tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

ロシア国内の戦争反対の声を大事に

2022年02月26日 13時12分05秒 | 国際関係
プーチンがウクライナ侵攻を始めたとき、最初に気になったのは、ロシア国内の状況はどうなのか、はっきり言えば、ロシア国内に、この時代錯誤の戦争を仕掛けてプーチン政権に対して「戦争などと言う手段を使うのは大きな間違いだ」「この時代に戦争を仕掛けるなどは国として誤った選択だ」といったプーチン批判はないのだろうか」といった事でした。

つまり、今回のウクライナ侵攻はプーチンの個人的な意思で起きたもので、多くの国民はそんなことは望んでいないのではないか、それなのになんで?
という気がしたのです。

勿論、今や主要独裁国家の典型のようなプーチンのロシアですから、プーチンを崇拝する人たち、プーチンの言う通りに動く軍隊・警察があってのことでしょうが、一方にはノーベル賞の反政府ジャーナリストも、民主主義でなければという元大統領のゴルバチョフさんも居て、国民全体がプーチン独裁を認めているわけではないはずだと思っていました。

そうした中でやっぱりと納得したのが、ロシアの数十の主要都市で戦争反対のデモが起きたというニュースでした。
プーチンの出身地というサンクトペテルブルクの大通りを埋め尽くしたデモの写真は当然と思いながらも驚きでした。

プーチン政権は、神経を逆なでされたのでしょう。各都市で合計1800人以上を逮捕、拘束したとのことですが、問題は今後でしょう。

ロシアも形は民主主義で反対党もあるわけですが、プーチンは反対党党首については毒殺を試みて失敗、投獄して立候補させないといった事がマスコミ報道されていました。

プーチンに反対することは恐ろしい事でしょうが、それでも、逮捕者が出ても、デモが起きるという事は、今やロシアの中にプーチン独裁反対の機運が高まりっつつあるという事の証明でしょう。

ロシアのアカデミアの中では、ロシアの孤立はロシアの研究開発活動の劣化を齎すと危機感を表明する声が多いとのことです。

バイデン大統領は、今や世界の3分の2がロシアの行動に反対しているといっていますが、おそらく国の数でいえば90%以上になるのではない愛でしょうか。
こうした国際世論を「根拠のある情報」として出せるのは国連でしょう。

ロシアも形は民主主義国です。国際輿論の現実を示されればそれに反対することは多分にやりにくい事になるでしょう。

更に重要なことは、プーチンの足元、ロシアの世論が、プーチンの選択した「戦争」という手段に否定的であることが最も重要な決め手になるのでしょう。

今起きていることは、第三次世界大戦の入り口ではないかという見方さえあります。そしてそれは民主主義と独裁(専制)主義の戦いとなるのでしょう。

21世紀の地球市民が、そんな愚かな選択をして仕舞わないためにも、地球市民の多数の声が、人類社会の進む方向を決定するような、全地球的な民主主義の視点を持って、今の混乱状態についての合理的、適切な判断をするようにすることが、まさに地球市民に求められているのではないでしょか。

その意味でも、戦争をおこした当事国であるロシアの市民の声は極めて大切な意味を持つのではないでしょうか。
ロシア国民の「戦争は要らない」という声を大事にしたいと思います。