局の道楽日記

食道楽、着道楽、読書道楽  etc
生活色々を楽しんで暮らしている日々の記録です

他人ごとではないこと

2009-11-25 12:06:16 | 友人
ここ一月ほどの間で、私のごく親しい女友達二人の身の上になかなか大変なことが起こってしまった。

まず、食の伝道師Fさん。80歳になったばかりの実のお父様が自宅で転び、打ち所が悪かったのか脊損になってしまった。
おっとり系でチョイ惚けのお母様をリードして老夫婦でがんばって自立して暮らしてきたのに、お父様は救急車で運ばれてそのままICUに。一命はとりとめたが、これからも不可逆的に首から下は動かなくなってしまったらしい。

お母様にはその事実はまだ伝えていないが、もちろんショックを受けているし、一人では置いておけないのでFさんの自宅にひきとっている。

そしてもう一人は元モデルのT。事情があって実母を引き取っている 家はダンナさんの両親との二所帯住宅なので一緒に住むわけにはいかないので、その近くに自分のポケットマネーでアパートを借りてお母様の生活を見ていた。

そのお母様、引き取った当時、妹夫婦に追い出されたのがショックで抑鬱状態、または時々興奮して泣き出すなんてこともあり、持病を診てもらうのと一緒に神経内科にも診てもらったらしい。そうしたら抑鬱剤と安定剤が出たそうだ。
それがどうも過剰だったらしく、ある朝、朝食を届けに行ったところ、布団に仰向けに倒れて失禁したまま起き上がれずにいたらしい。そのまま オムツ生活になってしまった。

二人とも私より年上で殆ど同い年、陽気で行動的で華やかな女性たちである。きちんと子育てをこなした上で、自由になった時間と自己資金でおしゃれをして、色々な行事を楽しみ、世界中遊びに行っていたマダム。 その二人にも青天の霹靂というか、試練というものは降りかかってくるものなのね。

FさんもTも情報量や実行力が元々あるので、介護の仕組みなどを勉強し、色々な申請をこなしながら 現在がんばっている。 私も直接お手伝いできる事はないけれど、少しでも役立つ情報などは聞かれたら周りの医療関係者に聞きながら伝えることにしている。
または 「あ~ ムカつく 今の医療制度って何よ! 聞いてよ 局ちゃん」なんて時は電話で相手になったり 近場でランチくらいはお付き合いして一緒に憤っている。
やっぱり今は とにかくお年寄りは在宅で介護しようっていうのが基本的な厚労省の方針みたいである。よく3ヶ月たったら年寄りが病院から放りだされるなんて病院を悪者にした論調も見られるが、病院だって慈善事業じゃないんだし、企業として成り立っていくためには置いておけばおくほど赤字になる、寝たきりの患者さんに対してはそういった処置もやむないことであろう。そういう保険制度にした厚労省が悪いのだと思う。
FさんやTはまだ時間的、金銭的には恵まれているから可能かもしれないが、そうもいかない所は、どうするのだろうかと時々我が身に置き換えると空恐ろしくなってしまう。
子供手当てのおかげで配偶者控除も無くなるらしいし、そうなったらパート枠関係なく働くのがこれから生きる道だ なんてどこかの経済評論家が言ってたけど、そうも言ってられなくなるかもね。子育て終わった所帯は増えた税金に圧迫されながら年寄りの介護だよ、これからは。

障害者と要介護者を抱えてしまったFさん。 母親が要介護者になってしまったT。
どちらも本当に大変だと思うけど、救いは二人とも明るくて前向きなところ。
Fさんは弟夫妻も自立しているお嬢さん二人も協力的だし、今まで散々ヒトをまとめてお世話してきた実績もあるので周りの友人たちも力になろうとしている。
一時はかなり落ち込んでいたけど、持ち前のパワーで、どうにか色々な方法をとって両親の安泰と自分の自由な時間も模索している状態と見受けられる。

Tの方が可哀想なのは 男の子二人がまだ大学生と高校生だし、ダンナさんは「やるならどうぞ」って感じで協力的ではないらしい所である。もちろんお母さんの全財産を受け取ってから追い出した妹夫婦は知らん顔である。(T自身、どうせ何言ってもムダだから今度のことを伝えてもいないと言っていた)
ダンナの両親が 「やれるだけのことをやって差し上げてね」と言ってくれるのが救いだと言っていた。
周りに親しい友人も居るだろうが、いざとなった時に身内に頼める人が居ないっていうのはホントに大変だと思う。

一月に一度彼女と広尾に行く用事があるのだが、用事が終わって近くのカフェで
「も~ 母の事は最期までめんどうみるつもりだけどさ、あたし自身はこういうめんどうは子供にはさせたくないのさ。もうガンになっても手術もしないし、延命なんてとんでもないわよ。 理想はさ、足腰と頭は鍛えておいて ピンピンしててコロリって逝きたいよ。 局さ、もう少し母が落ち着いたら ポックリ寺一緒に行こうよ。」

なが~い足を組んでオープンカフェでバニーニを食べつつタバコをふかしながら見かけに似合わないことを言うT。
この際肺がんになってもいいやってことで長らく禁煙していたタバコも復活だそうなw

私もピンピンコロリは念願である。「いいよ、付き合うよ。ただタバコで肺がんになるのもいいけど、その前に肌が汚くなるからやめとき。いい女がだいなしよん 」とアドヴァイスしておいた。




コメント (2)
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