う愛を求めてやまない女性の悲痛な叫びを感じた。美輪さんオリジナルの。


いつもの通り 舞台友Nにとってもらった関係者チケットだったから5列目中央というオペラグラスいらずのとても良い席だった。
ほかの出演者もよく見えておもしろかったが。
Nは大学時代 銀巴里に通って当時のみわさんの歌を聴いていたらしい。
「当然歌も良かったけど、おしゃれでね~、それに色が白くて背中のきれいなこと!」だそうだ。
その頃私は白衣を着て、(早くこの実習終わらないかな~)なんて思いながらも試験管をふっている毎日だった。
Nは「局は大学で勉強してたから役に立つ知識があっていいよね」って言うけど、私に言わせりゃ実学より文化だね。Nの文化度は年季が入ってる。

ピアフの妹役は YOUさんだった。何を着ても似合うきれ~いな細身。
最後の恋人 テオの役の男の子 顔は小さいし背は高いんだけど周りのベテランの中で未熟さで浮いていた感じ。最後の歌のソロは(なんじゃこりゃ?)って感じだったが Nに言わせると毎回テオ役の歌は下手なんだそうだ。 「下手な子をうまくしてから世の中にだして手放してるって私は思うのよね~ またそ思うと泣けるんだよね」 と Nは言っていた。
なるほどね~ 舞台って見続けてると色々感じる部分も深いのね。
最後はみんなスタンディングで拍手 涙ぐんでいる人も多かった。

愛を求め 愛に生きる その生き方の激しさ、純粋さに なんとなく落ち着かない世相の中で余計胸を熱くさせられた気がする。


終わった後 楽屋にお邪魔した。

この日は 假屋★省吾さん 高嶋★宏さんもいた。そういえば毛皮のマリーの時には 周防監督夫妻と同じエレベーターだったっけ。
はずした鬘を持って歩く 作曲家役の元宝塚の ★さんや、まだ上気した顔でほかの出演者と話しながら歩くYouさんなどとすれ違ってなかなか刺激的な空間だった。

 

コメント (2)
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