tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

自由世界と独裁政権:人類は解決策を見出だせるか? 

2021年02月12日 20時52分47秒 | 国際政治
自由世界と独裁政権:人類は解決策を見出だせるか? 
 米中対立の構図がこれからの世界にどんな影響をもたらすのかという問題を「平和を前提にした安定した経済・社会の発展」という視点から見てみようとしていた結果、政治の問題のまで関係が及んで来てしまいました。

 考えてみれば、政治と経済とは常に関係しあっているもので、だから、大学にも「政経学部」というのがよくあるという事なのでしょう。

 そして、当面到達した結論というのは、世界史で問題を起こしているのは、政治思想や経済思想の違いだというのは、学問という視点からの研究のテーマで、一般人が常識の範囲で判断をすれば、もう少し単純な理由、単に独裁者が率いる、独裁国家、全体主義国家によって引き起こされるのではないかと思われるのです。

 社会主義、共産主義は、もともと、初期の資本主義の強欲な資本(実は資本を持つ人間)に社会正義の立場から反抗し、より平等な社会を目指した思想・運動でした。

 今、資本主義は経営者革命や、労働組合主義、社会保障制度などを取り込んで、社会主義的資本主義や福祉国家の概念も創り上げ、資本主義の中で、格差是正、貧困の撲滅を目指しています。

 ならば今の資本主義と社会主義、共産主義は、十分共存は可能でしょう。なのになぜ、共存せずに対立するのでしょうか。

 かつての米ソ冷戦でもそうでしたし、今の米中対立つでもそうですが、対立の原因は、地政学的な脅威や欲望(地域の分捕り合戦)、それと貿易から私的所有権までの経済的損得の問題です。

 くした対立は子供の喧嘩と同じで思想も理屈もありません。国連では、紛争の解決方法についてはルールを決めています。しかし、それを守らない国があるから、紛争が起きくのです。

 そして、こうした国際的なルールを守らないというのは独裁国の特徴です。それが証拠には、社会主義、共産主義の国でなくても独裁国はルールを守りません。そして、共産主義の国でもルールを守る国はあります。(例:ベトナム)

 卑近な例では、トランプ政権は、時に国連のルールを無視しました。トランプ政権は自由主義、民主主義の国の政権ですが、ルールを守らないとトラブルが起きます。 トランプ政権は部分的に独裁主義だったのです。

 という事で、問題を単純化して考えれば、独裁国がルールを無視することを、何らかの方法で止めてもらうという事で片つく紛争が殆どでしょう。

 多くの人は、それは戦争で解決するしかないと考えるかもしれません。しかし戦争ではあまりに犠牲が大きすぎます。

 現実問題として、今、本気で戦争をしようとすれば、眠っている核戦力が目を覚まし、コロナどころではない世界人類が滅亡に瀕する事態が起きるでしょう。
 だから戦争はないと多寡をくくって、ルールを無視するのかもしれません。

 今はネット上であらゆる情報が一瞬のうちに世界を飛び回る状態です。多くの国民は、おそらく独裁者本人より多くの知識、優れた知恵、そして頭脳を持っているでしょう。
 だからこそ、独裁国では多くの場合反政府デモが一般的です。

 こんな状況にありながら、独裁国は存在し続け、世界は神経戦も含め紛争が絶えないのです。しかも独裁者は大抵1人で、その信者や、恐怖などで忖度する人が周囲を囲んでいるのです。

 この問題を、平和的に解決する方法を人類は考えなければならないのですが、矢張りそれは人類にとって不可能な課題なのでしょうか。