tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

アメリカの利上げ:オオカミ少年の気配も?

2016年08月27日 11時30分09秒 | 経済
アメリカの利上げ:オオカミ少年の気配も?
 イエレンFRB議長の発言で、円が101円台に乗せたりていります。
 
 イエレン議長の発言は「この数ヶ月で追加利上げへの説得力が増した」ということだそうで、奥歯にモノが挟まったようなニュアンスは否めないようです。

 アメリカ自身、あるいは実体経済重視のイエレン議長にしても、アメリカ経済の正常化、そのための金利の正常化(徐々なる引き上げ)はまさに望ましいのでしょうが、アメリカ経済自体が、なかなか本当に強くならないので、焦っているように思われます。

 ダウ平均が史上最高を記録したり、雇用情勢も多少の強さを見せているようですが、意図せざる在庫の増など、実体経済はまだら模様のようです。

 さらに、本当に消費が伸び出せば、経常収支の赤字は増えることが必至で、予想では経常赤字は増加という見方が多いようです。

 9月期上げの可能性の確率もなどと言われているようですが、気を引くアナウンスはするが、現実はその通りにはならない(オオカミ少年的)という状況が続くような気がします。時期は先延ばし、幅は最小限といった状況が続きそうです。

 アメリカ人自身も、もっと圧倒的に強いアメリカ(経済的に)を望む人が多いのでしょう。だからトランプ現象なども起きるのでしょうが、政治的にも経済的にも、どう決着をつけていくのか、アメリカ世論が劣化しているようにも感じられ、心配です。

 翻って、日本も、本気で「自力」で考えなければならない時代になるようです。