tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

2018年の回顧1:矢張りアメリカ主導の世界

2018年12月30日 23時36分00秒 | 国際経済
2018年の回顧1:矢張りアメリカ主導の世界
 年末なので、今年を振り返って、より良き来年のためにと考えなければならないでしょう。
毎年書いているように思いますが、切れ目のない時の流れに切れ目をつけて、過去を振り返り将来を思い自らを律するというのは、まさに人間の知恵でしょう。

有史以来、いやその前からでしょうか、その切れ目を入れる時期として、人類はこれから日が長くなるという時期を選んできたようです(当然より多くの人類が住んでいた北半球の話ですね)。
 これから日が長くなる、暖かくなる、自然も改めて成長を始める、人間もそれに合わせて、改めてより良い日々を過ごしていきたいとか、そのために努力しようとか考えてきたのでしょう。

 自然を眺め、その生命力を感じながら、人間は本能に加えて、思考の中にそうした時間の区切り方を確立してきたのでしょう。
 ・・などと余計なことを書いてしまいましたが、今日・明日の2回は、何とか、今年を振り返ってみたいと思います。

 つい先月まで、日本経済は、戦後最長の経済成長の持続を達成し、スローペースではあるが、まだまだ好調を続けるのではないかと見られていました。しかし年末も近くなって、アメリカの株式市況が大幅な下落を繰り返しました。日本も、アメリカ以上の下げ幅を記録しました。 
 
 もちろん日本だけではありません。やはりこうしてみると、世界経済は何はともあれ、未だに「アメリカ主導」という事が実証された形です。

 こうした変化は、トランプさんが「アメリカ・ファースト」を掲げて大統領になってから、何となく懸念されてきたとこですが、中間選挙で下院における民主党の躍進を受けて、所謂レームダックになりかけているトランプさんという事になって、ツキが落ちたという事でしょうか。アメリカ自体の先行きの不安定が増すことになったようです。

 アメリカが国際関係のネットワークの中で、敢て自己中心の孤立をも辞さずということになると、TPPをはじめ「アメリカ・パッシング」の様相が出て来てはいましたが、やはりアメリカはメインプレーヤーの役にあるようです。

 世界の面倒を見ようというアメリカが、突如、自国中心と言い、そうした行動を部分的にでも取り始めると、国内でも対外関係でも、アメリカはバランスを失う所が出て来ましょう。それがさしあたって、不安感の増幅となって、株式市場に影を落としたという事にほかなりません。

 このアメリカの不安定さが、中国をはじめ、世界の国々に(当然日本にも)具体的に如何に影響し、それが実体経済にどう響いてくるかで、今後の世界経済情勢、日本経済に思わざる負の影響を与える事も予想も範囲に入って来るという事ではないでしょうか。

 アメリカ自身の経済社会が安定状態に軟着陸するか、それとも多発するトラブルの処理を誤って一層の混乱をきたすか、今のアメリカが、従来と違ったものになりかけているだけに予想は大変難しいのではないでしょうか。

新年の世界は、アメリカがなるべく過ちを少なくするように、アメリカ自身は勿論、世界主要国も連携して努力すべきでしょうが、それも現実には至難ではないでしょうか。

 その中で日本に必要なこと、日本の為すべきことは何なのでしょうか。明日大晦日のこのブログでもも考え続けていかなければならないようです