tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

雰囲気変わるか日本経済?

2016年09月15日 12時25分24秒 | 経済
雰囲気変わるか日本経済?
 政府笛吹けど、国民踊らずといった感じが続いている日本経済ですが、そうした中で、何か新しい芽が出てきていると感じられる所もあるように思われるのですが如何でしょうか。

 政府が企業には設備投資と賃上げを要請し、国民には消費税増税を延期してまで消費拡大を期待して、一億層活躍の旗を振っても、企業も国民もあまり動かず日本経済は低迷状態です。
 しかし、発表される政府統計などは、すべて過去の実績です。これからどんなことになっていくのかはこうした統計からは見えません。

 確かにこの所の実績では、日本経済は(未だかつてなかったような巨大な流動性を持ちながら)将来不安の前に立ちすくんでいるように見えるのですが、そうした中で矢張り、何か突破口を探そうという新たな動きが次第に具体化して来るのではないでしょうか。

 最近目立つのが、海外の優れた企業の買収です。ソフトバンクの英国アームの買収は典型ですが、海外企業に対するM&Aは件数も金額も、特に金額は大幅増加の様相だといわれます。
 そしてこうした動きについては、先端産業のハードにかかわる技術だけでなく、知財やビジネス上の技術やノーハウの取得・共有といった多様な側面での国際化の展開といった感じを受けるものが多いように思われます。

 少し前にも触れましたが、国内でも、 多様なベンチャーの活動が、ますます活発になり、資金の貸出先のない金融機関も、漸くそうした新しい動きに応じるところも出てきたといった情報もあります。
 そして、こうしたベンチャーも、多くは世界マーケットを目指した技術やノーハウに支えられているようです。

 もともと勤勉で真面目な日本人ですから、また、ある意味では基本的にエネルギー水準の高い日本人ですから、長い間、何もしないでいるというのは本当は不得手なのかもしれません。
 カネ余りの中で、アメリカ流マネーゲームがまず流行りましたが、そろそろ日本人本来の、世のため人のために役立つ実体経済の分野での活動が始まるのも、矢張り自然の動きなのかな、などと何となく感じるところです。

 こうした活動が次第に統計の中にも反映して来るといったことになると、日本経済の姿も徐々に変わってくるのではと期待されます。何か少しずつ動きが始まっているように感じるのは私だけではないのではないでしょうか。

 あらゆるものの 習合が上手な日本人の伝統があります。日本経済の活性化も含めて、日本的経営の国際展開といった面からも、どのようなグローバルな共生・共栄の企業経営のかたちが出てくるか、これからが楽しみのような気がします。