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「逃げ恥」にまで出てくる「夫婦別姓制度」の違和感

2021-03-07 22:38:00 | 社会・政治
最近、夫婦別姓制度を導入したい勢力に依る動きが目立っている。それは国会内や社会一般…そしてTVドラマの中にまで及んでいる。

2021年1月2日にTBSで「逃げるは恥だが役に立つ」の続編ドラマ「逃げるは恥だが役に立つ ガンバレ人類!新春スペシャル!!」が放送されたが、正直なところ、作品としての出来は芳しくなかったと思う。前作のように繰り返し視聴したいと思わせる魅力は一切感じられなかったのである。その理由は「頭で(理屈で)考え出した筋立て」であり、どこか説明的で表層的に思えたからである。前作の場合は作話のセオリーや各種の計算を超えたスポンテニアスな出来の良さが感じられたのだが、今回の新作では恣意的な作りや計算に依る配置や表現といった作り手(送り出し側)の恣意的な操作が見えてしまっているので気持ち的にドラマ世界の中に入り込めなかったのだ。本当に良い作品というのは「頭で理解するもの」ではなく「自然と心に響くもの」だからである。

新作がうまくいかなかった事は昨年末に放送されたTBSの「逃げ恥新作キャンペーン」で出演者である俳優さん達が集って新作についての感想・意見を求められた時に既に予感できていた。俳優陣はみんな揃って冷めていたのだ。新作が真に良い出来になったのならばもっとその熱気が感じられる受け答えができた筈だが、インタビューに応える俳優たちは尽く冷めた(引いた)印象だったのだ。それを見て、恐らく新作の出来が思わしくなかったのだろう、と推察していたが、果たしてその通りだったのである。

新作が心に響かなかったのには大きな原因が存在する。上述の通り、脚本レベルでどこか説明的な内容になってしまった事で前作にはあった「人間を描く」表現に不足が見られた事が一つ。もう一つは「ある種の(不自然な)違和感」があった事である。社会的・政治的メッセージがそこには意図的に散りばめられており、それは「左翼傾向の強いテレビ局であるTBSならでは」を思わせる主張であり、それが主因となって違和感を醸し出していたのだ。4年前に放送されて未だに人気が高い同作ドラマだからこそ、左翼思想のプロパガンダに使えるならこの超人気ドラマはもってこいの道具になる…TBSがそう考えたとしても不思議ではないだろう。

ドラマ内では少子化問題や男性の育児参加問題、LGBT、ルッキズム、セクハラ等々といった社会問題があちこちに散りばめられていた。当方がその中でも気になったのは、例えば「夫婦別姓」へのこだわりである。ドラマでは「夫婦別姓制度になっていない現状を批判し否定する」スタンスで描かれた。「逃げ恥」はあくまで森山みくりと津崎平匡の人間的なストーリーが主体であり、視聴者側はそこに左翼TBSの政治的なスタンスを盛り込んでほしいとは微塵も思っていないのにも関わらず、こうした要素をシレッと入れてきて何気なく左翼のプロパガンダにしてしまうあたりがいかにも左翼勢力のテレビ局らしいのだが、そこがまさに違和感を持つ最大のポイントにもなっているのだ。こうした違和感は津崎が再就職先の社内で津崎を中心にした社内政治闘争的なニュアンスの集会場面にも感じられたし、その他にもある。それらのプロパガンダ的な場面作りが前作に比較してどこか不自然で違和感の強い仕上がりになった主な原因と言えるだろう。また、こうした左寄りの作りになったのは既に原作者レベルでそのような内容になっている、ということのようだ。それに加えて脚本家が社会問題をより浮き彫りにするようなストーリーを書いたことであのような出来上がりになった、と思われる。そうだとすれば、それは左翼TBSの姿勢と軌を一にするものであり、テレビ局側にとって都合が良かったと言えるだろう。

現在、日本全国各地で夫婦別姓制度を導入する方向へ誘導する怪しい動きが見られるが、それはすなわち日本が誇る優れた戸籍制度を破壊したい勢力と言える。日本の戸籍の公証力と社会保障等との連携は非常に有用であり、破壊する必然性は皆無だ。こうした戸籍制度を破壊する乱暴な動きと歩調を合わすかのようなこの続編ドラマに強い違和感を禁じえない。そのおかげでこのドラマが持ち得たであろう本来の魅力を潰してしまっているとしたら勿体ない事である。最終的には人間を描くドラマとしての普遍妥当性を欠く出来上がりになったしまったように見えるのはなんとも残念なことだ。





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<2022年7月31日:追記>
2016年の本放送以降、続編ドラマが放映されるまでは「逃げ恥」は高い人気を保持しており、それはドラマ自体が何度も再放送されたり数多くの関連企画が放送されたことで立証されている。しかし、続編「ガンバレ人類!新春スペシャル!!」が放映された後は、その熱気はピタリと止んだ感がある。
なぜか。
その理由は上の記事に記した通りである。
TBSはせっかく高い人気を誇った「逃げ恥」というドラマを左翼のプロパガンダにしてしまったことで、その人気と勢いを完全に止めてしまったのだ。こんなことをしなければ人気は続いていた可能性はあったであろうに…。






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