tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

「自動運転車」考

2016年09月30日 10時51分29秒 | 科学技術
「自動運転車」考
 自動車業界、ドライバー仲間、各種交通機関、道路交通取り締まりから交通法規立法の分野まで、最近の話題は「自動運転車」が中心の様相です。

 もともと自動車(automobile)は「自分で動く」という意味ですから、自分で動いて当たり前ですが、動くのは自分でも、その動きをコントロールするのは運転者という機能分担になっていたのが今までの自動車だったという事に気が付きました。

 そこで自動車ではなく「自動運転車」という言葉が出来たのでしょう。2020年には高速道路では自動運転が可能になり、2025年には一般道でも、などという予測がされています。

 アベノミクスの経済予測と違って、こちらの方は結構予測が当たる可能性もあるのかもしれません。
 そうなると運転者はいなくなって、乗客だけが存在するという事になります。自家用車を運転する人にとっては問題ないでしょうが、運転を職業にしている人は失業という事になるのでしょうか。かなり深刻な問題のようにも感じます。

 自動運転車を持つという事は、自家用運転手付きの車を持つという事になるのでしょうか。しかも賃金支払いの必要はありません。
 自宅の車庫で車に乗って、行く先を入力すれば、あとはTVを見ていても、お酒を飲んでいても、時間がたてば目的地についているということになります。

 多分、運転免許証などはいらなくなるでしょうし、飲酒運転なども問題にならないという事でしょうか。

 しかしそうなるまでには、自動運転車の開発だけでなく、各種交通インフラも含めた総合的な徹底した整備が必要になるのでしょう。一般道でも高速道路並みのインフラ、車線の表示や歩道の整備、自動運転にはなりそうもないバイクや自転車との調整、駐車や駐輪との関係もきちんとしたルールを整備し、それが守られないといろいろ問題が起きるでしょう。
 自動運転装置のハッキングや妨害電波などは重大な犯罪という事になるのでしょう。

 本格的な自動運転の一般化には、いろいろと問題があり過ぎるような気もしますが、かといって、自動運転技術の開発でリードすることは、これからの最重要課題の1つで、やっぱりやらなければならないことでしょう。

 そしていつかは、交通インフラも含めて、社会的な総合システムとしての本当の自動運転の時代が来るのでしょう。
「運転する」という楽しみは、どこか別の分野でやることになるのでしょうか。

 でも私の時代は、まずは安全運転に最大の努力をすることだと思っています。