tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

いよいよ体制整う「みちびき」4機体制

2017年10月10日 22時13分21秒 | 科学技術
いよいよ体制整う「みちびき」4機体制
 今日、日本版GPS衛星「みちびき」の4号機の打ち上げ成功で、日本でのカーナビは、最小6cmの誤差で地上の位置測定ができることになるとのことです。

 運用は来年の4月1日からという事ですが、勿論カーナビだけではありません。これでいったいどんなことが可能になるのか、どんな新しいビジネスが生まれてくるのか、楽しみが増えました。

 GPS衛星といえば、通常の衛星のように、地球の周りをぐるぐる回っているのかと思いきや、実際の軌道はそうですが、「みちびき」4機のうち一基だけが赤道上の静止衛星で、あとの3機は,地上から見れば、日本上空からオーストラリア上空にかけて8の字の軌道を描いているのだそうです。

 しかも日本の上空にいるときはゆっくり動いていて、南半球にいるときは急いで回って、早めに北半球に帰ってくるという優れものです。この軌道を3機が回っていますから、8時間交代で、次々と衛星が日本上空に来て、次の衛星が来る頃には、南半球に行きますが、また急いで帰ってくるというわけです。

 赤道上だと静止衛星(天頂衛星)で、地球の自転と同じスピード(角速度)で24時間で地球を一周しますから、地上から見れば、止まっているわけです。
 日本が赤道近辺にあれば、いいのですが、そうでないので、北半球と南半球を行ったり来たりしなければならないわけで、こういうのは準天頂衛星というのだそうです。

 ケプラーの惑星運航の法則や、ニュートンの力学で解析し設計してそのような軌道に投入するのでしょうが、H2Aの打ち上げが失敗しないのも凄いですが、衛星を毎回きちんと予定の軌道に投入できるというのも何か凄いですね。

 マスコミでは、カーナビの正確性は勿論、ドローンによる配送や、無人トラクターや農業機械などなど無限の用途が広がると言っていますが、多分プレートの沈み込みで、日本列島のどの部分が何㎝どちらに動いたなんていうのも正確に解るのでしょう。

 世界の国々でも、自国用のGPS衛星の利用は競争状態のようですが、「みちびき」の精度は抜群のようで、アジア地域での「みちびき」の利用、優れた精度の国際展開など、いろいろ期待できそうです。