局の道楽日記

食道楽、着道楽、読書道楽  etc
生活色々を楽しんで暮らしている日々の記録です

This is it

2009-11-16 22:19:20 | 見る(映画 劇場 美術館など)
で、昨日観て来たThis is it です。

冒頭、世界中から彼との共演を果たそうとオーディションを受けに来たダンサーたちのインタビュー場面が現れる。
彼との共演、彼と身近に居られることだけを目標に地球を半周して来た若者たち、画面からも高揚が感じられる。
もう 彼が居ないということを知りながら観ている私達にとって どれほど彼らが損失感や絶望を感じたろうかとまず切ない思いにかられてしまった。

しかし、実際のリハーサル場面でその憂いはひとまず吹き飛びます。
「天才が何かを作り上げる過程」と言う物を凝縮した場面を楽しめるから。
イーサン氏と同様、ワタシは生前の彼に対しては常温で見ていただけの立ち居地であったと思う。ピーク時は子育て真っ最中だったので単に時々耳に入るBGMに過ぎなかったし、スリラーのプロモーションヴィデオよりはセサミストリートやニコニコプンが映っていることが多い家のTVだったしね。
そしてその後の報道では 幼児虐待疑惑や整形、借金など負の報道の声の方が大きく 彼の天才的なエンターティナーの側面を素直に見られなかったと思う。

なので この映画を見て初めて 平凡な言い方だけど「世界は惜しい人を失ったのね」と心から思った。
稀有な才能とセンスを持った人が最高のスタッフに恵まれて完全を目指す。
そしてその中でカリスマであるにもかかわらず 謙虚である続けるキング・・・

音に対して自分が気難しいことを周りに気遣いながら、女性ギタリストに「ここは君が主役だ」と最高の気分にさせながらも 一緒に作っていく舞台。
彼の周りの人たちはどんなに誇らしく幸せな気分になっていたのでしょうね。

Earth songではマイケルの地球環境に対する想いも感じられた。アマゾンの自然の中で遊ぶ黒人の少女、まとわりつく蝶。青い空を背景に海中から身を躍らせるシャチ 氷上の白熊。それが一転してパワーショベルに破壊されたジャングルの映像に変わる。
メッセージとしてはベタなんだけど、完成された場面は美しい。マイケルの切々とした声はやはり「そうだ、どうにかしなきゃいけないんだ」と思わせるのには十分であろう。
鳩O氏が繰り返し 温室ガス25%削減と唱えるよりどれだけ効果があることか・・・

イーサンさんのおっしゃる通り ホントにもうちょっと自分の身体を大切にして欲しかった。
ただ、自分がこうありたいという姿であるために繰り返した整形や薬物摂取など、ギリギリのところで生きていたのでしょうね。天才の悲劇なんだろうな。

ホントこの映画を見てよかった。もう一度リピしたい気分です。

それにしてもどちらの国のマスコミっていうのも高みに上った人を地に落とすような報道が好きなんですねえ。 何が本質なのかは結局わからないけど、報道を受け取る側としては鵜呑みにせずに多面的に検証する必要があるなって感じたわ~





コメント (4)
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