景気は「いざなぎ越え」から「戦後最長」へ:持続への鍵は?
最近、景気の上昇が長く続いていることで「いざなぎ越え」という表現をよく聞きます。このブログでも過去に何回か「いざなぎ越え」という表現を使いましたが、今回の「いざなぎ越え」はそれと違うので、一寸ばかり説明しておかなければと思っています。
戦後の日本経済は好況不況を繰り返していますが、2008年のリーマンショックで不況になるまでに14回の景気循環がありました。戦後の、統計も取れなかった廃墟から立ち上がり、14回の好況を経験したという事です。
その中で最も目立つ長かった好況が「いざなぎ景気」で57か月(4年9か月)でしたから、それより長く好況が続けば「いざなぎ越え」という事になるわけです。
実はアその後バブル崩壊から立ち直った2002年1月から、リーマンショックの2008年2月までの好況気がありまして、この時すでに「いざなぎ越え」という言葉が使われていました。
最近また改めて「いざなぎ越え」と言い出した理由は判然としませんが、前回の「いざなぎ越え」は、ほんの微弱な景気回復が期間だけは長く(73か月=6年1か月)続いただけで、好況の実感がなかったという事で無視されていまった結果のようでもあります。
(前回の73か月は「いざなみ景気」という人もいるようですが「好況感なき景気」とか「戦後最長の景気」などと言われ、人口に膾炙した名前がありません)
ところで今の景気、リーマンショックからの回復として始まった景気(2012年11月から)は、アベノミクスが行き詰まったなどと言われながら、未だに続いていまして、年明けの1月まで続けば6年と2か月=74か月になり、「いざなぎ越え」を越えて、いずれにしても戦後最長になる可能性が大きいのです。
多分これは実現して、その時はマスコミがまた新しい名前を考えてくれるのでしょうが、古事記に則れば「あめのみなかぬし景気」あたりでしょうか。これでは言いにくくて流行りませんね。
いざなぎ景気が終わったのは、アメリカがドルを金と切り離したニクソンショックのせいでした。前回の73か月の景気は、リーマンショックが無ければ、もっと続いたでしょう。今回も今の景気が腰折れになるとすれば、多分トランプショックか何かで、またアメリカのせいになりそうです。
という意味では、今回の景気が記録更新を続けるためには、アメリカがまともになってくれないと困るのです。
もしそれが困難だとすれば、自力で景気を持たせるのは「内需拡大、消費支出の拡大」しかありません。
それも出来そうになければ、やっぱりアメリカ次第になるのでしょうが、何か残念な気がします。何とか「アメリカが風邪をひいても日本は元気」とならないでしょうか。
最近、景気の上昇が長く続いていることで「いざなぎ越え」という表現をよく聞きます。このブログでも過去に何回か「いざなぎ越え」という表現を使いましたが、今回の「いざなぎ越え」はそれと違うので、一寸ばかり説明しておかなければと思っています。
戦後の日本経済は好況不況を繰り返していますが、2008年のリーマンショックで不況になるまでに14回の景気循環がありました。戦後の、統計も取れなかった廃墟から立ち上がり、14回の好況を経験したという事です。
その中で最も目立つ長かった好況が「いざなぎ景気」で57か月(4年9か月)でしたから、それより長く好況が続けば「いざなぎ越え」という事になるわけです。
実はアその後バブル崩壊から立ち直った2002年1月から、リーマンショックの2008年2月までの好況気がありまして、この時すでに「いざなぎ越え」という言葉が使われていました。
最近また改めて「いざなぎ越え」と言い出した理由は判然としませんが、前回の「いざなぎ越え」は、ほんの微弱な景気回復が期間だけは長く(73か月=6年1か月)続いただけで、好況の実感がなかったという事で無視されていまった結果のようでもあります。
(前回の73か月は「いざなみ景気」という人もいるようですが「好況感なき景気」とか「戦後最長の景気」などと言われ、人口に膾炙した名前がありません)
ところで今の景気、リーマンショックからの回復として始まった景気(2012年11月から)は、アベノミクスが行き詰まったなどと言われながら、未だに続いていまして、年明けの1月まで続けば6年と2か月=74か月になり、「いざなぎ越え」を越えて、いずれにしても戦後最長になる可能性が大きいのです。
多分これは実現して、その時はマスコミがまた新しい名前を考えてくれるのでしょうが、古事記に則れば「あめのみなかぬし景気」あたりでしょうか。これでは言いにくくて流行りませんね。
いざなぎ景気が終わったのは、アメリカがドルを金と切り離したニクソンショックのせいでした。前回の73か月の景気は、リーマンショックが無ければ、もっと続いたでしょう。今回も今の景気が腰折れになるとすれば、多分トランプショックか何かで、またアメリカのせいになりそうです。
という意味では、今回の景気が記録更新を続けるためには、アメリカがまともになってくれないと困るのです。
もしそれが困難だとすれば、自力で景気を持たせるのは「内需拡大、消費支出の拡大」しかありません。
それも出来そうになければ、やっぱりアメリカ次第になるのでしょうが、何か残念な気がします。何とか「アメリカが風邪をひいても日本は元気」とならないでしょうか。