tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

日経平均20年10か月ぶりの高値、好況持続に期待

2017年10月11日 17時55分44秒 | 経済
日経平均20年10か月ぶりの高値、好況持続に期待
 安倍政権は、今回の選挙は国難突破のための選挙といっていますが、今の日本の状況が、国難だと思っている人は余りいないでしょう。
 
 国難になりかねない可能性は、日本が、トランプさんと一緒になって、北朝鮮を挑発し、北朝鮮を暴発を招いてしまうとか、財政赤字を解決しとうとすることなく突き進んでしまって、国の信用が失墜するとかいった、安倍政権原因ならあるかもしれません。

 しかし現実には、北朝鮮との水面下の何かもあるでしょうし、対話をすべきとする国もありますし、日本だけが国難と騒いでも、本気にしてもらえそうにありません。

 経済の方は国難とは程遠い状態で、統計は日本経済の順調さを示し、投資家の期待を示す日経平均は、この所連騰、失われた20余年の初期、20年10か月前の1996年12月の水準にまで回復したニュースが報じています。

 繰り返し指摘していますが、日本経済のこの状況は、日本人の真面目な働きの成果で、アベノミクスの第一の矢、円安実現により得た奇貨を無駄遣いすることなく経済経営の財務基盤構築に生かし、その後の矢が外れても、日本経済の安定成長の実現にきっちり役立てて来たからでしょう。

 振り返ってみれば、日経平均は、バブルの絶頂1989年の年末に38,915円を記録、その後はバブルの崩壊で20,000円か15,000円に低迷、更にリーマンショックで7,162円まで下がりに下がりました。

 回復のきっかけは、前述の円安実現(1ドル80円から100円そして120円)でこれは安倍さんと日銀の黒田総裁の連係プレーの成果でしょう。
 しかしそれを一時的な円安ブーム、為替差益に終わらせることなく、日本経済、日本企業の体質強化に活用、この数年を掛けて、日本経済の安定成長体質構築に生かしてきたのは、日本人の勤勉な努力でしょう。

 その結果、景気を先読みする株価は、アメリカの株価上昇の影響などもあるのかもしれませんし、日銀の異次元金融緩和という支えもあるかもしれませんが、先行き堅調とみられる企業収益などを見込んで、バブル崩壊後の急降下の一段落の踊り場の水準を回復するところまで来ました。 

 バブル期の株価は勿論まともなものではありません。日本経済自体が、ようやくバブル期の実体経済の水準をGDPレベルでは回復してきているところですから、株価がバブル崩壊後の急降下の踊り場の水準というのは、それなりの意味があるのかもしれません。

 問題は、これからでしょう。これからが、日本経済が本格的に安定した成長路線に乗って、ジャパンアズナンバーワンといわれたころの実体経済の水準を越えていけるかが問われているのでしょう。

 とんだ「自称国難」のとばっちりなどが無ければ、健全な安定成長への態勢は整ってきていると私は考えています。
 これからが、日本人全体に、成長の成果が均霑していく時期に入ることになるのが自然の動きでしょう。それが現実に可能になるような政策こそが期待されるところです。
 政府自体が国難を齎さないことを願うところです。